ヴァインツリー株式会社
八田 陽介
POSTED | 2018.10.04 Thu |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:卸売業・小売業 創立:7〜8年 決裁者の年齢:40代 商材:その他 |
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日本ワインに特化した事業で業界を成長させる
ワイナリーと二人三脚で歩む、認知向上への道Topics
今回は、日本ワインの仕入れから卸売までを掛けるヴァインツリー株式会社の代表取締役・八田氏にお話を伺いました。まずは、日本ワインの認知を広めようと起業に至った経緯をお聞きしましょう。
ヴァインツリー株式会社 代表取締役 八田 陽介氏のONLY STORY
日本ワインの美味しさに気付き、業界の認知度を上げたいと思った
私はニュージーランドに住んでいたことがあり、そこではワインがとても身近なところにありました。その時にワインを飲む習慣がついて、帰国後もワインをよく飲んでいたんです。
ある時、日本ワインを飲む機会があって飲んだのですが、それがとても美味しくて、日本でもこんなワインが作れることに驚きました。
そのとき、多くの人が美味しい日本ワインを知らないことがもったいないと感じると共に、日本のワインはもっと流通するべきだと思いました。
そこで、実際に日本のワインについて調べ始めたのですが、ネットを見ても買うところが見つかりませんでした。探すのがあまりに大変だったので、それならば自分の手で作ってしまえば良いと思い立ちました。
そういった想いと日本ワインという非常にニッチな産業に面白さと魅力を感じて、この会社を立ち上げました。
日本のワインの魅力を100%伝えるため、実際に農家に赴く
ヴァインツリー株式会社では、日本ワインの認知度を高めることを目的にメディアの作成とECサイトの開発を行っています。
事業の特徴として、日本全国のワイン農家に赴き、ワインの取り扱いを任せていただいています。ヴァインツリー株式会社で販売するワインは、必ず社員が直接生産元まで訪ね、信頼関係を結んだ上で卸していただくということをモットーにしています。
私たちは自分たちの扱う商品を深く知りたいという想いでワイン農家に足を運んでいます。ECはデジタルですが、作っている人の顔が見える商品の方が安心感がありますよね。ですから、農家で働く人たちの努力をどのように販売先のレストランに伝えるのかということを常に考えています。
日本のワイン業界は、年間1万本出さなければ赤字と言われています。それにも関わらず、手が込んでいるワインだから2千本しか生産できない農家もあるんです。そのままでは農業が難しくなり、畑から離れなければならなくなります。
それならば、ワインを適正価格まで上げるべきだと思うのですが、信頼関係を結んでいない、何も農家の事情を知らない人間に言われても響きませんよね。
だからこそ、私たちは農家の方としっかりとコミュニケーションを取って、農家の現状を理解した上で、利益になるようにコミットしていくことを大切にしているんです。
世界には何十万とワイナリーがあり、世界中に流通しています。そのような状況で、ユーザーが選ぶ1本になる確率は非常に低いんです。ドンペリやモエシャンのように資本をかけて知名度を上げられるなら別ですが、そうでないワインは一個一個口コミで認められていく必要があります。
そこで、日本のワインにとって一番重要なことは、まず知ってもらうことです。自分たちの食卓に合う美味しい日本ワインがたくさん提供されているのだと気付いてもらえるよう、私たちは取り組んでいきます。
今準備中のメディアの作成もその一環であり、ワイン農家の方にインタビューをして、ワイン専門のジャーナリストの方に記事を作ってもらっています。
ワインを作っている農家は地方にあるため、ワインに限らず、その土地の物産や加工品などもあわせて紹介できるようなコンテンツにしていく予定です。ワインを通じて日本の魅力を感じてもらえるようなメディア展開を進めています。
日本ワインの第一人者として、会社も業界も成長するビジョンを描く
ヴァインツリー株式会社は、日本ワインの第一人者を目指しています。日本ワインの情報を知りたいと思ったとき、日本ワインを購入したいと思ったとき、当社が日本ワインに興味を持つすべての人の受け皿になりたいですね。
ワインの魅力は、やはり飲んでもらうことによって伝わるものだと思っているので、今後飲食店経営を行いたいと考えています。いろいろな角度から日本ワインに触れていただけるような環境を整えていきたいです。
ヴァインツリー株式会社によって日本ワインの地位が向上し、世界から注目を集めるようになればいいと思います。会社とともに、業界が成長するビジョンを描いていきたいです。
スペシャルなレストランで飲む高いワインではなく、女友達とカジュアルに飲みに行く際に、日本ワインを選んでもらえるようなブランディングを進めていきます。
日本ワインを作っている農家の方にも、広く当社の事業を知ってもらいたいと思います。みなさんが情熱を持って作っているワインを、広めるお手伝いをさせていただきたい。
私たちは農家の方に寄り添い、信頼関係を結んだ上で、日本ワインの認知度向上のために今後も尽力していきます。