ファーストサーバ株式会社
村竹 昌人
POSTED | 2015.08.01 Sat |
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TAGS | 従業員数:101〜300人 業種:IT・情報通信業 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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忘れられない事故を乗り越えて
中小企業のビジネスをITで変革する会社Topics
ファーストサーバ株式会社 社長 村竹 昌人氏のONLY STORY
事故を乗り越えて変わった考え方
中小企業などの法人向けに、レンタルサーバやドメイン名登録サービスなどを提供するファーストサーバ株式会社。1999年に「ファーストサーバ」ブランドでレンタルサーバーサービスの提供を開始すると、その後順調に事業は大きくなり、今やサービス利用社数は約3万社にも上る。
ただそんな事故があったからこそ、その後の考え方、そして行動に大きな変化が起きたという。
「事故が起こる前は『レンタルサーバは低価格なのでこういうものだ』という考えがどこか社員の中にもあったと思います。ただ事故が起きた後のお客様の反応を見ていると、そういうレベルの考え方では根本的にダメなのだなと気付きました。そこでまずは常識を取り払って、そもそもの本質的な意義から考え始めることにしました。
例えば、一つの仕事を行うにも『それは何のためにする仕事なのか』本質的な意義から徹底的に議論をするようにしました。それはとてつもなく時間のかかる作業でしたが、そこに時間をかけたからこそ、社員一人一人が『何のためにこの仕事をするのか』腹落ちできるようになりました。
そのような事故の体験と徹底的な議論を経て、2015年2月にリリースした「Zenlogicホスティング」は、事故以前のサービスとはまったく異なるものとなった。Zenlogicは中小企業のためのクラウド型レンタルサーバであり、サービスの質やサポート体制のレベルを格段に上げた。よりお客様のニーズに合致するサービスとなったのだ。
また、事故後は第三者調査委員会を設置して、問題に対してすぐに対処する体制も構築した。事故の経験と真正面から向き合い、徹底的に議論を重ねたからこそ、ファーストサーバは大きく進化したのである。
偉大なるチームは、偉大なる選手に勝る
そんなファーストサーバだが、社内の働き方はどのようになっているのだろうか。ファーストサーバの働き方について話すうえで欠かせないのが、以下の3つの行動指針である。
まず1つ目が「主体性」。これは受け身で仕事をするのではなく、何をやるのかを自分で決めて能動的に動くということだ。
2つ目が「協働」。これはスーパーヒーローを会社が求めているわけではなく、何かを成し遂げるためにチームプレーを大切にする人を求めているということだ。偉大なるチームは偉大なる選手に勝るという考えで、社員一丸となって頑張るということである。
そんなファーストサーバの行動指針は、求める人物像について村竹社長に聞いたときの答えとも一致していた。
「弊社が求める人物像は、割り当てられた決まった仕事を行うのではなく、自分でやるべきことを決めて『主体的』に、そして周りを巻き込んで『協働』しながら、『挑戦』し続ける、そんな人ですね。もちろん大変な仕事ではありますが、でもその分圧倒的に成長できると思います。というのも、例えば大企業だと会社から見た自分は5000分の1人の存在だったりします。でも弊社なら、140分の1人の存在になれます。
総合的に中小企業のIT支援をする会社を目指して
最後に、今後の展望について村竹社長にお話を伺った。
「常識に当てはめてレンタルサーバという枠を勝手に決めるのではなく、総合的にITサービスを提供する会社に変わって行き、中小企業のビジネスをITで変革をしていきたいと思います。私も中小企業のお客様の元を日々回っていますが、やはりITを使いこなせていない企業は多いなと強く感じます。
そういった中小企業にITを通してもっともっとビジネスをより良くしていってほしいし、その会社のビジネスを加速することに我々は貢献していきたいと思っています。『ITの相談はファーストサーバに任せれば安心』と言って頂けるように、今後は総合的にIT支援をしていきたいですね。」
編集後記
インタビューを通して、1つ1つの質問に対してすごく丁寧に回答してくださる村竹社長の姿が何より印象的でした。データ消失事故という、本当に大きな事故があった中で、そこから目を背けて逃げるのではなく、真正面からその問題と向き合い続ける姿は純粋にすごいなと、感銘を受けました。
ファーストサーバ様とは、弊社オンリーストーリーも、お仕事を通してお付き合いさせて頂いているのですが、本当に誠実に、そして本質的にご対応頂き、素敵な会社だなと素直に感じます。多くの学びのある、素敵なインタビューでした。