株式会社TesTee
横江 優希
POSTED | 2018.06.12 Tue |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:IT・情報通信業 創立:9〜10年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoC |
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モバイル体験の向上×マーケティングで見る未来
マーケティングを支えるリサーチサービスとはTopics
株式会社テスティー 社長 横江 優希氏のONLY STORY
【経歴】
1990年1月生まれ、千葉県出身。2014年一橋大学商学部を卒業。大学在学中に大手ネットリサーチ会社マクロミルの新規事業部にて、フロントエンジニア・ディレクターとして新規アプリ・サービス開発に従事。
2012年にスマートフォンアプリ制作会社の設立を経て、2014年5月に株式会社テスティーを設立。アンケートアプリの開発・運営、チャットツールの開発・運営、スマホアプリに特化したリサーチの運用をしている。
アプリ会員数は100万人(*2018年5月末時点)を超え、若年層やアプリのリサーチの第一線として企業の商品開発やマーケティングに助力している。
ゼロからプラスを生み出す企業を作り、次の世代へ
株式会社テスティーは、アプリとツールを自社で開発〜運用まで一括して行いっています。自社で運用しているアンケートアプリは会員登録数100万人を超えています。まずは、そのような会社を設立するに至った経緯を私からお話ししますね。
起業のきっかけは、大きく分けると2つあります。
私はもともと理系だったので、将来は漠然と医者か研究者になるのだと考えていました。その頃に交通事故にあって入院することがあり、入院期間中「自分が本当にやりたいことは何だろう」と考えることが多くありました。そのときに、自分はサッカーが好きだから、いつか自分のサッカークラブを持ちたいと思い、それがひとつのきっかけとなって経営や起業というものに興味を持ちました。
とはいえ、当然高校生なので何も分からず、普通に大学に進学してから2つ目のきっかけが訪れます。こちらの理由のほうが要因としては大きいのですが、怪我で大学の部活を引退せざるを得なくなってしまったんです。
事故での入院中に、医療現場で働く人を見ていて、彼らの仕事は病気や怪我というマイナスの状態を、正常なゼロの状態に戻す仕事に従事しているのだと感じられました。もちろん、辛い状態を解消して、スタートラインに立てるようにしていくことは立派な仕事です。ただ、自分にはあまり向いていないなと感じたのです。自分はゼロの時点をスタートにして、プラスを生み出していく仕事の方に興味があったんですね。
そのタイミングで企業インターンというものを初めて知りました。私がインターンとして参加した会社もベンチャーだったのですが、そのとき本当にいろいろなことを教えてもらって、貴重な経験を多くさせていただきました。そして、スキルも経験もない私は、その先輩方にどうにか直接恩返しできないなと思いました。
しかし、これと同じことを次の世代にもしたいなと強く思うようになり、次の世代に教えるためには、当然自分がタスキをつなげられるように起業しなければならないという考えに至り、1つ目の会社を立ち上げました。
その後、今の事業を選んだ理由は、休学中にネットリサーチの会社で働いていたときに見えていた業界課題を解決したいという想いがあったからです。2014年当時は、スマートフォンシフト対応が課題だったんですね。iPhone5Sが発売された頃だと思います。
当然パソコンからスマートフォンに移行していく中で、業界的には移行が遅れている課題になっている。その課題によって結局ユーザーが乖離してしまい、ネットリサーチの回答が十分に集まらないといった問題が起きていました。それを解決する会社を作りたいと思ったことがテスティー創業のきっかけです。
スマートフォンアプリの開発で若年層ユーザーに特化
テスティーでは、主にチャットを用いたリサーチと広告を行っています。
創業のきっかけがスマホシフト問題の解決にあったため、まず弊社でスマートフォンアプリを作り、そこにユーザーを集める方法を取ろうと考えました。スマートフォン上のインターフェースとして、どのような表現をすればユーザーが答えやすいのだろう、と思ったときにできたのが、現在運営をしているチャットのインターフェースで、ユーザーが選択肢をスタンプで押すだけのものです。
ここに対話型広告のようなかたちで始めたら効果があるんじゃないかと試しで行ったところ、効果が良かったため本格的に実装しました。
そして、この仕組み自体をほかの企業に使ってもらうようにしました。つまりリサーチも広告も、基本的には弊社のアプリのユーザーを対象に行うのですが、自社の会員を持っている通信キャリアには会員がいるので、アプリの仕組み自体を販売・運用するという形ですね。
弊社だけの強みとして、ひとつは若年層のユーザーに特化しているという部分、もうひとつがリサーチ用アプリを持っていることと、リサーチができる体制であることです。弊社はリサーチ用アプリを持つことで、ある程度のユーザー基盤があるのですが、同じような環境の他社はほとんどないと思います。
例えば、アンケートアプリの会員登録数は100万人を超え、そのうちの多くが10代、20代の若年層であるという強みを持っています。また、若者に馴染みのあるチャットUIをアンケート画面に使用していることや、プラットフォームに依存しないという点で、既存のWebサイトやオフラインのイベントにおいてもご活用いただけるようにもなっていますよ。
ユーザーがより有意義な時間を過ごせるアプリへ
今後の展望としては、既存事業も含め、ユーザーに対して、リサーチ業界に対して、広告業界に対してと、3方向へのサービスをより発展させたいと考えています。
まずユーザー向けに対しては、弊社のアプリに触れている時間をより有意義に過ごしてもらえるようにするというミッションがあります。1日にスマートフォンを触る時間は、世代にもよりますが、大体3時間から5時間くらいと言われています。FacebookやInstagramやTwitter、LINEなどのSNSがある中、弊社のアプリを開いていただいている。その時間を充実させたいという想いがあります。
リサーチには謝礼という概念があるので、金銭的に報酬があるんです。ただ、人間が金銭的報酬のみに反応するのなら、こんなにSNSに時間を割かないはずですよね。
人間は結局、金銭的報酬だけでは動かなくて、非金銭的報酬が非常に重要になります。会社の運営とまったく同じで、例えば承認欲求や所属欲求、社会的報酬といわれるものを補う運営が必要です。それをいかにサービス内で提供できるかが鍵になると考えていて、ソーシャルゲームのモデルを取り入れていくことを目指しています。
リサーチ業界に対しては、海外進出を考えています。リサーチがPCブラウザからスマートフォンに移り変わった経緯は日本だけではなく、世界中に言えることです。その問題解決を、国内だけでなく、海外でも行っていきたいですね。
広告業界に対しては非常にシンプルで、対話型広告というところをある程度一般的にしたいと思います。類似の企業も増えてきていますが、モバイルに適していない広告も数多くあるので、そこを対話型の広告を新しいスタンダードにして、広告価値を高めていきたいと考えています。
最後になりますが、株式会社テスティーは企業のマーケターを支援するリサーチサービスとユーザーが楽しく参加していただける運営の工夫を絶えず行ってまいります。お力になれることがありましたら、ぜひ一度お声がけください。
株式会社テスティーの住所や電話番号、採用・求人等が載っているホームページはこちらから↓
会社URL:https://www.testee.co
事業内容:スマートフォンアンケートアプリの開発・運営
チャットツール「Fast Sonar」の開発・運営
アプリリサーチ事業「テスティーリサーチ」の運営