Pit in株式会社
中村 知良
POSTED | 2019.09.09 Mon |
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TAGS | 従業員数:31〜50人 業種:建築・不動産 創立:5〜6年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoB |
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ビジネス利用に最適なオンデマンドワークスペース
シンプルな価格、アメニティ完備、すぐに利用できるTopics
今回のインタビューは、東京・渋谷でオンデマンドワークスペース事業を展開するPit in株式会社の中村氏にお話を伺います。利用者層や利用方法、中村氏が目指す理想のスペースについて語っていただきました。
Pit in株式会社 社長 中村 知良氏のONLY STORY
【経歴】
1994年生まれ、大阪府大阪市出身。2013年、早稲田大学政治経済学部卒業。新卒でソフトバンク株式会社に入社後、マーケティング戦略室にて、国内通信事業の事業戦略立案・実行に従事。AI・IoTを活用した複数プロジェクト立ち上げ、会長・社長プレゼンテーション作成などを経験。2019年4月、Pit in株式会社設立。共同創業者として、代表取締役就任。
再開発でビジネスが盛り上がる渋谷に照準
–Pit in株式会社の事業内容をお伺いします。
中村氏:弊社は、ビジネス利用に最適なオンデマンドワークスペース事業を展開しています。
分かりやすく安心してご利用いただけるスペースを提供することを大切にしているので、プロジェクターやWi-Fi、ホワイトボードなどの付帯設備は全て無料で揃えており、イベント利用の際には後片付けやゴミ回収の代行費用も含めた料金設定をしています。
–そのスペースはどこで利用できるのでしょうか。
中村氏:現在は3店舗を東京・渋谷で運営しています。場所は渋谷駅新南口付近、西口付近、道玄坂で、いずれも好立地であることを重視しています。
渋谷をターゲットにしている理由は、渋谷駅周辺の再開発で大きなオフィスビルが次々に出来ており、渋谷のビジネスシーンがこれからもっと盛り上がることが予想されるためです。
–ユーザー獲得はネットからでしょうか。
中村氏:はい。予約は自社サイトと、情報掲載しているCtoCのマーケットプレイスから入ってきています。
ユーザーは渋谷にある会社が中心ですが、他地域の大手企業にもご利用いただくなど、思いのほか幅広く使ってもらっています。
また、ビジネス以外にも個人のお客さまの利用が3割以上あって、勉強場所としてご利用いただくほか、結婚式用のコメント撮影でご利用いただくような想定外の利用に驚いてもいますね。
–同業他社との違いや強みはどこにありますか。
中村氏:ビジネスシーンで場所を借りるという市場において、弊社は、仲介を実施しているCtoCマーケットプレイスとは違い、BtoCとして、空間設計・管理・清掃から予約まで、一気通貫でサービスを提供しており、ビジネスモデルが異なります。そして、弊社は自社でスペースを管理しているのため、品質の高いサービスの安定供給を実現しております。
場所探しで困った経験から生まれた事業
–起業に至った経緯を教えてください。
中村氏:大学時代から交流がある、連続起業家と不動産領域で事業を起こそうと決め、事業内容を話し合ううちに、打ち合わせの場所探しの不自由さが身に沁みました。
それまで私は社内に多くの会議室がある、大企業のオフィスで働いていましたが、自分たちのオフィスがなくなると、人数の揃った会議はもちろん、ちょっとした打ち合わせの場所にも困ってしまうことを知ったんです。
そこでレンタルスペースを利用してみたところ、検索から予約・利用まで不便な点が多いことに気がつきました。
この経験から、レンタルスペースの利用を余儀なくされるベンチャー企業やスタートアップの方々も場所探しで同じ悩みを抱えているのではと思い、使いやすくて設備も整ったレンタルスペースを作ろうと起業をしました。
–実際に御社のスペースを拝見して、会議利用の前提にしては少しポップな印象を受けました。
中村氏:ビジネスシーンとカジュアルシーン、どちらでも使いやすい設計をしています。
会議だけを行う場所、イベントだけを行う場所をは世の中にたくさんあります。そして、目的に応じて、都度場所を変えるが当たり前だったと思います。
だからこそ、会議+交流会、ビジネスイベント+懇親会といった、本来場所を変えて実施されていた2つのことを1つのスペースで実施できたら便利だと思い、作りました。
新しい働き方やイノベーションを支援
–今後の展望をお聞かせください。
中村氏:ビジネス利用に留まらず、フリーランスの作業や大人数のイベントも可能な大箱も用意するなど、物件数をどんどん増やしたいと考えています。
そのためにフランチャイズ展開を検討すると同時に、今後は新宿やベンチャーの集まる五反田でも物件を運営したいと思っています。
また、現在のレンタルスペース事業は弊社が描いている未来の入り口に過ぎません。長期的には、場所の時間貸しだけでなく、衣食住全てに関わり、それに必要とされる場所を簡単に予約できるような事業にしたいですね。
美容、食事、居住、宿泊など、スペース利用の目的はたくさんあるので、用途にふさわしい場所と設備を用意し、ユーザー体験全体を設計して提供を広げていくことが目標です。
–その目標達成のための施策をどう考えていますか。
中村氏:弊社の物件運営は極めて再現性が高いと確信していますので、より良い場所をユーザーに届けたいという想いをお持ちの不動産関係の方々と協力していけたらと考えています。
–社会にとってどんな企業でありたいと考えていますか。
中村氏:テクノロジーの進化によって少人数で大きな事業を起こせる時代が来ています。弊社が提供するサービスもこの流れを加速させるツールとして、新しい働き方やイノベーション、プロジェクトの誕生を支援していきたいです。
また、不動産業界は、テクノロジーの導入が遅れていたり、昔からの商習慣が残っていたり、ユーザー目線でサービスが提供されているとは言いがたい状況です。この現状を打破するために、利用者が安心して利用できる場所をどんどん提供したいと強く思っています。
–最後に読者へのメッセージをお願いします。
中村氏:弊社のスペースはリピート率が高く、満足度の点でも自信を持っています。渋谷で場所が必要になった際には、ぜひご連絡ください。
執筆=増田
校正=米山