合同会社中田商会
中田 雄斗
POSTED | 2019.03.11 Mon |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:IT・情報通信業 創立:5〜6年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoB |
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Web企画、マーケティング戦略を提案
時代に即した多展開事業で目の前の人の社会を変えるTopics
今回のインタビューは、事業に適合したサイト制作とマーケティング戦略を提案し、企業の発展に貢献している合同会社中田商会代表取締役の中田氏です。中田氏自身の事業運営とその理念などをお聞きしました。起業を目指す人、必読のインタビューです。
合同会社中田商会 代表 中田 雄斗氏のONLY STORY
信念は「目の前にいる人の社会を変えること」
–合同会社中田商会の事業、サービス内容についてお伺いします。
中田氏:新しく事業を起こしたい、今の事業を拡大させたいというお客さまを対象に、マーケティングや経営企画を付加価値としたWeb制作事業を展開しています。
お客さまからは、今まで気づかなかったことに気づいたとか、うまく集客できるようになったなどの声が寄せられています。
–どういった形で仕事を受注するのでしょうか。
中田氏:交流会で知り合った方や、紹介された方にWeb企画やマーケティング戦略などを、こちらから提案します。今は私ひとりでやっているので、いろいろな会社に雇われて仕事をしている形ですね。
–事業をしていく上で、一番大切にしていることは何でしょうか。
中田氏:仕事とは目の前の人に貢献し、幸せになってもらうことで、それはだれでもできることだと思います。ですが、私は目に見えないような役に立つことをしたいと思っています。私の信念は、目の前にいる人の社会を変えることなんです。
例えば、人を紹介することは、たいへんに深い良さがあります。その人の見えている世界の一部が変わるだけなので、外からはわかりにくいのですが、いずれそこにフォーカスしたときに、私がそう言っていたと思い返してもらえればいいんです。
それがわかって評価してくれる人と一緒に仕事をしたいと思いますね。
詐欺被害や事業失敗から学んだ人を見極める大切さ
–今日までの経緯、キャリアなどをお聞かせください。
中田氏:私は東京生まれですが、親の転勤で中学、高校は秋田県、大学になってまた東京に戻りました。
私の祖父が秋田県でゼネコンを経営しており、子どものころから祖父にあこがれ、尊敬していました。私はいずれ会社を継ぐことになるのだろうと思っていましたが、祖父の兄が後継者になったことで、それなら自分で何かをやろうと思いました。
大学時代はまだ祖父を継いで経営者になるつもりだったので、とりあえず広告業界へ入ろうかとも思いましたが、部活動もあったため思ったように就活は進まず、結局、旅行代理店で営業をやることになりました。
その後、保険のセールス、営業代行の仕事を経てFXの会社を作りましたが、それは1年でやめて情報商材の販売会社に入り、そこから委託契約の形で動画、デザイン、HP制作など
を個人で受注していました。
そこでビジネスモデルを描いてマーケティングするといった、今の事業のもとになっている知識を独学で、ほとんどをGoogleから得ましたね。
–個人でやっていたものを、会社組織にしたきっかけは何でしょうか。
中田氏:会社にしたのは2018年4月で、それまで個人で6年ほどやっていました。会社にしたのは、起業すると意気込んだわけではなく、企業との契約には、会社組織にしないといけないと言われ、必要に迫られてのことですね。
–今までで一番つらかったことは何でしょうか。
中田氏:保険会社へ入るときの採用兼教育担当の人にだまされて、150万円くらいの詐欺被害に遭ったことが一番つらい思い出になりますね。ほかにも十数人の被害者がいて裁判にもなりましたが、半分ちょっとは返ってきたものの、しばらくは人間不信に陥りました。
―起業後はどうでしょう。
中田氏:起業してすぐ、交流会で知り合ったコンサルらしき人にお弁当屋さんの企画を勧められて、不安に思いながらも9月にオープンしましたが、案の定うまくいかず、予約販売に切り替えてもダメで、高級弁当へ変更するもやっぱりダメ。
3か月間、試行錯誤でしたが、今思えば起業に際してのいい経験をさせてもらったと感じています。ゼロから始めるなら情熱が必要だと思いますが、自分にはお弁当への情熱がありませんでした。
それに安易にビジネスモデルの口車に乗ったのもいけませんでしたね。やはり、人を見極める目の大切さも感じています。
―その反省を生かした新しい事業のプランはありますか。
中田氏:お弁当の事業から撤退したつもりはなくて、今度は150人規模のところでまとめて買い取ってもらう話を進めています。これは女性ウケするおしゃれなお弁当です。
また、そこにはクリーニングの需要もあるので、個人のクリーニング屋さんと提携して、その事業も拡大したいと思っています。現時点ではBtoBの形をとるつもりです。
個人店は、能力は高いのに、営業力がないためにストック型で、プッシュに行く人も時間もなく、処理する量にも限界があります。しかし、個人の店を10社まとめれば十分にやれると感じています。
今後、もちろんWebをはじめクリーニング、お弁当をやりながら、ほかにもいろいろ増やして10くらいの事業を展開しようと思っています。手配業務も入ってくるので、2人ほど雇う必要もあるし、記帳代行やデザインのアウトソーシングも利用するつもりです。
–では、楽しかったことをお伺いします。
中田氏:お客さんが喜ぶ笑顔を見るのは楽しいことですが、つらい経験も後になれば楽しい思い出です。貧乏でも、稼げていても楽しいし、その経験が人生での一番の糧であるなんてだれかが言いましたが、私は少しの山あり谷あり程度で、平凡な家庭が望みですね。
今は不自由を感じていませんが、家でひとりという時間は寂しいですね。
今は手いっぱいでも、将来は社会を変える事業を
–今後の短期的、長期的な目標をお尋ねします。
中田氏:短期的な目標は、今年10の事業をやって、収入を1500万くらいにしたいですね。
今期、売り上げが1億円ほどになる事業がありましたが、人を抱えていないために利益率が上がりませんでした。そこを改善していきたいと思っています。
長期的な目標は、社会を変えるような事業をしたいと思ってはいますが、目の前の事業に手いっぱいで、何を目指すのかはまだ見えてきていません。
–最後に、読者に向けたメッセージがありますか。
中田氏:とにかく多くの人と出会い、話をすることで、縁のあることに気づいたり、人となりの面白さを発見することもあります。また、私が最大限Googleを活用したように、周りのもの全てから知識や経験を吸収することが大切だと思います。
執筆=増田
校正=勝野