株式会社ミナロ

緑川 賢司

「自社が良ければ良い」そんな時代は終わった!

情報発信と連携で復活した「ものづくり応援企業」の物語。
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口コミや評判だけではわからない、株式会社ミナロ 緑川 賢司社長の物語

株式会社ミナロ 代表取締役社長 緑川 賢司様

リストラから始まった起業への道

20歳から15年間勤めた木型製作所からリストラを宣告されたのが14年前。
大手企業の下請けとして、日本のものづくりをずっと支えてきた町工場は、
バブル崩壊以降、薄利多売の価格競争に追い込まれていました。
私が勤めていた製作所も、仕事量がどんどん減り、
廃業せざるをえなくなってしまったんです。
小さな二人の子どもたちを抱え、再就職するか、いっそ起業するか、悩みましたね。
 起業を決めたのは、いろんな方に相談する中で、
ある会社の社長さんに言われた言葉がきっかけでした。

「うちで働けば良い。でも、若い芽を摘む事になるかもな」。

“君が私のもとで働く事は歓迎するけれど、
せっかくリーダーになれる素質があるのにもったいない“。
そう言っていただいた気がしたんですよね。

再就職を考えていた2人の同僚に、
「いつ給料が払えるようになるかわからないけど、一緒にやるか」と聞いたら、
「やる」と答えてくれて。前の工場で捨てる事になっていた工具と、
3社のクライアントをそのまま引き継ぎ、2002年8月に、(有)ミナロを立ち上げました。

町工場に新しい視点を


一度は倒れた会社を、同じ業界でまた立ち上げるのですから、
元の会社と同じやり方をするだけでは先が見えています。特に町工場は、
技術の漏洩を防ぐために閉鎖的になりがち。そうした状況を変えるために、
ミナロでは「BtoC」「情報発信」「連携連帯」をキーワードに掲げました。
 まず、起業前にホームページを立ち上げ、自分たちの技術や信念を、
積極的に発信するようにしました。今は簡単に情報発信ができる時代。
メルマガ、ブログ、SNSと、使えるITを積極的に取り入れて、
新たなお客様や、全国の町工場との輪を広げていきましたね。
 業務面では、従来のケミカルウッドやアクリル等のモックアップ、
木型モデル加工、治具製作などのBtoB業務に加え、
エンドユーザーにケミカルウッドを販売するオンラインショップ
「ケミカルウッド壱番店」も始めました。

最近では個人で試作品、木型を依頼される方も増えていますし、
美術系の専門学校から大量注文をいただくことも多いですね。
町工場が自ら販売まで手がけるBtoCを実践する事が、
これからの町工場の大きな柱になると確信しています。

また、ミナロとは別に、NPO法人「全日本製造業コマ大戦協会」で
理事長も務めています。
全国の町工場が、自分たちの技術を活かして作ったコマを持ち寄り、
喧嘩ゴマで日本一を競うイベントなのですが、
技術力のアピールやモチベーションアップはもちろん、
普段孤軍奮闘している町工場の経営者たちが一同に介せる大切な機会です。
実際に、会場で経営者同士の新たな接点が生まれたり、
市場開拓につながったりする姿を見ると、本当に嬉しいんですよね。

日本の中小町工場よ、復活せよ!


おかげさまで、ミナロは今年14年目。
3社だった取引先は3,000社に、3人しかいなかった社員は14人まで増えました。
一度はリストラされたこの業界で増収を続けて来られたのは、
先に掲げた3つのキーワードの基に、自分たちなりのスタイルを
確立できたからだと思います。でも、ここで満足するつもりはありません。
本当にしたいのは、日本の中小町工場全体を復活させることですから。
そのために、現在2つの事業を進めています。

ひとつは、「全日本製造業活性化計画」です。
以前、「機動戦士ガンダム」のモビルスーツをデザインされた、
大河原邦男さんとお会いできる機会がありました。
大河原さんと言うのは、アニメーション作品における日本最初の専門メカニックデザイナーで、
ガンダム世代の私たちにとっては神様のような方。
その方が、ミナロのために絵を描いてくださり、版権までくださったんです。
私は感動して、すぐケミカルウッドを使った木型で作品化しましたね。
同時に、この絵をネットで共有化し、誰もが無料で使えるようにしました。
この絵は、日本の製造業に力をくれます。ものづくりの現場には、
ガンダムに憧れて育った大人たちが集まっているんですから。
独占なんて考えられないです。
みんなの共有財産として活用して、中小町工場から新しいエネルギーを
どんどん生み出してほしいですね。

もうひとつは、「日本版インパナトーレ」の育成です。
イタリアの織物産地などで活躍する「コーディネーター」のことなのですが、
イタリアでは、彼らが情報収集や企画をして、世界の市場と産地の中小企業を結びつけ、
地域の特産品を世界のハイブランドへと育ててきた経緯がありました。
日本とイタリアが、中小企業率99%以上と似た状況にありながら、
日本にハイブランドが少ないのには、その差が大きい。
今、日本版のインパナトーレを育てないと、日本の町工場は減少する一方です。
 「自社の成績が良ければ良い」。そんな時代はもう終わりました。
日本中の町工場が一丸となって素晴らしい技術や商品を世界に発信できるように、
私たちの世代が頑張っていきたいと思っていますね。

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株式会社ミナロ
http://www.minaro.com

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