株式会社サービシンク
名村晋治
POSTED | 2017.03.13 Mon |
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TAGS | 従業員数:31〜50人 業種:IT・情報通信業 創立:15年以上 決裁者の年齢:40代 商材:BtoB |
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不動産会社のコミュニケーションを再発明しました。
時代の変化の速度に合わせたコミュニケーションツールTopics
今回は不動産業界に特化したコミュニティーツール「アトリク(Atlicu)」、そしてウェブサイトアンケートサービス「Teach(ティーチ)」の開発を手がけた株式会社サービシンクの名村氏にお話を伺いました。
サービスの詳しい内容や開発の経緯について語っていただきます。
株式会社サービシンク 社長 名村 晋治氏のONLYSTORY
東京でWebサイト制作・ホームページ制作・Webシステム開発を行なう制作会社「サービシンク」の代表をしてる名村 晋治(なむら しんじ)です。
当社は2010年に創業をした会社ですが、代表の私自身は1996年からWebサイト制作・ホームページ制作にの携わってきており、キャリア的には25年を超えてきました。
1996年当時は私自身も学生でしたが、当時から多くのお客さまと関わらせていただくことができました。
2000年から不動産検索ポータルの「HOME'S」を運営する株式会社LIFULL(旧 ネクスト)に入社をして、多くの不動産サイトのデザインやシステム開発の企画立案から実装まで携わっていました。
その後も不動産企業様とのお付き合いが多く、現在の当社の強みでもある「不動産業界」のサイト制作では20年に渡って関わり続けています。
不動産業界に特に強みを持つきっかけはやはり2000年に入った株式会社LIFULLでの経験が大きいのですが、当時は18人ぐらいしかいない規模のベンチャー企業でした。ですが、それゆえに多くのことを経験することができ、不動産会社さまを軸として、
・マーケティング
・集客施策
・SEO対策
・サイトのデザイン・HTML作成
・大規模なシステム開発
・サイト内の流入施策
・サイトでの成約・コンバージョン施策
など、Webサイト・ホームページの施策としてはほぼ全領域を担当することができました。
結果的に当社の強みでもありますが「不動産サイトのことであれば、困りごとを投げ込んでいただければ必ず答えを出す」と自信をもって言えるだけの経験を積むことができました。
Web制作会社の役員を経て、2010年に学生時代の組織を法人化し、Web制作会社「サービシンク」を創業、代表取締役に就任し、現在に至ります。
2019年には不動産テック協会の理事に就任。
「不動産✕IT」「不動産業界のDX」の騎手として活動をしています。
時代の流れに合わせたコミュニティーツールサービスを展開
―まずは、株式会社サービシンク様が展開している「アトリク(Atlicu)」サービスについて、お聞かせください。
名村:アトリク(Atlicu)は、不動産業界に特化したチャットサービスです。
不動産業界では成約に至るまでのコミュニケーションをとる際に、電話やメール、FAXを使うことが多いです。
しかし、電話はとれない時間帯があったり、FAXはそもそも設置されていないことが多かったり、迷惑メールの多いメールボックスの中から不動産会社とのやり取りメールを探すのがおっくう・・・という人もいます。
特に携帯電話のキャリアメールに至っては今の若い世代はもはやほぼ使っておらず、SNSのメッセンジャーを使う人が圧倒的多数となっています。その意味では、今やメールも迅速なツールとはいえなくなっています。
そういったユーザ側の時代のコミュニケーションの変化から、不動産業界に特化したサービスとして、チャットサービスの「アトリク(Atlicu)」を提供することにしました。
―次に、ウェブサイト内のアンケートサービスである「Teach(ティーチ)」について説明をお願いします。
名村:「Teach(ティーチ)」はウェブページからの離脱理由を可視化できるサービスです。
「Teach」をホームページに導入すると、ユーザーがページを離れる際にアンケートを表示することができます。
アンケートは大体5問ほどで「なぜこのページを離れようと思ったのか?」という理由のみを尋ねます。つまり「Teach」は、お客さまのフィードバックをデータとしていただき、その後の改善に活かすことができるツールとなっています。
「Teach」に近しい機能はEFOと呼ばれるフォーム改善のツールに含まれていることがあります。
EFO自体はエントリーフォームの最適化で、名前や住所の入力方法をわかりやすく促し、ページからの離脱を下げるツールです。
その一環として、何かを入力している際にページを離れようとすると注意のアラートが表示する機能があり、それが「Teach」の機能に近しいと思われるかもしれません。
ですが、EFOでに離脱防止機能は、不注意であるならともかく、離脱するつもりの人を引き留める力はないと常々考えていました。またそもそもユーザーがなぜページを離れようと思ったのかは、アクセス解析ツールでのわずかなデータをもとに憶測するしかありませんでした。
しかし、私たちの「Teach」であれば、データから離脱理由を明確に導き出すことができ、サイトの改善に繋げることができます。
アトリクが不動産業界に特化しているサービスですが、一方方「Teach」はどういった業種でも使用していただけるサービスとして提供しています。
この2つのサービスが現在我々がご提供しているサービスとなり、これからもこういったサービスを順次提供してく予定です。
現代人にとって「ちょうどいい」を目指したツールを開発
―アトリク(Atlicu)というサービスを開発したきっかけについて教えてください。
名村:私たちはITの力で『企業とエンドユーザーのコミュニケーション』を改善するサービスを展開しています。
また、代表の私が、2000年より不動産検索サイト「HOME'S」のLIFULL(旧ネクスト)で不動産会社と関わる中で、2018年の今をもっても不動産業界はIT化が遅れています。
具体的には、「お部屋探し」のフローの中では、インターネットは「物件探し」までしか介入しておらず、それ以降のコミュニケーションツールなどのインフラが整っていません。
また前段でお話をしたように時代の流れの中、電話のように時間が拘束されず、読むのが億劫になるような長文のメール連絡ではない「ちょうどいい」サービスを不動産業界に導入するべきであると考え、アトリクを作りました。
―では、Teach(ティーチ)はなぜ開発に至ったのでしょうか。
名村:弊社ではウェブ制作もおこなっているのですが、お客さまのホームページを改善する際、やはり離脱理由がはっきりしないと話がまとまりません。
そういった状況を打破するために生まれたのが「Teach」です。
「Teach」が誕生する以前は、事実として提示できるデータが離脱までの時間程度しかなかったので、明確な改善点を説明することはできませんでした。
そこで、データを簡単にとれるツールがほしいという思い、試行錯誤を繰り返してこのサービスを開発しました。
不動産会社にリピーターが生まれるようなサービスを
―今後の展望について教えてください。
名村:当然「アトリク(Atlicu)」「Teach(ティーチ)」については世に広めていくことが第一の目標になります。
またアトリクについては明確な目標があり、将来的には約7,000社に利用していただくということを目指しています。
というのも、データによって際はあるものの日本国内の不動産の「店舗」数は70,000が最低サインであるとされています。
まずそのうちの1割のコミュニケーションを変えていきたい、という目標を元に7,000という数字を掲げています。
アトリクは現在「先着1,000社限定で半年間無料利用」ができるキャンペーンをおこなっているので、その期間中に1,000社導入することを当面の目標にしています。
また、アトリクというツールを単なる契約時までのコミュニケーションツールではなく、入居中はもちろん、退去時に次の物件の斡旋ができるようなコミュニケーションも取れるようなサービスにしたいという想いがあります。
現在の不動産会社にはリピーターとなる顧客がほとんどいない状況なのですが、リピーターを獲得できるような流れを、このアトリクというツールで作っていきたいですね。そのためのより良い仕組みを考えていこうと思います。