株式会社Light&Hope
高橋 尚志
POSTED | 2018.10.01 Mon |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:研修・コンサル 創立:9〜10年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoB |
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各界の経営者が注目するユニークな英語スクール
「ちよまる式English Quest」とは?Topics
2017年度、TOEIC受験者数が270万人を越えるなど、日本人の英語学習熱は決して低くない。しかし、英語に苦手意識を持つ日本人は数多いのはなぜか?
英語コミュニケーションスクール「ちよまる式English Quest」を運営するLight&Hopeの高橋尚志代表は、その理由を「多くの日本人が英語学習の本質を誤解しているか、既成概念にとらわれているからではないか」と指摘する。
今回は高橋氏に、これまでの英語学習とは一線を画す「ちよまる式English Quest」の特徴と事業化の背景、今後の展望などについて伺う。
株式会社Light&Hope 社長 高橋 尚志氏のONLY STORY
【経歴】
1987年6月1日神奈川県横浜市生まれ。小中高は野球一筋。早稲田大学スポーツ科学部在学中に起業を志し、数々の企業で営業代行に取り組む。複数の商材でトップセールスを獲得する活躍を経て、2014年2月、営業代行、SE研修、コンサルティング、セミナー事業などを手掛けるLight&Hopeを創業。2016年3月からは既存の事業に加え、英語コミュニケーションスクール事業「ちよまる式English Quest」の普及にも積極的に取り組んでいる。
あえてネイティブを目指さない「ちよまる式English Quest」
調査機関や調査時期によって数字はさまざまだが、おおよそ世界の英語話者の数は15億から17.5億人程度。そのうち、英語を第一言語(母語)とする人の数は4億人に満たないとみられている。つまり、生粋の英語ネイティブは全英語話者の2割程度しか存在しないのだ。これを聞いて驚く人も多いのではないだろうか。
「この数字を見てもわかる通り、英語が話せる人のほとんどは、ネイティブではありません。しかし、多くの日本人は英語を話すならイギリスやアメリカのネイティブたちと同等でなければならないと思い込んでいる。私たちはこうした先入観を取り除き、英会話を楽しむ日本人を増やすため、英語コミュニケーションスクール『ちよまる式English Quest』を立ち上ました。」
「ちよまる式English Quest」とは、高橋氏が率いるLight&Hopeの英語コミュニケーション事業のこと。このスクールでは、独自に開発したオリジナルの英語学習メソッドをもとに、受講者のコミュニケーション力アップを念頭に置いたカリキュラムを提供している。
「私たちが教えているのは、イギリス英語でもアメリカ英語でもなく、クローバル英語です。ネイティブのような発音や、複雑な構文に頼らなくても、半年も学習すれば、国籍やバックグラウンドが異なる人々と、笑顔でコミュニケーションが図れるようになるのが特徴です。」
英語によるコミュニケーション力に重きを置く学習メソッド
「ちよまる式English Quest」の基本的な学習プロセスはこうだ。
まず、LINE上のバーチャルレッスンや対面型レッスンを通じて、日本語には存在しない子音で終わる英語特有の発音を、動画撮影などを活用し習得。その後、伝えたい内容を主語や目的語を正しく使った日本語に改める練習と、それを英語の語順に言い換える練習を重ね、英語を話す感覚を磨くのだという。
「最初から厳密さにとらわれていては英語学習は続きません。発音の精度は最終的にネイティブの8割から9割程度を目指すに留め、カリキュラムを通じて学ぶ文型は『○○は○○です』と『○○は○○をします。○○を』の2つだけ。そこから先は、中・高校生レベルの英単語を使って、伝えたい内容を日本語で考え、的確でシンプルな英文に組み立て直す練習を繰り返しながら、表現力を高めていきます。」
つまり、「ちよまる式English Quest」はまず日本語で英語的な感覚をつかんでから、簡単な文型と平易な英単語でコミュニケーションを高めるという、独特の学習プロセスを踏むわけだ。高橋氏はこのユニークな学習プロセスに惹かれるユーザーが後を絶たないと話す。
