A.D.SYSTEMS PTE.LTD.
阿部 嶺一
POSTED | 2018.04.26 Thu |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:IT・情報通信業 創立:5〜6年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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「 ありがとう・感謝 」で新しく経済を繁栄させる
暗号通貨「PEACE COIN」が秘める可能性Topics
A.D.SYSTEMS PTE.LTD. / CEO 阿部 嶺一氏のONLY STORY
世の中の理不尽さを嘆いていた少年が自分の思想を実現する?!
僕は、GDP以外の持続可能な価値基準の創出や、自律した独自の経済圏を作りたい地域、企業に向けて、循環を促すアルゴリズムを持つPEACE COINの導入支援を行うA.D.SYSTEMS PTE.LTD.という会社を経営しています。
豊かさ=「余裕と生きがいのバランス」と定義し、「豊かな社会」を作ることをビジョンに掲げ、ブロックチェーン技術を使って新たな経済圏を実現しようとしています。
まずはなぜ、豊かさ=「余裕と生きがいのバランス」という定義になったのかの経緯について、幼少時代からの原体験を踏まえながら、お話できればと思います。
僕には、2歳上の姉がいるんですが、生まれつき知的障害を持っていたため小学校ではいじめられていました。そんな時、僕は自分がいじめられないようにするのが精一杯で、姉を守れなくて。それがすごく辛かったですね。
例えば、そこで僕が親とか先生に話すと、今度はきっと自分がいじめの標的になる。僕がどれだけ正論を言おうが、結局は子供の屁理屈だって言われてました。
当時はまだ子供だから本音と建前の判別もつかないし、嘘をついた方が得なんじゃないかって思うこともあり、本当に理不尽な世の中だな、と感じていました。
ただ中学2年生の時、初めてやりがいを感じられるもの、バスケットボールに出会いました。最初は強制的に入れられ、顧問の先生が怖すぎて「辞める」の一言を言えずに続けていたら、段々と上手くなっていきました。今思うと、すごくラッキーな経験です。
そんな経験をしていたら、高校2年生の時にふと気付いたんですよ。ずっと親や姉、そして周りの環境を恨んでいたけど、それは間違っていたなと。変えられない過去のことで悩む後ろ向きな人生はやめようと思いました。これに気づき、考え方を変えれたのは人生の大きな転機でした。
前向きになったものの、今後は自分のやりたいことは何かという壁にぶつかりました。そこで思い出したのが、中学で経験したバスケットボールです。かなり真剣にバスケットボールをしていました。
こうして自分はたまたまバスケに出会えたから良かったものの、もっとこうした「きっかけ」を人に与えやすくするには、どうしたらいいんだろうと興味が沸きました。
具体的にどうすべきか・・・と、悶々とした大学生活を送っていたのですが、大学4年生の時にご縁があり、自分でビジネスをしている方とお会いしました。
「世の中の仕組みやルールって、どんな風に動いてると思う?」と聞かれ、最初は何でそんなこと聞かれているのかわかりませんでしたが、よくよく考えてみると確かにそこから知るべきだなと思いました。
「世の中はお金を尺度にして動いていて、資本主義が世のルールなんだよ。」って言われて、そのルールを知らずに市場というゲームに参加するのは非常にナンセンスだなと思ったので、金融の仕事に就くことにしました。
実際に金融業界で働く中で、お金持ちの人がよりお金持ちになっていく世界を見てきて感じたことは、今の世の中が「豊か」になっていると一概には言えないな、と思ったんですよね。
そこに疑問を感じつつも代替案を出せない自分にモヤモヤとしていました。そうしているうちにビットコインやイーサリアムが出てきて、これは自分の思想を体現できる革命的なテクノロジーだと気づきました。
2018年にPEACE COINというソリューションに出会い、キレイゴトではなく「多様性を認めあい、豊かな社会を実現する」という思いで起業し、今に至ります。
見えない「感謝」をPEACE COINで可視化する経済
私たちが参加している暗号通貨プロジェクトの”PEACE COIN(ピースコイン)”を使って「感謝で回る新しい経済圏」を創造しようとしています。
本来、お金というのは「感謝を表す道具」だと私は思っています。ただ、より便利にお金を使おうとしていく中で、逆説的に信用しなくてもお金を使えるようになってしまいました。このきっかけは産業革命からと考えられますが、お金は感謝を表すためというより、たくさん稼いで数字を積み上げられる人に対する”権力や評価の象徴”として使われるようになってしまった、と思います。
本来のお金の役割=「感謝を表すもの」を思い出してもらうための仕組みとして、PEACE COINというブロックチェーン周辺の開発を行っています。
具体的な利用場面として、3つご紹介します。
1つ目は、家庭内で使うファミリーバージョン。
家庭内で、専業主婦(夫)の方って基本的に経済的な評価がないわけですよね。でも、料理や洗濯っていう行為は明らかに経済活動であって、ここにどうしたら光を当たられるかという発想です。
例えば、稼いできたお金のうち2割はPEACE COINに換金して、今日もご飯を作ってくれてありがとうとか、お掃除してくれてありがとう、みたいな感じで使います。今まで家庭内で当たり前に行っていた行動にお金を伴わせることによって、そこに新しい経済圏が出来上がります。
こうすることにより、いわゆる主婦(夫)の方も評価しやすくなるし、当たり前のことが当たり前じゃなかったんだと気づくきっかけとなり、より感謝を伝えやすく豊かな世界観ができると考えています。
2つ目は、ファミリーバージョンの規模をもう少し大きくすると、企業内の人事評価などにも使っていただけるのではないかと思っています。
例えば、あの人いつも最初に電話に出てくれるよねとか、毎回新人のサポートをしてくれるよねといった感じで、直接の営業成績や数字に反映されない行為を評価することができるようになります。
3つ目は、様々なプラットフォーム上で流通させたいと考えています。
例えば、論文って引用数でその学者さんの価値が決まっていくわけですが、その引用数に、名誉だけでなくお金も伴わせたいと考えています。プラットフォーム上にPEACE COINを介することによって、ここでまた経済圏を作ることができます。
同じ仕組みで、アーティストやクリエイターの方たちにも使っていただけると考えています。さらに規模を広げることにより、地域通貨との相性も非常に良いと考えています。人口が減少する地域についても、経済の活性化を可能とするアルゴリズムになっています。
これら3つ以外にも、その人が頑張っているのに感謝されにくい部分や、今までお金になりにくいところに焦点をあて、このPEACE COINを通じて可視化し感謝を表現することができる、そんなサービスを提供していきます。
ピースコインで仲間、共感者を増やしたい
感謝を表現したい私たちが今抱えている直近の課題として、まずこの事業や理念を純粋に理解していただける人を増やすことですね。
今は暗号通貨が流行ってるから、とりあえず使っておこうという人よりも、本当に社会を良くしたい、地域を良くしたいと考えている方にお会いしていきたいです。そのような人たちとお会いすることで私の掲げる事業や理念を理解してくださる方が増えて行くと思っています。
徐々にPEACE COINが広まっていった先の長期的なビジョンとしては、このPEACE COINのマークを見て、お金の象徴として認識してもらえるようになりたいですね。
今後、個人の思想や好き嫌いで経済や貨幣を選ぶ時代がくると思います。そうなった時に、全員に好かれなくてもいいので、本当にPEACE COINが好きという人に私たちのサービスを利用して欲しいですね。