株式会社凛
柳田 亜沙美
POSTED | 2020.02.27 Thu |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:人材(採用・派遣) 創立:15年以上 決裁者の年齢:40代 商材:その他 |
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フリーランスで自走できる女性プログラマーを養成
優秀なのに働けない女性にスキルを授け就職・転職支援Topics
今回は、女性向けのプログラミングスクールの運営や人材派遣を手がける株式会社凛の柳田 氏にお話を伺いました。「働けなかった女性に働ける場をつくりたい」という想いで事業を運営する柳田氏に事業の詳細や起業までの道のりを伺います。
株式会社凛 社長 柳田 亜沙美氏のONLYSTORY
【経歴】
聖心女子大学文学部卒業。新卒で機械加工メーカーにて資材の発注・支払・在庫管理一元化システムを独学で構築したことをきっかけにソフトハウスへ転職。
ヘッドハンティングを機にWebシステム会社と業務委託契約を締結し、フリーランスとしても活動の場を広げる。
AppStoreダウンロード数1位となったAIスマートフォンアプリ、ニュースアプリの開発チームに参画。某大手ショッピングモールの在庫管理システムの開発に参画。10年を超える現場のノウハウを元に、日本ディレクション協会主催の「ゼロからのWebディレクション講座:システム開発編」の登壇や、大手証券会社や大手SIer向け企業向けプログラミング研修講師を歴任。
現在は、女性のキャリア支援に力を注いでおり、女性のWebデザイン・プログラミングスクール「GeekGirlLabo」の運営や、女性の転職支援・派遣事業を行っている。
実務研修を行い、自立までサポート
–株式会社凛の事業内容を教えてください。
柳田氏:弊社の事業は大きくわけて3つあります。1つ目がWeb制作・システム開発受託、2つ目がプログラミングスクール『GeekGirlLabo(ギークガールラボ)』の運営、そして3つ目が女性の転職支援・派遣事業です。
まずWeb制作を事業として始めたのですが、その後プログラミングのスキルを教えたいと思うようになりスクールを作りました。そして教えて終わるのでなく、就職までの支援がしたいと思うようになって、転職支援・派遣事業を始めるようになりました。そのため一見異なる事業をしているように見えると思いますが、実は全て繋がっているんです。
–ありがとうございます。今回は『GeekGirlLabo』について詳しくお話いただけますか。
柳田氏:はい。『GeekGirlLabo』は、目的や働き方に合わせてカリキュラムを選べるオンラインプログラミングスクールです。
『GeekGirlLabo』の一番の特徴は、レッスン修了後に実務研修制度があるところです。スクールを卒業したばかりのスキルレベルとプロのスキルレベルには大きな差があります。スクール卒業レベルでも転職はできるのですが、リモートワークができるようなフリーランスとして自走するためにはさらに自身のスキルレベルを高める必要があります。
そのために、一通りレッスンを終えた受講生には弊社の過去の案件を受けていただき、レベルの高い案件でも1人で不具合なく納品できるようになるまで、ステップアップのお手伝いをしています。またまったく同じスキームを、社員教育としてご提供も可能です。
『GeekGirlLabo』を受講される方は特に「在宅でリモートワークをしたい」「フリーランスになりたい」という方が多いんです。ですから受講中から「自分で調べて自分で解決する」力を養うことを意識して指導しています。
自分にしかできないことで社会貢献がしたい
–柳田様の経歴について教えてください。
柳田氏:私は文学部を卒業していることもあり、もともとプログラミングに詳しかったわけではありません。
プログラミングの世界に入ったきっかけは、新卒で入社した製造会社で資材管理を担当したことでした。当時はWindowsはまだ95の時代で、社内の管理もシステム化されておらず、とりあえずExcelを使い始めて、Accessを導入をして、というように少しずつ業務の改善をしていきました。
そうした改善を続けていくうちに、最終的に在庫管理システムができあがっていき、システム開発のおもしろさを感じるようになりました。同時に「もっとシステム開発がやりたい」と思うようになり、思い切ってシステム開発の会社に転職しました。
–システム会社で経験を積んだのちに起業されたということですね。
柳田氏:はい、その通りです。
ただスムーズに「この事業を始めよう!」「こういう会社にしていこう!」と決められたわけではなく、会社の方向性を悩んだ時期がありました。と言うのも、一般的には社員をたくさん雇って会社を大きくしていくと思うのですが、私はそれに違和感がありました。現状に満足はしているけれども、事業拡大以外にチャレンジをしたいなと思うようになったんです。
けれど、システムの構築やホームページ制作の仕事は私以外にもできる人がいますし、私よりすごい人もたくさんいる。だからこそ、「自分にしかできないような、世の中の役に立つことをしたい」と思うようになりました。
そう考えていた中、私が入ったある現場で優秀なプログラマーに教えてもらう機会があり、「教えてもらうこと」の重要性を感じました。加えて、プログラミングは自宅でできる仕事なので女性に向いていることに気がつき、女性に向けのプログラミングスクール『GeekGirlLabo』を始めました。
フルタイムで働けない女性のための派遣事業
–今後の短期的・長期的な事業展開の目標を教えてください。
柳田氏:短期的には、昨年の12月に派遣事業の認可を取得したので、派遣事業に力を入れていきたいと考えています。
弊社のスクールの卒業生たちはフルタイムで働けない人がほとんどです。正社員だといきなり時短勤務は難しい。ただ派遣だったら柔軟に対応できるという企業が多いんです。ここでマッチングできれば、女性が働く機会を増やすことができそうだと感じたので、今後は派遣事業に力を入れて行きたいと思っています。
長期的には、スキルを身に着けて働けるようになる人をさらに増やしていきたいですね。プログラミングのスキルは身につける段階で挫折する人も多いので、そこを簡単にするような仕組みや教える仕組みを作り、「今まで働けなかったけど働けるようになった」という人を増やしたいです。
–ありがとうございます。最後に読者の方にメッセージをお願いします。
柳田氏:弊社が最も力を入れているのが女性のキャリア支援です。様々な理由で優秀なのに働けない人をたくさん見てきましたので彼女たちがいきいきと働けるような土台を作っていきたいと思います。
またフルタイムでなくても人手がほしい企業様やプログラミング研修を実施したい企業様がいらっしゃいましたら、対応可能ですの、でぜひご連絡くださいませ。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原