監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
成約率を上げたいが、どこから改善すればよいか分からない方は多いものです。
まず営業プロセス全体を把握し、課題を見つけることが出発点です。

成約率を向上させる5つの施策を、営業プロセスの可視化、目標の細分化、営業活動の標準化、顧客インサイトの把握、営業支援サービスの活用で解説。成約率が上がらない要因とおすすめのサービスも紹介します。

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成約率とは受注率とも言われ、商談件数に対して成約(受注)に至った件数の割合のことです。
成約率は、以下の式で求められます。
| 成約率(%)=成約件数÷商談件数×100 |
例えば、成約件数が10、商談件数が50の場合、10÷50×100=20なので、成約率は20%となります。
成約率は、営業成果を測る上で重要な指標の1つです。
成約率の目安は、商品やサービスの内容や営業手法などの要素が絡むため、一概に何%あれば良いとはいえません。
自社が目標とする成約率を定めると良いでしょう。
目標が定まることで、必要な商談数や成約件数を洗い出すことができるためです。

ここでは、成約率を向上させるための5つの施策を解説します。
成約率を向上させるための施策として、まずは営業プロセスを可視化してみると良いでしょう。
リード獲得からクロージング、アフターサポートまでの営業プロセスを数値で可視化することで、どの段階に問題があるのか、どういった課題を解消すべきか、見出しやすくなります。
商談数は多いものの成約に至っていない場合、ただやみくもに商談数を増やすだけではなく、受注確度の高い顧客に絞ってアプローチしていない、といったことが見えてきます。
成約率を向上させるためには、自社の売上目標を細分化すると良いでしょう。
例えば「月に30件以上の商談を行う」「200件以上営業電話をかける」「成約率25%達成」など、目標を数値化すると評価しやすくなります。
目標を細分化することで、営業担当者は具体的な行動を起こしやすくなるだけでなく、改善すべき点も見出しやすくなるでしょう。
成約率の向上のためには、チームの営業活動を標準化するのも有効です。
営業活動を標準化することで属人化を防ぎ、チーム全体の営業効率の底上げにつながります。
例えば、ハイパフォーマーの営業ノウハウを元に、トークスクリプトのマニュアルを作成してみます。
成約に至ったケースのマニュアルを標準化して共有すれば、チーム全体の営業成果も上がり、組織力が高まるでしょう。
顧客インサイトを把握し、自社商品やサービスを提案すれば、成約率向上につながる可能性が高まります。
顧客インサイトとは、顧客が気づいていない購買理由のことです。
成約に至るためには、売上アップやコスト削減、競合との差別化など、顧客自身が気づいていない課題やインサイトを分析し、自社商品やサービスによってどう解決できるかを提示する必要があります。
顧客インサイトの分析には、新たな視点が必要です。
また、顧客の表面的な心理ではなく、深層心理を深掘りすることが大切です。
顧客との自然な会話の中に、本音が隠れているかもしれません。
顧客インサイトを把握するために定期的なアプローチを行い、効果的な提案につなげていきましょう。
成約率向上のためには、営業支援サービスを活用するのも有効です。
営業支援サービスを活用すれば、顧客情報の管理やテレアポ代行などを外部リソースに委ねられ、営業活動の効率化が図れます。
また、営業支援サービスの中には、営業担当者が社内の教育を受け、標準化しているケースがあります。
営業の質を標準化すれば、効果的なクロージングにつながるだけでなく、自社の営業担当者の育成にも役立つでしょう。
ここでは、成約率の向上に効果的な営業支援サービスを5つ紹介します。

ストリーム経営コンサルティング株式会社は、受注成約率向上の基盤をつくる営業支援コンサルティング会社です。
営業マネジメントシステムを構築し、組織的に活動できるようにする営業コンサルティングを行います。
見込み客への提案から、最終的に受注を獲得するまでのプロセス設計や、成約率を高める基盤を構築できます。
「ペンタゴン営業プロセス」では営業活動を60工程に分解し、一つひとつの工程で、何をどのように活動すればゴールに到達できるかを検討します。
課題発見、解決策を見出すことで受注につながりやすくなるでしょう。
料金:要問合せ

株式会社アイドマホールディングス社の営業支援事業の1つであるSales Platformは、リスト作成からSFA、MA商談獲得までの機能を備えたオールインワンの営業ツールです。
日本全国680万件以上のリストから毎月5,000件ダウンロードでき、戦略に合わせて電話やメールなどの営業手法でアプローチします。
時間帯やコスト面など、30種類以上の角度からアプローチ結果を分析可能です。
SFAではリード情報を一元管理し、MA機能と組み合わせ、ナーチャリングまで自動化できます。
受注確度の高い顧客へのオンライン商談獲得もできるため、成約率向上が期待できるでしょう。
料金:要問合せ

カイタクは、BtoB向けの伴走型営業支援サービスです。
専属のチームが毎月営業戦略を提案してくれます。
自社では気づけない強みや課題を把握した上で営業戦略を提案し、テレアポやフォーム営業を行います。
仮説検証、分析を繰り返し、新規顧客の獲得につなげます。
営業戦略は独自のノウハウとして蓄積できるでしょう。
プロのライターによるABテスト作成、受注確度の高い顧客のレポート化、コールフォローまで一貫して対応するため、営業活動の効率化や成約率の向上が期待できます。
料金:4プランあり(1万円〜)。
要問合せ

