最終更新日: 2026.10.29
リード単価で施策を選ぶと失敗する理由|成約に近い指標を10億円投資の経験から解説

リード単価が安い施策でも、決裁者との商談単価や成約数が良いとは限らず、施策は成約に近い指標で評価する必要があります。当社が10億円を投じて学んだ失敗、評価の方法、外注で起きやすい失敗、決裁者商談を増やす視点を解説します。

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

リード単価の安い施策に予算を寄せたのに、成約が思うように増えないことはないでしょうか。

この記事では、リード単価で選ぶと失敗する理由、成約に近い指標での評価の方法、決裁者商談を増やす視点を解説します。

この記事の要約

  • 施策はリード単価ではなく、決裁者商談単価や成約単価など成約に近い指標で比べます
  • 当社ではリード単価3,000円の施策でも、決裁者商談1件に30万円かかりました
  • 担当者アポと決裁者アポでは成約率が約10〜15倍違い、紹介を通すと成約に近づきます

リード単価が良くても成約が伸びない理由

オンリーストーリーは、BtoBマーケティングに累計10億円を投じ、20以上の施策を試してきました。

その中で分かった、リード単価と成約がずれる理由を3つ挙げておきます。

リードの先で単価が大きく跳ね上がる

当社は以前、マーケティング施策の良し悪しをリード単価で判断していました。

リード単価が良い施策が、成約単価も良いとは限りません。

ある施策ではリード単価3,000円に対し、商談単価は9万円、決裁者商談単価は30万円まで上がりました。

リードの数が増えても、成約は期待したほど伸びなかったのです。

担当者商談と決裁者商談では成約率が違う

リードから商談につながっても、相手が担当者か決裁者かで結果は大きく変わります。

当社の実績では、担当者アポと決裁者アポで成約率に約10〜15倍の差がありました。

担当者との商談は数えやすい一方、社内の稟議で止まることが多くなります。

商談の数を数えるときは、相手の役職を分けて記録してください。

獲得したリードの約半数が対象外だった

リードの数を追っていると、その中身を確かめる作業が後回しになります。

当社では、獲得したリードの約半数がサービスの対象外の業種でした。

リード数は伸びているのに、会員数が伸びないことで初めて気づきました。

月に一度は、リードを業種と役職で分けて中身を確認してください。

成約に近い指標で施策を評価する方法

施策の評価は、どの段階の数字で比べるかによって結論が変わります。

成約から逆算して評価する手順を3つ紹介します。

成約から逆算して指標を並べる

営業の数字は、リード、担当者商談、決裁者商談、成約の順に成約へ近づきます。

評価には、成約に最も近い指標をできるだけ使います。

成約から遠いリード単価を軸にすると、投じた費用に対して成約数が伸びません。

施策ごとに、4段階のどこまで数字を追えるかを先に決めてください。

決裁者商談単価で施策を比べる

成約数が少ないうちは、成約単価だけでは施策の差が見えにくくなります。

そこで、施策の費用を決裁者との商談数で割った「決裁者商談単価」を比べます。

リードの数が少なくても、決裁者に直接会える施策のほうが単価で勝つことがあります。

施策を止めるかどうかは、1か月ではなく数か月分の数字で判断してください。

対象外のリードの扱いを先に決める

対象外のリードは、数字から外すだけで終わりにしがちです。

当社は対象外の業種向けに新しいサービスを立ち上げ、マーケティング費用をかけずに新規事業を始めました。

対象外のアポを減らす工夫も大切ですが、受け皿をつくれば同じ費用で成果が増えます。

対象外のリードが多いなら、その業種に共通する困りごとを書き出してください。

施策の評価でやりがちな失敗

指標を正しく選んでも、運用の段階でつまずくことがあります。

当社の経験から、起きやすい失敗を3つ挙げておきます。

外注先と発注側が互いのせいにする

営業代行や集客の外注で、うまくいき続ける確率は1%以下というのが当社の実感です。

外注の成果は、発注側と外注先のどちらも他責になりやすいことが壁になります。

外注先は商材やターゲット条件を、発注側はアポの数や質を理由に挙げがちです。

始める前に、成功とみなす数字と、双方が持つ責任の範囲を決めておいてください。

分業したチームが自分の数字だけを追う

マーケティング、インサイドセールス、フィールドセールスと分業すると、効率は上がって見えます。

各チームが自分のKPIだけを追うと、意図しないリードまで次の工程に渡ってしまいます。

当社でも分担のつもりが分断になり、全体の効率が落ちた時期がありました。

全員でターゲット像と最終目標の数字をそろえ、全員で振り返る場をつくってください。

施策の名前だけで良し悪しを決める

「テレアポは古い」「広告は効く」と、施策の種類で判断する声はよく聞きます。

実際は、施策の種類より、誰が担当するかで成果が大きく変わります。

