最終更新日: 2026.09.22
効果のあるトークスクリプトとは?作成方法を文例とともに解説!

トークスクリプトの作成方法を、目的の明確化からターゲット設定、流れの作成、要素の盛り込みまで4ステップで解説します。挨拶からクロージングまでの構成と文例、テレアポ用の作成例も紹介します。

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

トークスクリプトは、営業担当者が顧客と話す流れや内容をまとめた台本です。

作成の手順と構成、テレアポ用の文例と作成のポイントをまとめました。

この記事の要約

  • スクリプトがあるとトークが標準化され、組織全体の営業レベルを一定に保てます。
  • 作成は目的の明確化、ターゲット設定、トークの流れ作成、要素の盛り込みの4ステップです。
  • 構成は挨拶、フロントトーク、メイン、クロージングの4パートが基本になります。

営業におけるトークスクリプトとは

トークスクリプトは、営業担当者が顧客と会話をする際の流れや内容をまとめた台本のことです。

トークスクリプトを作成することで話す内容が明確になるため、スムーズに受け答えや提案ができます。

テレアポやインサイドセールス、訪問営業など、営業活動におけるさまざまな場面で役立ちます。

顧客ごとに状況や課題は異なるため、複数のトークスクリプトを作成し、パターンに沿って営業を進めるのが一般的です。

トークスクリプトを作成するメリット

トークスクリプトを作成することには、以下のようなメリットがあります。

  • トークスキルを標準化し、営業レベルを安定化できる
  • 営業トークの見直しに活用できる
  • 営業担当者の教育に活かせる

ここでは、それぞれのメリットについて解説します。

トークスキルを標準化し、営業レベルを安定化できる

トークスクリプトを作成することで、トークスキルが標準化され、組織全体の営業レベルを一定に保てるのがメリットです。

成果を出している営業担当者のトークをスクリプトにして定型化することで、成功のポイントを組織内で共有できます。

その結果、組織全体の安定した商談数の獲得や受注数のアップにつながることが期待できるでしょう。

トークスクリプトを作成しなければ、営業活動は属人的なものになってしまい、「成功する営業トーク」のノウハウを蓄積することは困難です。

営業レベルを安定化するためには、トークスクリプトの作成が求められます。

営業トークの見直しに活用できる

トークスクリプトに沿って営業活動を行い、どこで断られてしまったか、どこで電話を切られてしまったかなどをメモしておくと、営業トークの見直しに活用できます。

例えば、いつも商材の説明までは行えるものの、その後のアポイント依頼を断られてしまう、という場合は、商材の魅力を十分に伝えられていないと考えられるでしょう。

担当者につないでもらう前の受付突破部分で断られる場合は、受付突破トークに改善の余地があると判断できます。

このように、トークスクリプトを作成しそれに沿って営業を行うことにより、「この部分を変更したらアポイントを取得できるようになった」「この部分をこのように話すと受注につながりやすくなった」といったデータを収集でき、営業トークの見直しと改善に活用できるのです。

