橋場株式会社

橋場 基則

従業員ファーストで「人が人を呼ぶ」物流会社

運送屋のイメージを変える!若い世代が憧れる業界へ
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今回のインタビューは、百貨店の指定納品代行業を行っている橋場株式会社の橋場副社長にお話を伺います。「物流業界のイメージを変えたい」という強い想いで、これまでの社内体制を見直し、業界のイメージ払拭と会社ブランディングにも注力している同社。現在に至るまでの経緯やこれからのビジョンについて熱く語っていただきました。

橋場株式会社 代表取締役副社長 橋場 基則氏のONLY STORY

業界オンリー1、食品に特化した百貨店指定納品代行


––まずは、橋場株式会社の事業内容をお聞かせください。

橋場副社長:弊社は、食品に特化した百貨店指定の納品代行業者です。ただモノを運ぶだけでなく、メーカー様から仕入れた商品を集荷・仕分け・検品し、百貨店様へ納品しています。弊社の倉庫がそのまま百貨店様のバックヤードになっているようなイメージですね。

––百貨店から納品代行を指定されている企業は、他にも多くいらっしゃるのでしょうか。

橋場副社長あまりないですね。指定納品代行をされている企業は5社ほどいらっしゃるのですがアパレルに強いところがほとんどです。もともと10年ほど前までは弊社もアパレルを扱っていましたが、先代の決断によって食品部門に一本化しました。他社でも食品を扱っているところはありますが、食品に特化している弊社とは比率が違いますね。

––なるほど、指定納品代行をされていること、その上で食品に特化していることが業界内の差別化につながっていらっしゃるんですね。

続いて、橋場様が事業を行う上で、大切にされていることを教えていただけますか。

橋場副社長一言で言うと「人」ですね。今は何でも自動化が進んでいる時代ですが、人から人へとモノを運ぶ物流業界において、すべてを自動化することはできません。

弊社が創業67年目を迎えられたのも、従業員が担当先の百貨店様と関係性を築いてきたからこそ。当然百貨店様だけでなく、商品を作っているメーカー様との架け橋になっているのも従業員です。

私たちは、従業員ファーストを掲げ、従業員が働きやすい環境とやりがいを持って楽しく働ける職場作りを大切にしています。

––「人」をとても大切にされていらっしゃるんですね。橋場様は、社内でどのような役割を担われているのですか。

橋場副社長:すべてを対応しています。例えば社内体制の再構築です。人事領域から、細かいことで言えば「ドライバーにとって負担のかかるコースになっていないか」「収益に合ったコースか」などのルートの見直しまで行っています。

経営体質改善、まずはゼロベースを目指す


––現在、社内体制の構築に注力されていると伺いましたが、そこに至るまでの経緯を教えていただけますか。

橋場副社長:会社全体が本位とずれた方向性に走ってしまい、本来のあるべき姿に戻さなければならないと感じたことが始まりです。

物流業界自体が古い体質から抜け出せず、アナログな文化が残ってしまっています。弊社も例に漏れず、従業員への対応・労務問題・仕事の仕組みなど幅広く古い体質のまま現在まで来てしまいました。
こういった意識の改革から仕組みに至るまですべて変えることにより、新しい物流の形を展開していける、逆を言えば成果が出しやすく目立ちやすい業界であることに気付いたためです。

––そこからどのような点を変えていったのでしょうか。

橋場副社長:まずは社内の風通しのよさを改善し、福利厚生面を厚くすることからスタートしました。

働いている人が満足していなければお客様により良いサービスを提供することはできません。

副社長というポジションになり、今はこれまでの過去を清算しゼロベースを目指している段階です。

本気で物流業界のイメージを変えていく


––今後の目標を教えてください。

橋場副社長:一番の目標は、「人が人を呼ぶ会社を作ること」です。これまでも家族や友達を紹介してくれた従業員がいますが、それは自分が働いていて楽しいと感じたからこそ。社内の満足度が上がれば、結果的にお客様の満足度にもつながります。そういった「楽しい」から人が集まる会社にしていきたいと思います。

そしてもう1つの目標は、今の物流業界のイメージを壊すことです。これまで物流業界というと「賃金が低い」「労働環境が悪い」というようなネガティブなイメージがあったと思うんですね。

しかしそのイメージを変えて、若い世代が目指したいと思うキラキラとした業界にしたいんです。「うちのお父さんが物流を仕切っているんだよ」と学校で子どもが胸を張って言える、そんな業界にしたいですね。

––業界のイメージを変えるとはとても素敵な目標ですね。その目標に向かって、いま現在力を入れていきたいことはありますか。

橋場副社長:「人が人を呼ぶ会社を作ること」にも通ずることではありますが、まずは見えるところから変えていこうと考えています。

例えば、制服のデザインをおしゃれにしたり、デザイン性のある車を導入したり。倉庫内にクリエイティブな空間を作ったりもしたいと考えています。
今は目で訴えられるようなブランディングに力を入れていき、運送屋としての差別化を図っていきたいです。そして従業員たちが「この会社で働けてよかった」と思ってもらえるものを1つ1つ作っていきたいですね。

––その熱い想いの源は何ですか。

橋場副社長:副社長というポジションに対する責任です。やはり従業員を守るためには、結果を出し続けなければなりません。結果を出すには生半可な気持ちだとできないんです。周りから何を言われても貫くこと。突き進んでいき、成果を出せば周りの目も変わってきます。

僕の見た目もそうでした。「もっと真面目な格好をしろ」と叩かれたこともありましたが、一切曲げず、成果を出し続けてきましたので何も言われなくなりました。これが僕のカラーなんです。なかにはそんな僕を「面白い」と思って入社を決めてくださった従業員もいて、嬉しい限りです。

また「思いやり」にも重きを置いています。日本企業あるあるかもしれませんが、「なんでも確認」「責任の追及」「自分の保身」ばかり目にします。
サービスとは本来「相手を思いやること」から始まるはずです。ユーザーに負担がかかるなんて本末転倒なのに、そういうケースが多すぎることに気付いたんです。自社だけでも「思いやり」に重きを置きたい。それが出来なければ従業員から「楽しい」も生まれないだろうと考え、日々話し続けています。

––ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。

橋場副社長:経営者の方へ、世代交代が進む物流業界では、今大きな変革が起きています。同時に異なる業界が結びついて新たなものが生まれる時代でもあります。どんな業種の方でも構いません。これまでの物流のイメージにとらわれずぜひ一度お話をしてみませんか。

求職者の方へ、弊社は誰にでもチャンスがある会社です。「女性だから出世できない」「経験者じゃないと即戦力にならない」「年功序列なのではないか」なんてことは一切ありません。これまでの運送屋だとは思わずにぜひチャレンジしてください。

執筆=山田
校正=笠原

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