WorX株式会社
藤原 義人
POSTED | 2019.12.17 Tue |
---|
TAGS | 従業員数:5人以下 業種:人材(採用・派遣) 創立:3〜4年 決裁者の年齢:30代 商材:BtoB |
---|
学生のバイトの時間がキャリアに繋がる時間に
長期有給インターンが当たり前な世の中を作りたいTopics
今回のインタビューは、長期インターンシップを主軸に幅広い事業を展開する株式会社アイタンクジャパンの藤原氏にお話を伺います。
創業以来、インターンの導入支援を2000社ほど行ってきた同社の事業内容をはじめ、事業に込める想いや今後のビジョンについて語っていただきました。
株式会社アイタンクジャパン 社長 藤原 義人氏のONLYSTORY
【経歴】
関西学院大学在学中、学生領域の人材ビジネスを複数立ち上げ。その後、株式会社エン・ジャパンにて、事業企画・複数の新規事業立ち上げを経験。2015年よりアイタンクジャパンに参画。2017年4月より代表取締役に就任。長期インターンシップ専門メディア「キャリアバイト」を主軸に事業を展開。直近は高校生領域のインターンシップ就業支援にも注力。
「キャリアバイト」の運営×コンサル事業
―まずは、株式会社アイタンクジャパンの事業内容をお聞かせください。
藤原氏:弊社は長期インターンシップを主軸に、採用支援、学校提携など幅広く事業を展開している会社です。
長期インターン事業においては、主に弊社のインターンシップメディア「キャリアバイト(https://careerbaito.com/)」とコンサルティング事業で、
①リクルーティング(活躍可能性の高い人材採用)
②エンゲージメント(業務設計・定着・活躍支援)
③リファラル(紹介採用の促進)
の3つを一気通貫でサポートしています。
―ありがとうございます。まずは「キャリアバイト」について詳しく教えていただけますか。
藤原氏:はい。キャリアバイトは求人情報・会社情報・ストーリーの3つの要素から成り立っています。
求人情報では、キャリアにつながるポイントや仕事内容、ステップ、身につくスキル、研修、教育制度、新卒採用情報などを掲載しています。それら学生に特化した独自の項目で情報を発信することで、ミスマッチの無いインターン生の採用に貢献しています。
会社情報では、会社が目指すビジョンや職場風景動画を掲載し、会社や事業への共感性を生み出しています。
ストーリーでは、インターン生の体験談をストーリー形式で掲載し、インターンシップの内容や受け入れ体制をよりリアルな形でお伝えしています。さらにインターン生が自身のストーリーを拡散することによって新たな集客にもつながっています。
―次に、コンサルティング事業についてお聞かせください。
藤原氏:コンサルティング事業では、半年間のハンズオン型プログラムで、長期インターンシップ導入の目的やゴール設定、業務設計、フィードバック体制やインターンサーベイなど、会社ごとに必要なことをオーダーメイドでコンサルティングしています。
外部の経営コンサルティング会社と共同で商品を作っているので、企業様の課題に寄り添ったコンサルティングができるんです。そこは弊社の強みだと考えています。
創業者の理念「バイトの時間をキャリアに」
―事業を始められたきっかけを教えてください。
藤原氏:私は2代目代表なので、創業者から伺った話になりますが、アイタンクジャパンにある「バイトの時間をキャリアに」という理念が起業のきっかけになります。
学生の生活を統計でみると、学生生活の4分の1、つまり1年間はバイトをしているという結果が出るんですね。その1年間を有意義に感じている方ばかりだったらよいのですが、なんとなくバイトに行ったり、適当にさぼったり、そういった方も少なくはありません。そのようなバイトの時間は学生のキャリアに繋がらない。そこに問題意識を持っていたんです。
加えてインターンシップには、良いものもあれば悪いものもある。今ではその水準も高くなってきましたが、昔は最低賃金を割っているケースや学生を労働者扱いしていないケースもありました。
それをもっとクリーンにしていかなければならない。インターンシップの中身そのものを変えて行かなければならないという想いを胸に弊社の事業がスタートしました。
―藤原様が事業を承継された際に、課題はありましたか。
藤原氏:実は企業がインターンを導入するまでの工程は問題なく進むことが多いんです。しかし「インターンが上手くいったから、これからもインターンをしていこう」という会社の割合は決して多くはなかったので、成功率を高めていくことが課題でした。
優秀な学生を企業の戦力とし、さらに新卒採用に繋げるためには、その会社が素敵なインターンを実施していなければならないからです。
そこで企業と新しいインターンの形を模索し、改善を繰り返しながら、かつ外部のコンサルティング会社と連携することで、多くの企業がインターンシップに成功する仕組みを作りました。
―数々の企業のインターンシップを見てきた中で、特に印象的だったものはありますか。
藤原氏:極端な例ですが、社員が5人、インターン200人のとある営業系の企業はインターン生だけで月商2億、年商20億を達成しているんですね。そのためインターン生は1人月商約1000万円を販売し、給与として月に100万円も稼いでいる学生がいるんです。
インターン生が訪問から受注、契約書回収まですべて行う。責任持って仕事をしているからこそ成果が出せるんですね。
代表はインターン生をバイトのようには扱わずしっかりと成果を出すまで成長にコミットされています。ただインターンを導入するだけでなく、設計も運用もしっかりと行っているからこそインターンに成功をされている1つの事例ですね。
インターンシップを受け入れる企業を増やしたい
―今後の展望を教えてください。
藤原氏:学生の皆さんの時間をキャリアに繋がる時間に変えたいという想いをブラさずに、長期有給インターンシップを日本の文化に根付かせていきたいです。
今、東京の企業では少しずつインターンが当たり前になってきましたが、地方の企業ではまだ進んではいません。直近の目標として、大阪、名古屋、福岡など地方企業のインターンシップ制度の土壌を作っていきたいと思いますね。
―ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。
藤原氏:学生の価値は取り組み方によっていかようにも最大化でき、自社の戦力にもなります。戦力になってくれたその先には、会社のことを好きになり社員になってくれることもあります。
学生の若い力や可能性を信じて期待をしてくださる方は、ぜひお声がけください。
執筆=山田
校正=笠原