営業担当者の教育に活かせる

トークスクリプトがあれば、入社したばかりでスキルや経験が乏しい営業担当者でも、一定レベルの営業活動を行いやすくなります。

話す内容や会話の流れが明確になり、スキルの有無に関わらず質の高い提案をしやすくなるためです。

研修にかかる時間やコストも抑えられるほか、早いうちから新入社員に仕事を任せてさまざまな経験を積ませられるのもメリットです。

さらに、トークスクリプトがあれば自信を持って話しやすくなるため、顧客の信頼を獲得でき、結果として受注につながる可能性が期待できます。

トークスクリプトを作成する方法

この項目では、トークスクリプトを作成する方法について解説します。

  1. 目的を明確にする
  2. ターゲットを明らかにする
  3. トークの流れを作成する
  4. 必要な要素を入れてトークスクリプトを作成する

ここでは、トークスクリプトの作成方法を順番に説明します。

1.目的を明確にする

スクリプトを作成する際は、まずはトークスクリプトを作成する目的を明確にする必要があります。

目的を明確にしないとスクリプトの内容も曖昧になり、内容が伝わらなくなってしまうからです。

アポイントの獲得が目的なのか、顧客の課題を引き出すのが目的なのかなど、目的によって話すべき内容は異なります。

例えば、アポイントの獲得が目的なら、自社の商品・サービスの魅力に重点をおいて営業トークを展開することが必要です。

2.ターゲットを明らかにする

目的と同様に、ターゲットについても明らかにしましょう。

ターゲットとなる企業の業種や従業員数を決め、それに沿ってトークスクリプトを作成することで、ニーズに沿った提案をしやすくなります。

ターゲットは複数設定し、それぞれに合ったトークスクリプトを作成します。

顧客の特性や課題に沿ったものにすることで、アポイントや商談の獲得率を上げられるためです。

3.トークの流れを作成する

次に、トークの流れを作成します。

例えば、インサイドセールスにおけるテレアポのためのトークスクリプトなら、流れは以下のようになります。

  1. 受付(自己紹介・担当者への取次依頼)
  2. フロントトーク(趣旨の説明)
  3. メイン(詳細を案内)
  4. クロージング(アポイント調整、担当者の個人情報取得)

トークスクリプトの構成については、後ほど解説します。

4.必要な要素を入れてトークスクリプトを作成する

トークの流れに沿って必要な要素を入れ、トークスクリプトを作成します。

目的やターゲットによって、ヒアリングすべき要素はさまざまです。

例えば、顧客の現状やニーズを把握したい場合は、BANTCH情報を聞き出せるようなトークを作成しましょう。

BANTCH情報とは、Budget(予算)、Authority(決裁権)、Needs(ニーズ)、Timeframe(検討時期)、Competitor(競合)、Humanresources(人員体制)のことです。

BANTCH情報についてヒアリングすることによって、顧客の現状とニーズを把握できるうえ、有望な見込み客であるかを判断できます。

「自社の商品にニーズがありすぐに導入してくれそう」「ニーズはあるが検討に時間を要すために継続的なアプローチが必要」「ニーズがないため見込みがない」など、BANTCH情報をもとに顧客をスコアリングでき、効率的に営業活動を行えるのです。

トーク内容を作成する際は、口語体で具体的に書くことが重要です。

話す要素を箇条書きで書いた場合、営業担当者によってトーク内容がブレてしまったり、意図を把握できず失敗するリスクがあります。

トークスクリプトをそのまま読めば営業活動を行える、というレベルまで作り込むことで、どの営業担当者にも使いやすいトークスクリプトが仕上がります。

トークスクリプトの構成と文例

トークスクリプトには型と言うべき基本的な構成が存在します。

トークスクリプトを作成するにあたり、この基本的な構成について理解することが大切です。

トークスクリプトの構成は、以下のとおりです。

  1. 挨拶
  2. フロントトーク
  3. メイン
  4. クロージング

以下では、テレアポ用トークスクリプトの文例を用いながら、トークスクリプトの構成について解説します。

1.挨拶

まず、自分が何者であるかを簡潔に紹介しましょう。

挨拶は重要であり、ここで興味を持ってもらえないと次に進むことができません。

具体例は以下のとおりです。

いつもお世話になっております。

「〇〇」という人事向けサービスを提供している、株式会社〇〇の〇〇と申します。

2.フロントトーク

挨拶と自己紹介を終えたら担当者に取り次いでもらいます。

多くの場合、初めは受付に電話がつながるでしょう。

この時、受付に商品やサービスの魅力を語っても意味はありません。

営業電話と判断されて、担当者への取り次ぎを断られてしまうリスクもあります。

用件を簡単に述べた後、担当者につないでもらいましょう。

不在の場合は、担当者の役職・名前、その人の電話番号、連絡がつく日時を確認してください。

具体例は以下のとおりです。

【受付突破】

この度、弊社サービスの〇〇に関するご案内のためにお電話いたしました。

人事部門で新卒採用を担当されている方はいらっしゃいますか?

