株式会社グロースウェル
大芝義信
POSTED | 2020.03.09 Mon |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:研修・コンサル 創立:7〜8年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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EQの視点を用いた組織設計コンサルティング
現場の知見とMBA資格が会社の意思決定に貢献Topics
今回のインタビューは、ITコンサルティング事業を展開する株式会社グロースウェル代表の大芝氏にお話を伺います。日本の生産性向上を妨げ、会社組織に問題を及ぼす原因は「個人の感情」にあると語る大芝氏。その解決にEQ(心の知能指数)の可視化が有効である理由や、外部からの組織との関わり方について語っていただきました。
株式会社グロースウェル 社長 大芝 義信氏のONLY STORY
1on1のアプローチで組織の改善を図る
–最初に、株式会社グロースウェルの事業内容をお伺いします。
大芝氏:弊社は、ITを軸としたコンサルティング事業を展開しています。
外部支援の方法は大きく3つに分かれていて、まず1つ目がコンサルタントとしての関わりですね。この場合は、コンサルタント自身にもプレイヤーとしての結果が求められます。
2つ目はアドバイザーとしての関わりです。会社の意思決定に役立つような知見を外部から提供します。
3つ目は顧問としての関わりです。社内では気づかないことでも、外部からは会社の実態がよく見えるものなので、あえて会社には耳の痛い指摘をしています。
–基本的には、外から知見や刺激を提供するのでしょうか。
大芝氏:そうですね。その他、経営や組織マネジメントが確立できていない会社に対しては、技術顧問のような形でマネージャー層にアプローチし、1on1で行う面談によって組織全体の改善を図ります。
その際、問題の根本は個人の感情に帰結することがとても多いので、EQ(心の知能指数)を可視化し問題点を明らかにしてから、アドバイスや提案をしています。
人は「感情」と「思考」を同時に持つことはできません。怒りながら計算問題なんてできません。もし怒りの感情が湧いてきたら、なぜ自分は怒っているのかを考えてみることによって「思考」が機能し、「感情」が抑えられて怒りも沈静します。EQについては、そういった話をしています。
–組織コンサルティングを手掛ける会社が多い中、御社の強みはどこにあるとお考えですか。
大芝氏:エンジニア出身でMBAを取得しているため、学術的に組織の在り方を説明できる点です。また、現場での豊富な経験にEQの知見が加わっているため、実態に合った解決策をアドバイスできることも強みです。
加えて、MBA取得で身につけたロジカルシンキングをベースに経営の知見を提供していることも大きな強みだと思っています。
組織の問題についてはMBAとこれまでの知見・経験からアドバイスし、個人の問題については専門的な知識としてEQを使って解決をするので、さまざまな問題にも柔軟に対応ができるのが弊社の特徴です。
–お客さまの声や成功事例などをお聞かせください。
大芝氏:創業時から支援させていただいている企業様からは「お金の使い方から経営の仕方までのすべてを教えてもらい、特に作業能率の向上や無駄の排除に劇的な効果があった」と言っていただいており、組織が前向きに成長していることを実感していただいています。
組織や個人の問題解決にやりがいを感じ起業
–起業の経緯を教えてください。
大芝氏:以前、所属していた会社以外に3社、技術顧問として外部から関わっていた時期があり、その時から組織の問題解決に大きなやりがいを感じていました。そのような外部契約が10社になったところで、2016年にコンサルティング会社を立ち上げました。
–どういうきっかけでコンサルティングに興味を持ったんでしょうか。
大芝氏:取得したMBAを生かしたいとは思っていましたが、特にコンサルティングは意識していませんでした。そんな折、100人規模の企業なのにCTOが不在で、開発リーダーが7人という会社から「技術顧問として開発リーダーたちを束ねてほしい」という依頼がありました。
はじめは開発リーダーたちから反発もされたのですが、私がひとつひとつロジカルに対応したところ徐々に受け入れていただくことができ、最終的には「これまで来た顧問の中で、一番意味のある存在だった」とまで言っていただけたのです。
この出来事をきっかけにコンサルティングにやりがいを感じ、問題を解決することが好きだったこともあって、この道を選びました。
–起業は大きな決断だと思いますが、なぜ起業の道を選んだのでしょうか。
大芝氏:個人事業主として副業の形を取る選択肢ももちろんありましたが、副業では困難に直面した際に撤退がしやすく、メインの会社に安住の地を求めてしまうかもしれません。
せっかく積み上げた実績とノウハウを無にしないためにも、退路を断つ覚悟で起業しました。
EQを使った組織マネジメントの第一人者へ
–今後の目標をお伺いします。
大芝氏:「EQの組織マネジメント・組織改革と言えばグロースウェル」と言われるような第一人者になりたいと考えています。すでに実績としてトップクラスであるようですので、このまま継続していく限り知識量と経験が追い抜かれることはないと考えています。
しかし残念ながらEQはまだ広く知られていないので、EQについて啓蒙しながら、「自分で自己管理をする」という認識を広めていきたいと思っています。短期目標としては分かりやすく2年後には1000人の面談実績を持っていたいですね。
–社会でどんな存在でありたいとお考えですか。
大芝氏:人口減少やエンジニア不足という逆風の中、日本は個人の生産性を最大化していかねばなりません。それを阻害する要因は、人間関係の問題以上に、自己コントロールをうまくできていないことにあると思っています。
ダイエットするつもりでもお菓子に手が伸びてしまうように、自分を律し切れない場面はいくらでもあり、私はそれがそのまま組織の問題でもあると考えています。「部下のモチベーションは上司が担うもの」と言われていた時代もありましたが、今は多くの方がマネジメントに疲れ果てているのではないでしょうか。
EQによってそれぞれが自分をコントロールし、マネジメントできるようになれば、組織のマネージャー層も実務に専念することができます。そんな組織を多く生み出し、日本の生産性向上に寄与する会社でありたいです。
–最後に読者へ向けてメッセージをお願いします。
大芝氏:組織マネジメントにお疲れの方には、EQをおすすめします。そのデータから最適なマネジメントが分かるので、ぜひ弊社にご相談ください。
また、社内にIT部門を持たない会社が開発を外部発注するとき、発注先とトラブルになることも珍しくありません。弊社は優良な開発会社の選定方法などをお伝えすることができます。
創業過程全般のサポートができるので、悩みごとがある方は何なりとご相談ください。
執筆=増田
校正=米山