株式会社経済界

佐藤有美

新しい時代を創る若い世代の起業家を応援したい!

創業55周年老舗雑誌「経済界」の今後のビジョンとは
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今回のインタビューは、雑誌「経済界」をはじめとする書籍の発行、異業種交流会など多岐に渡り事業を展開する株式会社経済界の2代目社長の佐藤有美氏にお話を伺います。

創業者の佐藤正忠氏の娘でもある佐藤有美氏。そんな佐藤有美氏に展開する事業内容や、社長就任後10年目に立ち上げた「金の発掘プロジェクト」について、そして今後のビジョンを語っていただきました。

株式会社経済界 社長 佐藤 有美氏のONLY STORY


【経歴】

1960年東京生まれ。父・佐藤正忠の衆議院選出馬のため4年間秋田県で過ごす。

1969年以後東京・杉並区で育つ。高校中退後、装道着物学院にて着物コンサルタントの資格を習得し、同学院長のアシスタントとして勤務し、和装小物や呉服販売を手がける。

結婚、出産、子育て、離婚を経験した後、経済界に編集記者として入社。2001年10月に経済界社長となり現在に至る。  
   

時代のニーズに合わせたビジネス雑誌


–株式会社経済界の事業内容を教えてください。

佐藤氏:弊社は、「経済界」という雑誌の発行および、電子版の配信を事業の柱としている出版社です。出版事業の他にも、経営者同士の異業種交流会「経済界倶楽部」や、起業家のビジネスコンテスト「金の卵発掘プロジェクト」の運営を行なっています。

–まず、雑誌「経済界」についてお伺いしたいのですが、どういった内容の雑誌なのでしょうか。

佐藤氏:経営者様のインタビューを中心とした、ビジネス雑誌になります。そのため読者も経営者様が多いですね。

弊社は今年で創業55周年を迎えましたが、ありがたいことに、現役時代から長く定期購読を続けてくださる方や、リタイアした後も経済界を興味深く感じてくださる愛読者の方がたくさんいらっしゃいます。

そういった知的好奇心の強い方々とお会いすると、「最近、おもしろい若者はいないの」って必ず聞かれるんですよ。自分がいる、あるいはいた、広い意味での経済界に興味を持っていただいている。ですので、今後はもっと若いベンチャーの方たちの情報を紙面に増やしていきたいと考えています。

–時代のニーズに合わせて、雑誌の内容も変えていくということですね。

佐藤氏:そうですね。先ほど、弊社の創業年数について話しましたが、弊社の創業は東京オリンピックが開催された1964年なんですね。当時の日本経済は右肩上がりの好景気でしたが、今は成長もピークに達し、もう成熟社会になりました。

その成熟した日本社会の中で、「私たち老舗企業が何ができるのか」と考えた時に、古き良き過去の栄光を懐かしむだけでなく、未来を考えることが大事だと思ったんです。

どうしても過去を振り返ると「昔はよかった」という言葉がでてくる。けれど、それらは今やおとぎ話のようなもので、これからは「現在」と「未来」を見つめないといけない。

激しい変化の波にさらされる時代で、活躍をされている経営者様の足元を固めていくためにも、今の時代にフォーカスすることは大切だと思っています。

「金の卵発掘プロジェクト」で起業家を応援


–佐藤様は2001年に2代目社長として事業を継承されたと伺いましたが、どういった経緯で継がれたのでしょうか。

佐藤氏:当時、私は雑誌編集記者として仕事をしていましたが、「経済界」という会社の社風や、あり方に違和感を持つようになっていました。ちょうどその頃、関わっていた雑誌が休刊することになったので、それを機にフリーライターとして独立の準備をしていたのです。

しかしある日、創業者である父に、会社の経営についてどう思うか、何度も呼び出され質問されたんですね。それに対して私が思うがまま返答したところ、唐突に次期社長に指名されたんです。

私が社長を引き継ぐにあたり、周囲からの反対もあったようですが、「まさか娘に継承とは!」と、世間からは面白がられ、経営者様にも可愛がっていただけたのはありがたいことでしたね。

そのおかげで、中曽根康弘氏や石原慎太郎氏、浅利慶太氏など昭和を作った熱い男性方との会食に呼ばれることもありました。今でも鮮明に覚えている印象深い思い出となっています。

–事業継承後の転機や大きな出来事などは何かありましたか。

佐藤氏:最も大きな部分では、2011年から「金の卵発掘プロジェクト」という若い起業家を応援するためのコンテストを立ち上げたことですね。

それまで社長として事業を回してはいましたが、父が与えてくれたレールの上を走っていただけで、何も新しいことをしていない自分に歯がゆさを感じていたんですね。そこでたまたま友人経営者との談笑の中で発想を得て生まれたのが、「金の卵発掘プロジェクト」でした。

–「金の卵発掘プロジェクト」について詳しく教えていただけますか。

佐藤氏:はい。このプロジェクトは、優れた技術や、斬新なビジネスモデルを持つ起業家のためのビジネスコンテストです。起業家の卵を物心両面から支えて、世に出るまで後押しをすることを目的にしています。

初年度の2011年にグランプリを受賞したのが、現在のライフイズテック株式会社社長の水野君。彼は起業したばかりでしたが、キラキラした若者で、見た目からも金の卵にふさわしい人物だったのを覚えています。

最近ではいろいろなビジネスコンテストも増えてきましたが、「金の卵発掘プロジェクト」は、そういったコンテストの火付け役になっているのかもしれませんね。

経済の過去、現在、未来を見据え新たな時代へ


–今後の活動やビジョンについて教えてください。

佐藤氏:弊社が成熟社会の老舗企業となった今、これからも若い世代の起業家たちの活動を応援し続けていきたいですね。

そして、弊誌の読者層である上場企業や、中小企業、オーナー企業の経営者様たちは常に新しい人材に興味を持っていますので、雑誌や電子版などで、若い起業家たちを紹介していくことで、読者層にとって有益なトレンドに高い意識を持ってもらえれば嬉しいです。

–最後に、読者の方にメッセージをお願いいたします。

佐藤氏:いつの時代もどんなことでも仕掛けるのは「人」です。「経済界」という雑誌を通して、日本経済の現在・過去・未来をしっかり見据え、新しい時代を創る人の仲間として今後も寄り添えたらと思っています。


執筆=山田
校正=笠原

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