ウェブエックス株式会社
佐野 雅也
POSTED | 2020.05.10 Sun |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:IT・情報通信業 創立:7〜8年 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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営業マンと企業のマッチングによる紹介営業で販路拡大
もっと楽に営業ができる社会を目指すTopics
今回のインタビューは、リファラル営業(紹介営業)のプラットフォーム「side bizz(サイドビズ)」を運営するウェブエックス株式会社の佐野氏にお話を伺います。「もっと楽に営業ができる社会」を目指す佐野氏に、「side bizz」立ち上げの経緯や、これからの営業のあり方について語っていただきました。
ウェブエックス株式会社 社長 佐野 雅也氏のONLY STORY
リファラル営業プラットフォームside bizz(サイドビズ)を運営
–まずは、ウェブエックス株式会社の事業内容をお聞かせください。
佐野氏:弊社は、営業系の副業支援を目的としたリファラル営業のプラットフォーム「side bizz(https://www.sidebizz.net/)」を運営しています。
「side bizz(サイドビズ)」とは、営業職の人脈・販路を使って、掲載企業の販路拡大・新規開拓をご支援しているリファラル営業プラットフォームです。営業職の人は会員登録をすることで「side bizz」に掲載されている商材の紹介者として活動ができて、所定の要件に達すると報酬を受け取れる仕組みになっています。
–人脈豊富な営業マンと営業強化したい会社とのマッチングができるんですね。
佐野氏:そうですね。今、時代とともに営業方法がどんどん変化しており、かつての飛び込み営業やテレアポなどのアウトバンド営業や、一方的にメールを送り付けるスパムのようなメール営業はなかなか上手くいかなくなっています。
また、営業訪問をしないインバウンド営業の方法としてWebマーケティングがありますが、それにはマーケティングスキルと予算が必要になるため、中小企業にとってハードルが髙くて、決して簡単なことではないんです。
そこで弊社は人を介したインバウンド営業施策である「代理店展開」に注目しました。旧来の代理店という仕組みを現代的に再定義して、その一部をプラットフォーム化しています。
–「side bizz」 にはどういった方が登録されているのですか。
佐野氏:今7,500人ほどの営業マンにご登録いただいています。登録されている方は「スキルアップをしたい」「フリーランスで営業をしている」「自社の顧客や販路を有効活用したい」「営業職の経験を生かしたい」などさまざまですね。
一方掲載企業は、公序良俗に反しない事業を行っている法人であれば商材のジャンルは問いません。
一番重要なのは「販路のマッチング」だと思っています。営業マンは扱っている商材や得意とするジャンル、取引先もバラバラなので、掲載企業の中から自分の販路に合う商材を選んでいただいてます。
–競合他社との違いや御社の強みを教えてください。
佐野氏:かなり独自の仕組みになっていますので、直競合といえるサービスはないんです。
弊社の強みといえる部分は、プラットフォームの開発と運営、営業、マーケティングまですべて内製化している点だと思います。
圧倒的な抵コストで、最高クラスのマーケティングを仕組み化していますので、他社は真似するのが難しいと思っています。
–「side bizz」の料金などについて教えてください。
佐野氏:会員(紹介者)として登録する費用は無料です。掲載企業は無料掲載で始めることができるので、まずはトライアル掲載から始めてみてください。本登録後は4週間で2万円、最短契約期間は48週間となっています。なお、紹介者に支払う報酬は掲載企業が自由に設定できる仕組みになっています。
現在のマッチング数は月700件くらいで、そこから見込み紹介の紹介に至るケースは10%くらいですね。マッチング数が増えていけば、成約数も自動的に増えていくと思っています。
副業解禁のニュースがきっかけに
–起業された経緯を教えてください。
佐野氏:新卒では大手証券会社に入社しましたが、そのタイミングが金融業界の最悪期といえるリーマンショックが起きた時期でした。それでも4年間ほど富裕層向けの資産コンサルをしていましたが、リーマンショックが起きた時期なのでとても苦しい状況でしたが、お客様である経営者たちが自分たちの事業を楽しそうに話していることにギャップを感じ、「起業っておもしろそうだな…」とざっくり興味が湧いたんです。
起業するなら自分でも勝てる確率が高い業界に行きたかったので、知識はなかったものの当時成長が見込まれていたIT業界を選び、まずは現場レベルでの経営意識を身につけるために営業職でITベンチャー企業に転職しました。
その後メディアの事業構築を任され、業界内で最大級のサイトに成長させることができたため2017年に独立を決意。同じタイミングで、当時部下だったシステム責任者も辞めることになったので、2人で事業を立ち上げるために起業することになりました。
–今の事業を始めたきっかけは何でしたか。
佐野氏:2017年12月に厚生労働省が副業解禁をしたのがきっかけですね。そのニュースを見たときに「このマーケットは伸びそうだ」と確信しました。
当時は営業を副業としてやる人が少なかったのですが、自分が持っている営業ノウハウとメディア運営のノウハウ、それと副業を掛け合わせれば新しいプラットフォームが作れると思い、6ヶ月間開発をして、2018年6月にリリースしました。
–はじめはどのように営業マンを集められたのですか。
佐野氏:元々持っていたメディアのノウハウを生かして、営業に役立つ情報を掲載するサイトや、外回りの営業マンが見る食べ歩きブログ、交流会を探せるポータルサイトなど複数のメディアを運営しています。最近は営業ノウハウを無料で学べるYouTubeの動画チャンネルも立ち上げました。
そうやって営業職の方たちに役立つ情報を発信することで、意欲的な営業マンや掲載企業が集まる仕組みを作っています。
もっと楽に営業ができる社会にしたい
–今後の目標を教えてください。
佐野氏:営業の業務効率化を目指しています。たとえば100件テレアポして、10件アポイントを取って1件受注するとなると、99%が無駄になってしまいます。無駄をすべて無くすことは無理かもしれませんが、少しでも効率を上げられれば、もっと楽に営業ができるようになると思います。
弊社のサイトが営業職の集まるコミュニティになれば、もっと活発に営業活動ができると思っています。そんな世界を実現するために今事業を行っています。
–社会的にどういった企業になりたいとお考えですか。
佐野氏:今後、フリーランス化の流れは止まらないと思っています。今はエンジニアやデザイナー、マーケッターなど手に職を持った方たちがフリーランスには多いですが、営業のフリーランスも安心して活動できるよう支援する企業でありたいですね。
–ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。
佐野氏:弊社はこれまでにない新しい形の営業支援サービスを提供していきたいと思っています。営業の面倒な部分や泥臭い部分はありません。営業の方法論が変わりつつある中で、販路開拓に課題を持っている方はぜひ弊社のサービスをご検討ください。
執筆=山田
校正=米山