株式会社ナナメウエ

石濵嵩博

SNSで「運」に縛られない人間関係を築く

AIを駆使して人間の生産性を高める
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今回は、SNSコミュニティの運営とAIを利用した不適切コンテンツのスクリーニングサービスを展開する、株式会社ナナメウエの石濵氏にお話を伺いました。

「全ての人に平等な選択肢を与えたい」という理念のもと、まわりの環境から脱却できるSNSコミュニティを展開する同社。サービスを展開する上での石濵氏の想いを伺います。

株式会社ナナメウエ 社長 石濵 嵩博氏のONLYSTORY


【経歴】

1990年8月31日生まれ。青山学院大学社会情報学部卒。
青山学院大学在学中にサンフランシスコに留学し、米Concept Art House社にてBizDevを経験。帰国後、2013年5月に株式会社ナナメ ウエを創業。匿名コミュニティYayは毎日400万以上の投稿コンテンツ数を誇る。SNSのデータの監視と解析を土台に2016年2月にタイでDataWow社を設立。大量のコミュニケーションデータを基盤に企業のAI活用を支援している。

SNSの自動管理・監視ツール


–株式会社ナナメウエの事業内容を教えてください。

石濵氏:弊社は法人・個人の両者に向け、AIサービスとコミュニティ運営の2軸でサービスを展開している会社です。

–ありがとうございます。まずは個人向けサービスの内容を教えていただけますか。

石濵氏:はい。toCでは、SNS『Yay! 』の開発・運営を行っています。その中でも、LINEやメッセンジャーなどを「プライベート」、Twitter や Instagram などを「パブリック」というのですが、『Yay! 』はパブリックなコミュニティサービスに該当します。

『Yay! 』では1日に600万ほどのコンテンツが投稿され、パブリックの中では、日本でナンバー3に入るくらいの投稿数になっています。

–続いて、法人向けサービスについてお願いします。

石濵氏:toBでは、さまざまなサービスを提供していますが、今回はSNSの管理・監視AIサービス『Posmoni』についてお話ししますね。

SNSの管理・監視とは、SNS内に不適切なコンテンツがないかモニタリングする作業です。通常は人を雇って監視するのですが、この作業を学習済みのAIが代行することで、コストカットしながら人的リソースが確保できるサービスになっています。
コロナの時代に、従業員が感染してしまうとオフィス全体を二週間以上閉鎖しなければなりません。今後はコストはもちろんですが、より人を削減し、リスクを減らす方向に世界が動いていくはずです。

–「学習済みのAI」とはどういった意味でしょうか。

石濵氏:先ほどお話した通り、私たちは『Yay! 』というコミュニティを運営しているので、大量のコンテンツデータを持っています。そのデータから学習させたAIをクライアントに提供しているため、高精度な検出が実現できるんです。加えて、AIなので、24時間365日リアルタイムの対応が可能です。

–実際に自分たちが使用しているからこそ、高精度なAIサービスとして提供ができるんですね。

石濵氏:そうですね。ただどうしてもAIだけでは判定が難しいコンテンツもあります。そこで、『Posmoni』は、AIと有人管理を組み合わせることで、SNSに適切なコンテンツかどうかを正確に判断しています。

また、このAIと人のハイブリッド型サービスを提供しているという点が大きな特徴になります。と言うのも、AIに関するサービスを導入しようとしても、はじめから100%のデータを高精度で移行することはできず、数年かけて70%くらいから徐々に精度を向上させていくんです。

そのため、SNSの管理・監視という領域に止まらず、AIのフィルターに人の目をつけて提供しているということが差別化になっています。

「運」に縛られないコミュニティを


–起業の経緯について教えてください。

石濵氏:大学在籍中にゼミで知り合った共同創業者にプログラミングを教えてもらったことがきっかけで私はアプリ開発に熱中するようになりました。

そしてその後は、1年間アメリカへ留学に行きました。アメリカは当時、DropboxやAirbnbなどいろいろなサービスがどんどん生まれている時期で、そこで「自分でビジネスをすることの格好よさ」を肌で感じたため、帰国後にはスマートフォンアプリを開発する会社を立ち上げました。

–事業内容は創業当時から変わらないのでしょうか。

石濵氏:そうですね。まず作りはじめたのは個人向けのコミュニティサービスでした。

なぜかというと、私の根本には「全ての人に平等な選択肢を与えたい」という想いがあるからです。

今はインターネットのコミュニティが栄えていますが、それでも人間関係においては学校の友達や親などの影響力が強いですよね。

もっと言えば、生まれた瞬間に、生まれた場所で、近くの小学校に行くことが決まり、その学校では30人ずつに分けられてその中で人間関係を作っていく。そこで人格や、自分が友達とどういうふうに付き合っていくのかを決めるわけですが、非常に狭い世界であるにもかかわらず、友達とぶつかったり、気の合う仲間がいなかったり、いじめられてしまったりする人たちもいる。これはもはや運のようなものです。

これだけいろいろな人と出会える環境があっても、運によって選択肢を狭めてしまっている人がいる。それを広いコミュニティを作り、人間の繋がりを広げることで解決したいと思いこのサービスを始めました。

クリエイティブな仕事をするためのAI化を


–今後の短期的・長期的な事業展開の目標を教えてください。

石濵氏:AIに関して言いますと、まだ自動化が実現できていない領域の開発を進めることです。「本来ならよりクリエイティブな業務を担ったほうが良い」と分かりつつも、予算や人員の関係で、人が行わざるを得ない業務がたくさんあると思います。またコロナの影響で人が感染源になるため、人員をオフィスに抱えること自体が大きなリスクになります。

それらを人から手放すことで、不必要な精神的、肉体的ダメージを無くすお手伝いがしたいと思います。

私たちの取り組みを通して、無駄を省き、人がクリエイティブなことにフォーカスすることを加速させることができればと思っています。

–ありがとうございます。最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

石濵氏:我々は最高のテクノロジーを持ち、かつ柔軟性もあります。無茶振りでもいいので、仕事を振ってくれれば必ずいい仕事をしますので、ぜひご連絡ください。

執筆=スケルトンワークス
校正=笠原

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