最終更新日: 2026.10.23
断られた決裁者との関係の続け方|失注後の接点づくりを12年の実績から解説

断られた決裁者との関係は、売り込まずに聞く、役立つものを渡す、定期的に会う、の3つで続けられます。接点のつくり方、関係を続ける判断基準、やりがちな失敗、紹介につなげる視点を12年の実績から解説します。

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

断られた決裁者との関係の続け方が分からず、そのまま連絡が止まってしまうことはないでしょうか。

この記事では、接点のつくり方、関係を続ける判断基準、紹介につなげる視点を解説します。

この記事の要約

  • 断られた決裁者との関係は、聞く、渡す、定期的に会うの3つの接点で続けられます。
  • 続ける相手は、受け手にプラスか、長い目で成果につながる出会いかで選びます。
  • 関係を記録して引き継ぎ、紹介や再提案につなげると、断られた相手が次の商談の入口になります。

断られた決裁者と関係を続ける3つの接点

断られた時点で、商談の可能性が消えたわけではありません。

関係を続ける接点を、3つ挙げておきます。

断られた相手に御用聞きに行く

断られたあとに連絡を止めると、関係はそこで終わります。

売り込まずに近況や困りごとを聞きに行くと、断られた相手とも接点が残ります。

オンリーストーリー取締役COOの川角は、インタビューを断られた経営者にも御用聞きに行ったと述べています。

断られた翌月に、提案ではなく近況を聞く連絡を入れてください。

相手の役に立つ情報や人を渡す

断られたあとの連絡が提案ばかりだと、相手は距離を置きます。

役立つ情報や人を先に渡すと、売り込みではない連絡として受け取られます。

業界の動きや他社の取り組みなど、相手の課題に近い話題を選びます。

返信を求めず、渡すだけの連絡を月に1回送ってください。

定期的に会う機会をつくる

メールだけの関係は、相手の記憶から薄れていきます。

短くても定期的に顔を合わせる機会があると、関係は続きます。

川角のnoteには、靴磨き職人を同行させ、磨いている約20分の間に話を聞いてもらった取り組みが紹介されています。

会う時間は20分でもよいので、次に会う予定を先に決めてください。

関係を続けるか見直すかを決める判断基準

関係を続けるといっても、すべての相手に同じ時間をかけることはできません。

判断の基準を、3つ挙げておきます。

相手にプラスになるかで判断する

関係を続ける連絡が相手の負担になっては、逆効果です。

連絡のたびに、受け取る相手にとってプラスになるかを確かめます。

オンリーストーリーは、受け手にとって紹介がプラスになるかを判断軸に置いてきました。

送る前に、相手が得るものを1文で言えるか確認してください。

目先の1アポより出会いの質を優先する

断られた相手に連絡を続けても、すぐに商談になるとは限りません。

目先の1アポではなく、長い目で成果につながる出会いかどうかで相手を選びます。

すぐに成約しない相手を切ってしまうと、数か月後の相談を逃します。

続ける相手を、業界・規模・課題の3つの条件で絞ってください。

連絡の間隔と見直しの時期を決める

関係を続ける連絡は、頻度を決めないと続きません。

連絡の間隔と見直しの時期を先に決めておくと、続けるか止めるかで迷いません。

間隔が短すぎると売り込みに見え、長すぎると忘れられます。

まず1〜2か月に1回から始め、反応を見て調整してください。

断られた決裁者との関係でやりがちな失敗

関係を続けているつもりでも、進め方によっては逆効果になります。

よくある失敗を3つ挙げておきます。

連絡のたびに提案を混ぜる

関係づくりの連絡に、つい新サービスの案内を添えてしまいます。

毎回提案が付くと、相手は連絡そのものを避けるようになります。

案内を添えるのは、相手から課題の相談があったときに限ります。

提案を入れない連絡と入れる連絡を分けて管理してください。

断られた理由を聞かずに連絡する

断られた理由が分からないまま連絡を続けても、的外れになります。

断られた理由を聞いておくと、次の連絡で何を渡すかが決まります。

時期の問題か、必要性の問題か、担当者の問題かで、取る手段は変わります。

断られた直後に、理由を1つだけ尋ねる連絡を入れてください。

担当が替わると関係が途切れる

関係づくりが担当者個人の記憶に頼っていると、異動や退職で途切れます。

やり取りの内容と次の連絡予定を記録して共有すると、担当が替わっても関係が続きます。

相手の関心事や話した内容を、一言でも残しておきます。

共有シートに、最後に会った日と次の連絡予定を入れてください。

