株式会社ウェルスプラス
高橋 昭和
POSTED | 2019.02.21 Thu |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:飲食・サービス 創立:5〜6年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoC |
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ゴルフの上達を通じてより豊かな人生を目指す
ゲーム感覚でも楽しめるシミュレーションゴルフTopics
今回は、自分のスイングをすぐに見られるシミュレーションゴルフのスクールを運営する株式会社ウェルスプラスの高橋氏にお話を伺います。ゴルフ上達の先にある人生の豊かさを語っていただきました。
株式会社ウェルスプラス 代表取締役 高橋 昭和氏のONLY STORY
コミュニティが繋げる人脈とビジネス
–株式会社ウェルスプラスのサービスの概要についてお伺いします。
高橋氏:事業主体は、会員制のゴルフスクールの形で展開しています。月額によってレッスンの回数が決まっているものや、利用し放題のプランを用意しています。
レッスンは「ゴルフゾーン」という機種を使ったシミュレーションゴルフで、ボールを打った後に映像がその都度見られて、自分のスイングやボールの軌道をチェックできます。きれいに当たればちゃんと飛んで行くし、ミスしたらそれが反映される映像になります。
レッスンや練習に便利なマシンですが、この中に9ホールや18ホールの実際のコースも登録されているので、食事やドリンクを取りながら、ゲーム感覚でもラウンドができます。
–お客さんはどういう人が多いでしょうか。
高橋氏:大半は上達しようと定期的に練習に通って来る方ですが、年に1、2回しかコースに出ない方もいます。そういう方はお付き合いのゴルフの場合が多く、あまり練習もしませんから、たくさん練習をするという方ではありませんね。
経営者の方にとっては、ここでの交流がメリットになるようですし、一般の方は飲み会帰りでといった利用も多いです。
ゴルフの練習と言えば、まず打ちっ放しですが、何人で行っても、打席ではひとりになってしまいます。その点、シミュレーションゴルフは個室になっているので、周りに気を使わなすに、全員でワイワイと楽しめます。
–スクールの運営方針はどういったものでしょうか。
高橋氏:スクールは決まったレッスン日程のほかに、コミュニティ型という会員の交流会を週に1、2回開催しています。
ゴルフを始めたばかりの方は、コースデビューするまでの精神的な距離が相当あります。ですが、このコミュニティでの出会いから、コースに誘ってもらい、コースデビューをした会員様もいらっしゃいます。こうして心理的な距離感を埋めてもらえるような機会も提供しています。
また、この交流会からビジネスにつながる可能性も考えています。ゴルフスクールの事業ではありますが、ゴルフを通じて健康で豊かなライフスタイルにしてもらいたいと思っているので、たくさんの方にとって良い出会いのきっかけになれたらいいですね。
もちろんスクールなので、ゴルフの腕前を上げてもらうのは当たり前ですが、人によって求めるものが違っています。初心者は迷惑をかけずに回れるようになりたいとか、仲間が欲しいと思っていますし、スコアを出せる人はさらなる上達や大会出場を目指しています。
ゴルフが好きで、ある程度の技術を持てれば、その先に何を求めるのかは人それぞれですから、そのゴルフの部分をウェルスプラスのコミュニティが提供できればいいなと思っています。
ゴルフは人間関係構築の優秀なツール
–高橋様がゴルフを始めたきっかけをお聞かせください。
高橋氏:もともと母が経営者なので、子どものころからゴルフをやれっていつも言われていましたが、当時は剣道、ハンドボール、水泳をやっていたので、ゴルフはやらないと言い続けていました。
その後、ピアノを習っていたこともあり、音楽が好きだったので、大学でギターを始めて、バンドを組んだりもしました。それでも大学生はまだ時間を持て余すところがあって、たいした理由もなく、友人とゴルフをやろうかという話になりました。
そうしてゴルフを始めてみると、だんだんゴルフ仲間が増え、競争心も芽生えてきて、気を入れてやるようになった、というのがゴルフを始めた経緯ですね。
–それからゴルフスクールの事業に至るまで、どういう経緯でしたか。
高橋氏:社会に出てから、広告系とイベント系の2社で仕事をしました。営業でゴルフに誘われるようになりましたが、当時は23歳くらいでゴルフをやる人間は珍しかったようで、営業に役立ちました。
それに、ゴルフを通じて契約をしてもらったお客さんとは、往々にして長いお付き合いになりますね。そう思うと、人間関係の構築という点では、ゴルフはかなり優秀なツールと言えますが、残念ながら練習の時間もお金もかかるので、若い人には少し敷居が高いようです。
その若い人に対して、ゴルフ業界は何のアプローチもしてきませんでしたから、ゴルフを選ぶ20代前半の若者はあまりいません。スキー、スノーボードのように気軽なレンタルもないし、ゴルフ場までのバスもなくて、費用もネックになっています。最近は多少、リーズナブルになったようですが、それでも浸透はしていません。
そうしたゴルフ業界の状況を調べるうち、この業界にはまだ伸びしろ、改革の余地のあることがわかって、そこに関われたら面白いと思ったことがゴルフスクールの開業につながりました。
しかし、まず自分の腕をもっと磨かなくては話にならないので、プロに教えてもらい、日本インストラクタープロゴルフ協会で資格も得て、平成生まれの若い人たちがゴルフを始めるきっかけを作ろうというのがスタートでした。
ゴルフを通じて元気な社会作りを目指す
–今後の短期的あるいは長期的な目標は何でしょうか。
高橋氏:豊かさの定義は人それぞれで異なり、難解な命題ですが、人生においてその充実感が大切なことは共通していると思います。なので、ウェルスプラスがその充実感に資する経験や体験を提供し、また、そういう環境を発信していきたいと考えています。
先進国の中で、日本人の幸福度はかなり低いと言われています。ゴルフを通じて、これからの世の中を牽引していく若い人が元気になるような社会作りに貢献したいですね。短期の目標としては、この1、2年でもう1店舗増やしたいと考えています。
ゴルフ以外にも、「ウェルスプラス」を実現する方法はあると思うので、そういったことにも積極的に挑戦していきたいと思います。
–会社運営についての想いをお願いします。
高橋氏:やはり社員がいる以上、社員の生活に対して責任を負っていますから、まず相応の売り上げを考えて運営しなくてはいけません。
自分らしく自由に生きたいとは思いますが、理想と現実、自由と責任の兼ね合いもまた経営者として難しいところです。自分の力で責任ある自由を掴める会社にしていきたいと思います。
執筆=増田
校正=勝野