【不在の場合】

承知いたしました。

重要なご連絡ですので、後日改めてご連絡差し上げます。

ご担当者様のお名前と、ご都合のよろしい時間帯をお伺いできますでしょうか。

3.メイン

担当者につないでもらったら、いよいよ本題に移ります。

何のために連絡をしたのか用件を伝え、商品やサービスの魅力が伝わるよう簡潔にアピールしましょう。

長々と話しても相手には刺さりません。

要点が確実に伝わる簡潔さを重視し、相手へのメリットを多く示すことが求められます。

具体例は以下のとおりです。

弊社サービス〇〇は、新卒採用業務のみではなく、雇用契約や人材定着といった人事業務全般を一括管理できるサービスです。

御社は、採用活動を活発に行っている企業であると存じます。

弊社サービスなら、貴社の人事業務の効率化に貢献できると思い、お電話を差し上げました。

実は現在、無料で〇〇を7日間お試しいただけるキャンペーンを実施しており、大変お得となっております。

4.クロージング

営業の目的に応じてクロージングを行い、顧客との次のアクションを明確にします。

例えば、アポイントの獲得が目的である場合は、アポイント日時を確定させます。

この時、こちらから日時を提示することが望ましいでしょう。

相手に判断を委ねると、日程調整を面倒に思って断られてしまう可能性があるためです。

こちらから日時を指定することで、アポイント獲得につながりやすくなります。

具体例は以下のとおりです。

ぜひ、実際のサービス画面をご紹介しながら、直接お話しできればと存じます。

つきましては、来週の○日・○日・○日、いずれも13:00〜18:00の中で、ご都合のよろしい時間はございますか?

トークスクリプトの作成例

構成を作成したら次に具体的なスクリプトも作成して、トークスクリプトを完成させましょう。

ここでは、トークスクリプトの作成例をご紹介します。

この例は新規顧客へのテレアポ用スクリプトで、アポイント取得が目的です。

<1〜2.挨拶・フロントトーク>
担当者がいるか確認する場合

お忙しいところ失礼いたします。

私、人事向けサービス「〇〇」を提供している、株式会社〇〇の〇〇と申します。

この度、御社の人事業務に関する調査と、弊社サービスのご案内のためにお電話いたしました。

人事部門で新卒採用を担当されている方はいらっしゃいますか?

担当者が不在だった場合

承知いたしました。

それでは、重要なご連絡ですので、後日改めてご連絡を差し上げます。

ご担当者様のお名前と、ご都合のよろしい時間帯をお伺いできますでしょうか。

<3.メイン>
ニーズを探る

お忙しいところ失礼いたします。

私、株式会社〇〇の〇〇と申します。

弊社は人事業務に関するクラウドサービスである〇〇を提供しております。

採用・雇用契約・人材定着など、人事業務を一括で管理できるサービスとなっており、現在7日間の無料キャンペーンを実施しております。

大変お得となっておりますが、ご興味ございますか。

現在、人事管理ではどのようなシステムをお使いでしょうか?
(BANTCH情報に関するヒアリングを実施する)

弊社サービスである〇〇は、人事業務を一貫して管理可能です。
お話を伺う限り、新卒採用を拡大させている御社では、人手不足が課題のようですね。弊社サービスなら、御社の課題を解決できると存じますが、いかがでしょうか?

ニーズがなく、話を聞いてもらえなかった場合

左様でございますか。

現在ほかにツールを使用されているとのことですが、弊社では乗り換え割キャンペーンも実施しております。

ご興味ございますか。

承知いたしました。

お得なキャンペーンについても記載しているため、ぜひ資料だけでもいかがでしょうか。

それでも興味を持ってもらえなかった場合

承知いたしました。

それでは、また機会がございましたらご連絡させていただきます。

この度は、お忙しい中誠にありがとうございました。

引き続きよろしくお願いいたします。

<4.クロージング>

直接お話しさせていただいた方がわかりやすいかと存じます。

つきましては、来週の○日・○日・○日、いずれも12:00〜17:00の中で、ご都合のよろしい時間はございますか?

