株式会社スクデット
細江 啓太
POSTED | 2018.09.20 Thu |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:IT・情報通信業 創立:11〜14年 決裁者の年齢:50代 商材:BtoB |
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探究心と正義感を生かし、社会貢献できる仕事がある。
巧妙化するネット犯罪に立ち向かうコンサルタント集団Topics
インターネット上での商取引が盛んになるにつれ、クレジットカードの不正利用が増えている。ネットショッピングは24時間365日いつでもどこでも買い物ができる便利さがある一方、カード会員になりすまして商品を詐取したりショッピング枠を不正使用したりする犯罪が後を絶たないのだ。
株式会社スクデットは、市場シェア30%を超える世界3大不正対策ソリューションのひとつである『ReD Shield(レッドシールド)』やデバイス認証ソリューション『iovation(アイオベーション)』などを販売する企業。その一方で、導入先企業のセキュリティ対策を支援するコンサルタント集団でもある。
国内の大手システムインテグレーターの技術調査員を経て起業したテクノロジーのエキスパートである株式会社スクデットの代表取締役・細江啓太氏に、巧妙化するネット犯罪に立ち向かうコンサルタントの醍醐味について聞いた。
『ネット犯罪は年々巧妙化しており、運用の穴を突く不正や犯罪は増える一方です。私たちの仕事は、彼らの犯行から手口を研究し、再犯の芽を摘むことにあります。いわば、謎解きに専念する探偵のような仕事。』
株式会社スクデット 社長 細江 啓太氏のONLY STORY
【経歴】
1972年、米国カリフォルニア州サンディエゴ出身。1996年上智大学理工学部機械工学科卒業。大手SIに入社し、シリコンバレーを中心にグローバルのIT企業の調査員として活動。2000年には社費留学で米国南カリフォルニア州立大学でMBAを取得。帰国後、事業開発を担いパーソナライゼーションや不正対策システムの事業立上を経験する。2010年に独立を経て現在の「スクデット」として社会に役立つサービスを目指す。現在はハイエンドサービスを上場会社トップ100社を中心に最も炎上しているオンラインビジネスにおける不正対策システムの導入、コンサルを提供。2016年からは更に欧州のリターゲティングメールツールや米国パーソナライゼーションを取り扱いはじめ、大手ECサイトを中心に展開しています。
加盟店の経営を圧迫するクレジットカードの不正利用
私たちの生活に利便性をもたらしたクレジットカードだが、その裏側に暗い影を落とす不正利用の実態は深刻だと言う。まず、専門家である細江氏にその実態を伺った。
「クレジットカードの不正利用は消費者にとって許しがたい犯罪なのはいうまでもありませんが、カード加盟店にとっても大きな損害をもたらす卑劣な犯罪でもあるのです。なぜなら、不正の踏み台にされたカード加盟店は、売上代金はもとより配送した商品も取り戻せないという二重の苦しみを味わうことになるから。
仮に不正使用が続出するような事態になれば、カード会社から決済手数料の増額を要求されることもある。最悪の場合、加盟店契約の解除という事態を引き起こすことも考えられるんですよ。」
ネットショップでカードが不正利用されると、カード会社は売上を取り消し、加盟店は消費者に代わって入金された代金をカード会社に返金する「チャージバック」という措置が採られる。カードの不正利用の増加とともにこの「チャージバック」も増えている、と細江氏は言う。
「被害額は昨年の倍に迫る勢いで増加しています。これは、カード加盟店の存続を脅かす大問題。私たちはこの問題に対処するべく、国内トップクラスの企業に対してハイエンドなセキュリティソリューションを提供しています。」
具体的には、非対面取引を行う企業に対し、グローバルセキュリティの国際基準であるPCI DSSを取得した『ReD Shield』や、過去に不正利用されたデバイスを99.99%以上の精度で識別する『iovation』を、百貨店や大手流通サイト、ファッションや消費財ブランド、航空会社やホテル、旅行代理店、クレジットカードの決済代行業者などに提供している。顧客はいずれも業界トップクラスの企業だ。
「現在、導入先に対するコンサルティングにも注力しています。チャージバック対策に力を入れている業界上位の大手企業に対し、リスク診断やセキュリティ対策の提案、不正防止不正検知ルールのチューニングを行うのが、株式会社スクデットのコンサルタントの仕事です。」
ITの本場で養った眼力でソリューションを厳選。独立を果たす。
スクデットを創業する以前、細江氏は国内大手システムインテグレーターの調査員として有望なテクノロジーを日本に紹介する仕事に携わっていた。先端テクノロジーの国際的な集積地であるシリコンバレーで、現地駐在員事務所の所長を務めたこともある。
「調査員を3年ほど経験すると、徐々に海外のテクノロジーを日本に紹介するだけでは飽き足らなくなってきました。そこで日本に戻り、自分の手で事業化しよう考えたのです。」
2011年、細江氏はシリコンバレー時代に築いた知見と人脈を生かして株式会社スクデットを立ち上げる。その後、『ReD Shield』の日本展開に取り組んだ。
「このハイエンドなセキュリティソリューションを日本で提供できれば、他社に先駆け国内マーケットの正常化に貢献できると考えました。2011年の起業から8年目を迎えた現在、『ReD Shield』は、40社を超える企業にご利用いいただいています。」
非エンジニアやSIer営業からも希少コンサルタントに転身できる
この数年で、売上も大幅に伸ばしている株式会社スクデット。ネット上の商取引の伸びやペイメントサービスの多様化とともに、クレジットカード以外でもセキュリティのニーズが高まっているが課題もあると言う。
「ニーズは右肩上がりなのに、それに応えるコンサルタントが足りていません。現在エンジニアが2名、顧客サポートを担うコンサルタントは4名という体制でサービスを提供していますが、新規の引き合いに対応する人材が不足している状況です。早急にコンサルタント候補を採用しなければと考えています。」
株式会社スクデットのコンサルタントは、同社が扱う各種ソリューションの導入からサポートまでを担うマルチタスクなコンサルタントだ。
「セキュリティコンサルタントとしての経験はなくて構いません。プロジェクトマネジメント経験もエンジニア経験も不要です。Web周りの知識が多少あって、テクノロジーに関連する商材を扱った経験がある方であれば、私たちが責任を持って育てます。」
特に、SIerの営業経験や海外ベンダーと英語でやり取りした経験がある人材に期待していると細江氏は言う。
「ネット犯罪は年々巧妙化しており、運用の穴を突く不正や犯罪は増える一方です。
私たちの仕事は彼らの犯行から手口を研究し、再犯の芽を摘むことにある。いわば、謎解きに専念する探偵のような仕事です。私たちはこうした仕事に興味のある方を日本では数少ないセキュリティコンサルタントに育てる環境があります。独立志向がある方も歓迎ですね。」
希少なスキルを身につけられ、かつ社会貢献もできるのがスクデットのコンサルタントの魅力だ。同社のコンサルタントに興味がある方は、ぜひ下記のWebサイトにアクセスしてほしい。
取材・執筆=武田敏則(グレタケ)
編集・山崎