ラズホールディングス株式会社

戸田 貴久

モンゴルで作った高品質なレザー製品で世界を狙う

モンゴルに新しい産業を作り、関わる人を幸せにしたい
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今回のインタビューは、モンゴルで作ったレザー製品を販売するブランド「HushTug(ハッシュタグ)」を手がける、ラズホールディングス株式会社の戸田氏にお話を伺います。起業するまでの経緯や、モンゴル社会への想いなどについて、語っていただきました。

ラズホールディングス株式会社 代表取締役 戸田 貴久氏のONLY STORY

【経歴】

1990年、鳥取県鳥取市出身。2012年岡山大学経済学部卒業後、鳥取銀行に入行。1年で退職し上京。2015年1月に同社設立。創業1年で年商1億を超える。その後、様々な縁がありモンゴルに移住。モンゴルの社会問題を解決するためにレザーブランドHushTug(ハッシュタグ)を立ち上げ運営している。 

モンゴルで作ったレザー製品を販売

–まずはラズホールディングス株式会社が手がけている事業について、お聞かせください。
戸田氏:モンゴルで作ったレザー製品をHushTugというブランドで販売しています。モンゴルは寒暖差が大きい環境なのでそこに住んでいる動物は皮がとても丈夫になるんですね。そんな動物たちの高品質な皮を使用したレザー製品を作っています。

扱っている商品は現在はバッグと財布の2種類で、今後は、リュックなどレパートリーを増やしていくことはもちろん、革のジャケットなどのアパレル関連の取り組みを進めています。
–多くの同業他社がいらっしゃいますが、業界内で御社の強みはどのような点にあると考えですか。
戸田氏:自社で企画・製造・販売を全て行っているので、高品質なレザー製品を従来の半額以下で提供できる点ですね。一般的に世の中のブランド企業は自分たちで商品を作らないところが多いんです。仕入れてきた商品に、ブランドロゴをつけて販売しているところもあります。一方で私たちは自社工場と、モンゴルの提携工場で、全ての製品を自分たちで作っています。

なので同じような製品を半分ぐらいの価格で出せるというのが1つの強みです。デパートや百貨店品質を、1万~2万代の買いやすい価格で販売しています。特に日本のメンズブランドで同じような形で商品を作っているところは珍しく、そこは弊社ならではの特徴だと考えています。
–御社の事業運営にあたって、一番重要視していることを教えてください。
戸田氏:関わるみんなが幸せになるビジネスであること、この一言に尽きますね。みんなというのは、お客様はもちろん、開発に関わっているモンゴルという国、製品を作っている自分たちも含みます。

誰かが笑っている裏で誰かが泣いている現代の大量生産大量消費の文化を変えたいと思っています。

お客様が感動するモノを作り、喜んでいただく。そこで得たお金をきちんと職人へ還元すると、また彼らも喜んでくれる。売上が増えれば雇用が増える。そうやって社会が少しずつ良くなっていく。

このように関わる人みんなが幸せになるビジネスをし続けていきたいと考えています。

モンゴル社会へ問題意識から起業

–起業を決意したきっかけについて教えてください。
戸田氏:大学卒業後は銀行に就職したのですが、訳あってすぐに辞めました。その後、副業としてインターネット広告を教えてくれていた人の元で修行を積み、1年後に起業しました。

起業した時点ではただ自分がお金持ちになりたいという思いしか持っていませんでした。ですが起業してから数年経ち、会社の利益がきちんと出るようになった頃、なんだかお金のために生きている自分が嫌だなと感じ始めて、2年ぐらい悩んでいたんですね。

そんな時、お世話になっていて実業家がモンゴルと日本をつなぐ仕事をするためにモンゴルに視察に行くと聞き、同行させて頂きました。そして現地を見て、直感的に面白そうだと思ったので、仕事を全部社員に任せて、モンゴルに移住しました。

–そこからどうしてレザー製品の販売事業をするに至ったのでしょう。

戸田氏:モンゴルという国は1990年に社会主義から資本主義に変わりました。これは僕が生まれた年と同じで、同い年世代である資本主義で育ってきた若者は、頑張りたいという想いはあるんですが、手元にお金もノウハウもありません。

一方で現在国のトップに居る世代は、社会主義の中で育ったので、頑張ろうという意識が低く、若い世代に出資するという文化もほとんどありません。この停滞感を変えたいということで、モンゴルで新しい産業を作るぞと始めたのが、今の事業ですね。

ただ、モンゴル人を相手に商売をしても、モンゴルは儲からなにので、ならば外資を稼がないといけない、つまり輸出が前提であると思い、そこから国際的な競争力のある商品は何だろう?と考え、遊牧文化が数多くの動物がいるということで、レザー製品にたどり着きました。

友人の力になりたい、その想いが原動力

–今後5年ぐらいで達成したい短期的な目標があれば教えて下さい。
戸田氏:世界展開を実現させます。目標は世界のトレンドの中心である米国ニューヨークとモンゴルの隣である中国上海・北京に支店を出すことです。
–では長期的な目標は何かありますか。
戸田氏:モンゴルに新しい産業を作ることです。若者が頑張りたいと思えるよう、モンゴルを盛り上げる一手になるようなことをしたい。

かと言って、実はモンゴル社会に対して貢献したいという訳ではないんです。モンゴルに移住して1年間住んでいたので、向こうにはたくさんの友だちがいるんですよね。彼らが幸せになるようなことをしたいんです。


移住していた当時、奥さんが妊娠したという友だちが5人居たんですが、そのうちの4人が同時期に流産したんです。おかしいじゃないですか、日本ではそんな話を聞いたことがありません。

なんだこれ、と思って調べてみると、モンゴルの大気汚染が原因の1つであることが分かりました。PM2.5の数値が北京の5倍以上になっており、世界最悪の大気汚染になっていたのです。しかもこの問題は20年以上放置されていて、そこに対して国が改善しようという動きはありません。

それを知った時、国に頼っても駄目なら、自分が友だちのために何かやりたいと思ったんです。だからモンゴルのためとかではなく、目の前で友だちが困っているから力になりたいという想いが全ての原動力になっています。
–最後に読者へメッセージをお願いします。
戸田氏:社会を前進させ、世界を変えるのはいつだって無知で無謀な挑戦者だと思っています。まだまだ無名だけど志がある経営者様や企業様と何かおもしろいことをしたいと思っていますので、いつでもご連絡頂けますと幸いです。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原

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