トークスクリプトを作成するポイント

トークスクリプトを作成して営業活動の成果を上げるためには、以下のポイントを押さえることが大切です。

  • 複数パターンを想定して作成する
  • トークスクリプトは定期的に改良する

ここでは、それぞれのポイントを詳しく説明します。

複数パターンを想定して作成する

トークスクリプトは、複数パターンを想定して作成することが大切です。

対象となる顧客の業種や興味に応じて複数個用意することはもちろん、同じ顧客を想定したスクリプトでも、状況に応じてトークを複数用意しておきましょう。

スクリプトには、その後の会話が変わる分岐点が存在します。

例えば、以下のような場面が分岐点となります。

  • 受付突破のとき(取次に成功する/担当者不在/取次拒否)
  • 課題ヒアリングのとき(課題あり/なし)
  • 商材・サービス説明のとき(ニーズあり/なし)
  • アポイント取得のとき(成功/失敗)

このような分岐点ごとに、相手が選択した回答に合ったトークをそれぞれ用意しておくことにより、どのような場合でも落ち着いて対応できます。

トークスクリプトは定期的に改良する

トークスクリプトは作って終わりではなく、継続的に見直しと改善を行う必要があります。

さまざまなデータをもとに見直せるよう、一定期間は同じトークスクリプトで営業活動を行ってデータを蓄積させ、結果を分析し、改善します。

また、社内外の人に作成したトークスクリプトについてヒアリングし、フィードバックをもとに改善することも効果的です。

トークスクリプトを活用する際の注意点

トークスクリプトを活用して営業活動を行う際は、以下の点に注意しましょう。

  • スクリプトを丸暗記しない
  • スクリプト通りに進まなくても焦らない

ここでは、それぞれの注意点について解説します。

スクリプトを丸暗記しない

トークスクリプトは営業活動において重要な役割を果たしますが、丸暗記しようとしたり、一言一句間違えずに読み上げようとしたりすると、「ただ台本を読んでいるだけ」という印象を与えてしまうリスクがあります。

感情のこもっていないトークは、相手に刺さりません。

トークスクリプトはあくまでも台本であり、必ずしもその通りに話さなければならないわけではありません。

相手や状況によって言い回しや口調を変え、真剣に話を聞いてもらえるよう工夫しましょう。

また、抑揚をつけることも重要です。

機械的にスクリプトを読み上げると、何が重要なのかがわかりにくいです。

トークに強弱をつけ、重要な情報が伝わるようにしましょう。

スクリプトどおりに進まなくても焦らない

トークスクリプトは、さまざまな場面を想定して作成するのが望ましいですが、相手との会話が想定したスクリプトどおりに進むとは限りません。

スクリプトどおりに進まなかった場合でも、焦らず、相手や状況に合わせて柔軟に対応することが求められます。

そのためには、トークスクリプトを用いてロールプレイングを行うことがおすすめです。

さまざまな場面を想定したロールプレイングを行うことで、実際の現場でも落ち着いて対応できるようになるでしょう。

トークスクリプトを作成して営業活動の成果を上げよう

今回は、トークスクリプトを作成するメリットと、作成方法、注意点などを解説しました。
組織全体で営業活動の成果を上げるためには、トークスクリプトを作成して営業品質を安定させることが大切です。また、適宜トークスクリプトの見直しと改善を行うことも求められます。


よくある質問

Q. トークスクリプトとは何ですか?

A. 営業担当者が顧客と会話する際の流れや内容をまとめた台本のことです。

誰が対応しても一定の品質で話せるようになるため、営業チーム全体の底上げにつながります。

Q. 作成するメリットは何ですか?

A. トークが標準化されて営業レベルが安定し、トークの見直しや新人教育にも活用できます。

結果を記録して改善を重ねることで、チームの成功パターンとして蓄積できます。

Q. どんな構成にすればよいですか?

A. 挨拶、フロントトーク、メイン、クロージングという4つのパートが基本です。

各パートで確認したいことを明確にしておくと、会話が途中で脱線しにくくなります。

Q. 1つだけ作れば十分ですか?

A. 顧客の業種や反応によって展開が変わるため、複数パターンを用意しておくことが大切です。

よくある反応ごとの返し方もまとめておくと、落ち着いて対応できます。

Q. スクリプトは暗記すべきですか?

A. 丸暗記すると不自然になるため、流れと要点を押さえて会話することが望ましいです。

要点を押さえたうえで自分の言葉で話すと、相手にも自然に伝わります。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

ENICXO
メッセージアイコン オンリーストーリー代表 平野からのメッセージ
オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

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