当社でもテレアポは担当者次第、経営者会は来る人と運営者次第という結論でした。

外注先を選ぶときは、会社名よりも担当者の経験と実績を確かめてください。

決裁者商談を増やす一段上の視点

成約に近い指標で比べると、施策の選び方そのものが変わります。

最後に、決裁者商談を増やすための視点を3つ紹介します。

20以上の施策を試して残ったのは紹介だった

当社は広告、テレアポ、手紙、営業顧問、経営者会、代理店など、20以上の施策を試しました。

結局、決裁者を人から直接紹介してもらう方法が最も成約に近いという結論になりました。

「決裁者」に「紹介」が重なると、商談の入口から信頼が生まれているためです。

施策を見直すときは、紹介につながる接点がどれだけあるかも数えてください。

決裁者・ターゲット・ニーズの3つがそろうかを見る

決裁者に会えても、成約まで届かないことは珍しくありません。

成約に近い商談には、決裁権、狙いたい企業への当てはまり、今の課題関心の3つがそろっています。

COOの川角も、3つを同時に満たすのは構造的に難しく、それが最大のテーマだと述べています。

商談のあとに、3つのうちどれが欠けていたかを記録してください。

信頼できる人に決裁者を紹介してもらう

自社でリードを集めて決裁者商談まで育てるには、時間と費用がかかります。

オンリーストーリーが運営する決裁者マッチングは、審査を通過した企業の決裁者同士が直接つながれる仕組みです。

中心サービスの縁CXOでは、定例の打ち合わせで狙う相手を聞き、8,000名以上の決裁者から直接紹介します。

一方で、商材の単価が低い場合や担当者レベルで決裁が完結する商材では、効果が出にくい傾向があります。

オンリーストーリーの事例▼

急成長中のSaaS企業である株式会社RevCommは、ホットリードが減る課題を抱えていました。

興味の強い見込み客への接触が一巡し、決裁者に直接会うために決裁者マッチングを導入しました。

その結果、利用開始から8か月で約100人の決裁者と面談し、6件の成約に至りました。

中には、月に数百万円規模の受注もありました。

導入事例▶ ホットリードの減少に悩んだSaaS企業が、ターゲット決裁者へのABMで新規受注を生んだ事例はこちら

代表・平野のnote▼

代表の平野は、自身も営業を受ける決裁者の立場から、会う連絡と開かない連絡の違いを書いています。

宛名が「ご担当者様」の連絡や、1行目が自社紹介の連絡は、最初の2行で読まなくなると述べています。

内容より前に効くのは「誰から来たか」で、面識や紹介があれば読む姿勢がすでにできていると指摘しています。

決裁者商談を増やしたいなら、連絡の中身と同じくらい、誰を通して届けるかを考えてみてください。

代表・平野のnote▶ 決裁者が会う連絡と開かない連絡の違いを代表が語ったnoteはこちら

まとめ

リード単価が良い施策でも、決裁者商談単価や成約単価が良いとは限りません。

当社ではリード単価3,000円の施策で、決裁者商談1件に30万円かかりました。

施策は成約から逆算し、決裁者商談単価など成約に近い指標で比べてください。

外注や分業では、互いのせいにせず、ターゲット像と目標の数字を全員でそろえます。

担当者アポと決裁者アポでは成約率に約10〜15倍の差があり、紹介を通すと成約に近づきます。

自社だけで決裁者商談を増やすのが難しいなら、信頼できる人からの紹介も考えてみてください。


よくある質問

Q. リード単価とは何ですか

A. 見込み客の情報を1件獲得するのにかかった費用で、施策の費用をリード数で割って出します。

計算しやすい一方で成約から遠い指標のため、これだけで施策の良し悪しを決めないでください。

Q. リード単価の代わりに何で施策を評価すればよいですか

A. 決裁者商談単価や成約単価など、成約に近い指標で評価します。

当社では、担当者アポと決裁者アポで成約率に約10〜15倍の差がありました。

Q. 営業代行や広告の外注で失敗しないためには何が必要ですか

A. 始める前に、成功とみなす数字と、発注側と外注先の責任の範囲を決めておくことです。

あわせて、会社名より担当者の経験と実績を確かめてください。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

ENICXO
メッセージアイコン オンリーストーリー代表 平野からのメッセージ
オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

そして最近では、経営者同士を直接つなぐ「顧問&コミュニティサービス」も新たにスタートしました。

私たちが大切にしているのは、単なるマッチングツールの提供ではなく、
一社一社の課題に寄り添い、"本当に意味のある出会い"をつくることです。

もしBtoB集客でお悩みの決裁者の方がいらっしゃいましたら、
まずはお気軽に、代表の私とお話してみませんか?

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