断られた関係を紹介と商談につなげる視点

関係が続くと、断られた相手から別の形で成果が返ってくることがあります。

視点を3つ挙げておきます。

別の課題の相談先として思い出してもらう

断られた商材とは別のところで、相手が困っていることがあります。

関係が続いていれば、別の課題が生まれたときの相談先として思い出してもらえます。

相談が来たときに応えられるよう、相手の事業の変化を追っておきます。

新規事業の発表や組織変更など、相手に動きがあったときに連絡してください。

時期が変わった相手に再提案する

断られた理由が時期だったなら、状況が変われば答えも変わります。

断られた理由を記録していれば、条件が整ったタイミングで再提案できます。

予算の確定時期や人員の増減など、断り理由が解消する時期を見ておきます。

再提案では前回の理由に触れ、何が変わったかを伝えてください。

決裁者と直接つながる場を併用する

自社の関係づくりだけでは、続けられる相手の数に限りがあります。

オンリーストーリーが運営する決裁者マッチングは、審査を通過した企業の決裁者同士が直接つながれる仕組みです。

12年で築いた8,000名以上の決裁者ネットワークから、第三者が間に入って相手を紹介します。

一方で、商材の単価が低い場合や担当者レベルで決裁が完結する商材では、効果が出にくい傾向があります。

オンリーストーリーの事例▼

株式会社one netは、担当者との間で視座のズレがあり、課題解決より売り込みを受けていると感じていました。

決裁者と出会い、タイムリーな課題を相談・壁打ちして、パートナーとして描けた相手に発注しています。

半年間で約50社とマッチングし、9社に発注しました。

専任のCSが課題を定期的に把握し、紹介やマッチングでフォローしている点も特徴です。

導入事例▶ 半年間で9社のビジネスパートナーを発掘した事例はこちら

COO・川角のnote▼

川角は、サブスクの契約期間を成長に責任を持つ「覚悟の期間」と位置づけていると述べています。

定額制にしたことで顧客の期待から逃げられなくなり、価値を返し続ける覚悟が生まれたと指摘しています。

断られた経営者にも御用聞きに行くなど、手段を選ばず関係をつくってきたといいます。

関係を続けるときは、目先の成果より長期の信頼を基準にしてください。

COO・川角のnote▶ 断られても関係を続ける原点をCOOが語ったnoteはこちら

まとめ

断られた決裁者との関係は、聞く、渡す、定期的に会うの3つの接点で続けられます。

続ける相手は、受け手にプラスか、長い目で成果につながる出会いかで選びます。

連絡の間隔と見直しの時期を決めておくと、続けるか止めるかで迷いません。

毎回の提案、理由を聞かない連絡、担当者任せの管理は、関係が途切れる原因です。

関係が続くと、別の課題の相談や、時期が変わったときの再提案につながります。

自社の関係づくりだけで足りないなら、決裁者同士が直接つながる場も考えてみてください。


よくある質問

Q. 断られた決裁者との関係はどう続ければよいですか

A. 売り込まずに話を聞く、役立つ情報や人を渡す、定期的に会う、の3つの接点を続けることです。

断られた理由を聞き、相手にプラスになるかを確かめながら進めます。

決裁者同士を12年つないできたオンリーストーリーでも、目先の1アポより出会いの質を優先しています。

Q. 断られた決裁者には、どのくらいの頻度で連絡すればよいですか

A. 1〜2か月に1回から始め、反応を見て調整するのが目安です。

間隔が短すぎると売り込みに見え、長すぎると忘れられます。

提案を入れない連絡を中心に、役立つ情報や人を渡す形で続けてください。

Q. 断られた決裁者に再提案するタイミングはいつですか

A. 前回の断り理由が解消した時期が、再提案のタイミングです。

予算の確定や人員の増減など、状況が変わる時期を記録しておきます。

再提案では前回の理由に触れ、何が変わったかを伝えてください。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

ENICXO
メッセージアイコン オンリーストーリー代表 平野からのメッセージ
オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

そして最近では、経営者同士を直接つなぐ「顧問&コミュニティサービス」も新たにスタートしました。

私たちが大切にしているのは、単なるマッチングツールの提供ではなく、
一社一社の課題に寄り添い、"本当に意味のある出会い"をつくることです。

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