「実は、受講者の6割から7割が企業経営に携わっている方々です。あくまでも推論ですが、優秀な経営者には、常識にとらわれず、好奇心や探究心が旺盛なタイプが少なくありません。
『ちよまる式English Quest』は、一般的な英会話学習の常識とはかけ離れているかもしれませんが、明快なコンセプトと合理的なロジックに裏打ちされた英語学習メソッドです。こうした点が数多くの経営者に評価していただいているのではないでしょうか」
知る人ぞ知る英語学習メソッドから生まれた「ちよまる式English Quest」
「ちよまる式English Quest」が事業として立ち上がったのは2016年3月。誕生の契機は、高橋氏が2014年にある人物と出会ったことがきっかけだった。
「ある経営者会で上田千代丸さん[※1]という方と知り合いました。ある時、ほかの経営者から、上田さん自身が英語のエキスパートであると同時に英語の教え方がとてもうまい、という評判を聞いて声を掛けました。
当時、私は営業代行や営業コンサルティングを手掛けており、日本企業の成長戦略やグローバル化に関心がありました。上田さんの活動をうまく事業化できれば、企業にとっても個人にとっても成長のチャンスになります。ひいては日本経済の成長にも貢献できるかもしれません。そこで、上田さんのメソッドをビジネスにしたいと持ちかけたのです。」
当初、英語スクール業界の厳しさを懸念する上田氏は事業化に前向ではなかったというが、高橋氏の熱意と説得によって上田氏は事業化を受諾。上田氏自身と彼のごく身近な人物にしか知りえなかったプライベートな英語学習メソッドが「ちよまる式English Quest」に生まれ変わった瞬間だった。
「上田さんとお話してみて、彼が培ってきた英語学習メソッドの素晴らしさはすぐわかりましたから、事業化への不安はありませんでした。
実際、営業と運営に関わってみて感じるのはユーザーからの反応のよさです。サービス開始以来、『ネイティブのように話さなくても、シンプルに伝えればいいことがわかった』『英会話に関する偏見がなくなった』『ごく早い段階から英語でのコミュニケーションが容易になった』という非常に前向な評価をたくさんいただいています。思い切ってビジネスにしてよかった。」
[※1]…「ちよまる式English Quest」代表講師 上田千代丸氏プロフィール
1982年生まれ。立教大学卒業後、永谷園に入社。東京支店で営業に従事。退社後、英語を独学で学び、英語学習本を1,000冊以上読破した結果、1年間でTOEICスコアを500点から900点にアップさせる。その後、海外ファンドの情報提供アドバイザーとして活躍後、2014年、企業のコスト削減をメインとする株式会社フィスを設立。さらに、一般社団法人おもてなしズムJapan理事に就任し、日本の中小企業と外国大使館をつなぐ活動にも注力。現在は、世界各国のトップエリートと英語で仕事をする傍ら、独自に確立した英語学習メソッド「「ちよまる式English Quest」」の代表講師として、英語コミュニケーションの普及に努めている。
自分の成長だけでなく周囲の成長にコミットできる人材を求む
高橋氏は、今後も引き続き「ちよまる式English Quest」事業の普及と拡大に努めていくつもりだ。
「今後はオンライン、オフラインを問わず、プレゼンや会議といった個別のシチュエーションに最適化した学習サービスの提供などにも注力していきたいと思っています。ただ、その実現のためには、まだまだ人材が足りません。」
採用したいのは、自分の成長だけでなく「周囲の成長にコミットできる人材」だと高橋氏は話す。
「私自身は、営業コンサルティングや営業組織づくりの経験を通じて、数多くのトップセールスを育ててきました。その経験からすると、入社後もっとも大きく成長するのは、自分だけでなくお客様や取引先、同僚の成長に貢献しようと献身的に努力できる人です。私も、こうした広い意味での成長意欲が高い人と一緒に仕事ができればと思っています。」
職種は「ちよまる式English Quest」事業の運営やセールスを担う人材。高橋氏は、語学業界に限らず、幅広い業界からの応募に期待を寄せている。
「これからも既存の枠にとらわれず、世の中によい影響を与えていく事業を展開していくつもりです。英語学習業界に興味のある方はもちろん、異業界で働いていた方でも結構です。より多くの意欲ある方々との出会いを通じ、Light&Hopeを大きく成長させていければと思っています」
構成・執筆=武田敏則(グレタケ)
編集=山崎