寺田永史

株式会社ノードコミュニケーション　代表取締役　寺田 永史

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東京出身。高校卒業後、居酒屋・塗装業者・パチンコ台の組み立て業務など、

フリーターとして様々な職を経験。26歳の時に正社員になりたい一心から、

ヴァスダックグループに入社。営業としてイチから経験を積み、

新人で一番の売上を記録する。そしてヴァスダックグループの独立支援を経て、2012年に同社を起業。現在に至る。

中学までは、おしゃべりが大好きで、はしゃぎまわるような子どでした。でも、思春期を迎えた頃から「大人になる」ということを意識するようになり、口数が減り、物事を引いた目で見るようになっていきましたね。大学受験に失敗してからは、親の紹介で塗装会社に勤めたり、定食屋に勤めたり。目的もないまま、フリーターになりました。仕事がしたかったわけじゃないんです。ただ遊ぶための資金が欲しかった。やりたいことも特になく、仕事なんてつまらないものだってずっと思ってきました。

ところが、ヴァスダックグループというIT企業に入社したことがきっかけで、その意識が一転したのです。20代半ばも過ぎて人生に焦りを覚え、正社員になりたい一心で入った会社でしたが、きちんとした社会人経験がなく、できることが何一つなかったことが幸いしたんでしょう。営業としてイチから仕事を吸収して行き、がむしゃらに突き進むことができ、みるみる営業成績が伸び、気付けば同期の中でトップになっていました。

入社から一年過ぎた時には、グループ会社であるヴァスダックインシュアシステムの社長を任せて頂けるようにまでなったんです。エンジニアを育て、エンジニアの働きやすい環境を提供するのが私の仕事でしたが、毎日終電まで働いても疲れなかった。「仕事ってこんなに楽しいものなんだ！」ということを、この時初めて実感したのです。

2012年に独立し、ノードコミュニケーションを設立してからはや４年。グループ会社も増え、現在は約350名の社員を抱える大所帯となりました。成長の秘訣は、若い人材にどんどんチャンスを与えてきたことだと思います。

人は、経験の無い事につい怖じ気づいてしまいますが、「未経験＝弱点」ではありません。かつての私は本当に無口で、営業をするなんて考えも及びませんでしたが、やってみたことで、営業の本質は上手にしゃべることではなく、お客様のニーズや悩みをキャッチして、それを満たしてあげることなのだと知りました。私自身、何もないところから色々と経験させていただき、成長してきましたから、意欲がある人には、どんどんチャンスを与えていきたいと思うんです。

ノードコムグループでは、教育支援のためのコンテンツ開発を進めています。教材の解説などを複数の相手へ共有する「THERMITE Draw」、eラーニング教材などを動画付きのスライドコンテンツにできる「THERMITEDeveloper」、ユーザーの質問やコメントに自動応答する「RoboBot」という、３つのコンテンツは、いずれも若い発想から生まれたもの。教育現場で今後活用が期待できるものだと自負しています。

こうした開発をする上で必要なのは、ITの知識や技術を持っていることよりも、何かひとつ掘り下げたものを持っていることだと思うんですね。アイドルにめちゃくちゃ詳しいでも、ゲームがめちゃくちゃ上手いでもいい。こういった興味の深さがその人の深さであり、キャラクターになるのです。仕事の知識や技術は、後からでも身につけることができますから、とことん掘り下げたものがある人には、ノードコムグループの門を叩いて欲しいですね。

未経験者のためのプログラミングスクール「コンピー塾」を2016年からスタートしました。現役エンジニアからITの基本的なことを学び、即戦力となる人材を育成することで、敷居の高いIT業界に、未経験の方でもすぐに入れるようなチャンスを創りたいのです。

また、並行して小学生向けプログラミング教室の開講も目指しています。世界的にみて、日本の子どもたちはコンピューターに疎い。4年後には、ITプログラムが義務教育に組み込まれる予定ですので、子どもの頃からITの知識や技術がより必要になるでしょう。プログラムは論理的な思考を育むという側面もありますので、小学生が遊び感覚でプログラムができるように、私たちの開発力を活かして取り組んで行きたいですね。