カクトクは、営業戦略からマネージメントまでをワンストップで担う営業支援プラットフォームです。
カクトクに登録する全国600社以上の営業支援会社の中から、選任のプロディレクターが企業に最適なパートナーを提案し、営業戦略からDX支援、実働までをサポートします。
テレアポ、フィールドセールス、インサイドセールスなど、プロセスごとの依頼が可能なため、自社に最適な手法を強化できます。
料金:要問合せ

チラCEOは、決裁者同士をマッチングする経営・営業支援プラットフォームです。
登録している7,000人以上の決裁者の中から、業種やニーズなどの条件検索ができるだけでなく、決裁者のニーズを見れる掲示板があり、受注確度に合わせた顧客を見つけることができます。
顕在ニーズのある相手に対してアプローチできるため、成約率の向上につながりやすくなります。
専任のスタッフが自社に適した決裁者を紹介してくれるため、自力で探すよりも人脈が広がり、営業活動の効率化が図れます。
料金:要問合せ

成約率が上がらない要因として、主に次の4つが挙げられます。
1つずつ解説します。
成約率を向上させるためにクロージングは重要ですが、顧客への理解がなければ成約には至りません。
顧客ニーズが理解できていなければ、いくら商談を重ねても課題解決につながる提案ができないためです。
顧客がどういった情報を求めているか、把握することが大切です。
成約率が上がらない要因として、そもそも顧客情報(BANT)が不足していることが考えられます。
BANTとは、次の4つの情報の頭文字を取ったものです。
上記4つの項目をヒアリングすることで、案件の重要度を判定できます。
顧客の予算が確保されていない場合、成約にはつながりにくいでしょう。
予算の折り合いがつかなければ、顧客は商品やサービスの導入を見送ってしまう可能性が高くなります。
とはいえ、提案のタイミングによっては成約につながるケースがあります。
予算を確保できる時期を確認し、再度アプローチすることが大切です。
成約率が上がらない要因として、最終的な決裁権を持つ人物を確認していない可能性があります。
決裁権を持たない営業担当者といくら商談を重ねても、上司の判断で決裁者まで提案が届かないケースが考えられます。
成約率を向上させるためには、最終的な決定権を持つ決裁者をヒアリングしておくことが重要です。
顧客のニーズを把握できていなければ、成約にはつながりにくいでしょう。
自社商品やサービスをいくら提案しても、解決できないと判断されてしまうためです。
仮に受注できたとしても、顧客満足度が上がらないケースがあります。
導入時期をヒアリングできていないと、商談のタイミングを逃したり、競合他社に先を越されたりするリスクがあります。
具体的な導入時期をヒアリングし、逆算してスケジュールを調整することが大切です。
未定の場合は定期的なフォローを行い、顧客との信頼関係を築いておきましょう。
成約率が上がらない要因として、受注確度が見極められていないことが考えられます。
受注確度が見極められていなければ、自社商品やサービスに興味のない顧客にアプローチし続けたり、優先度の高い顧客へ適切なフォローができず、成約の機会損失につながってしまうでしょう。
受注確度を見極めるためには、先に述べたBANT情報の活用が有効です。
自社商品やサービスを導入するための予算があるのか、決裁権は誰なのか、どの程度必要性を感じているか、導入時期はいつ頃を予定しているか、などの情報が全て揃っていれば、受注確度を見極めやすくなるでしょう。
営業ノウハウをチームで共有していない場合、優秀な成果を上げるハイパフォーマーに全てを一任してしまうケースがあります。
その場合、ローパフォーマーは成果を挙げられず、チーム全体の成約率は低迷してしまいます。
受注確度の見極め方法や商談までのプロセス、セールストークからクロージングといった営業ノウハウをチーム内に共有して標準化すれば、全ての営業担当者の成績アップにつながり、成約率の向上が期待できるでしょう。
成約率を向上させるためには、顧客への理解を深め、受注確度に見合ったアプローチをすることが重要です。
チーム全体の成約率を向上させるためには、営業支援サービスを活用すると効果的です。
自社の目的に合った営業支援サービスを活用すれば、顧客情報を一元管理し、受注確度に見合ったアプローチを実現できるでしょう。
A. 商品や営業手法によって大きく変わるため、一概には言えません。
自社の目標値を定め、必要な商談数を逆算します。
自社の過去の実績を記録し、改善の基準として活用しましょう。
A. 予算、決裁権、ニーズ、導入時期の頭文字です。
商談の確度を判断するために確認する項目です。
商談の早い段階でこれらを確認しておくと、優先して追うべき案件を判断しやすくなります。
A. 成果を出している進め方を整理し、チームで共通の手順にすることです。
属人化を防ぎ、全体の水準を上げます。
手順は定期的に見直し、現場で成果が出た工夫を取り入れて更新しましょう。
A. BANTの各項目がどこまで確認できているかで判断します。
確度に応じて力を入れる案件を選びます。
確度の判断基準をチームでそろえておくと、案件の管理や売上の予測が正確になります。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。