株式会社サンカクキャリア
高山明孝
POSTED | 2019.10.20 Sun |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:人材(採用・派遣) 創立:7〜8年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoC |
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体育会系人材に特化したキャリア支援で企業に最適な人材を紹介
PDCAを回し、自走を続ける、体育会系人材の強みとはTopics
今回のインタビューは、体育会系学生やプロアスリートのキャリア支援事業を展開する株式会社サンカクキャリア代表取締役の高山氏に、現在の事業内容やアスリートの持つ強さ・ビジネス対応能力などをお聞きしました。
株式会社サンカクキャリア 社長 高山 明孝氏のONLY STORY
アナログ手法で学生を理解し、最適なマッチング
–まず、御社の事業内容からお尋ねします。
高山氏:弊社の事業は大別して3つあります。まず1つ目が体育会系学生のキャリア支援事業、2つ目がプロアスリートの引退後のセカンドキャリア支援事業、3つ目がTV局との研修事業で、言ってみれば、学生・企業・社会が良くなる、そんな事業を展開しています。
–ありがとうございます。まずははじめに体育会系人材の支援とはどういうものかお聞かせください。
高山氏:はい。私たちが学校を訪ねて、監督さんや学生たちに直接面談をし、将来の希望を聞いたり、就職に備えた自己分析を行ったりしてキャリアのサポートをしています。
なぜ体育会系人材に特化した支援をしているかといますと、彼らは設定した目標に向けて計画を立て、行動するPDCAサイクル(計画、実行、評価、改善)を回すことに長けており、その上理不尽な環境や変化に対するストレス耐性が強く、忍耐力に優れているんです。
また体育会系人材は先輩と後輩、あるいは同期といった縦横のつながりが強く、思いがけない人脈を持っていることも珍しくはありません。新卒でも大企業の役員との交流があるなど企業に利点のある人材の可能性があるんです。
–体育会系人材にはそのような特徴があるんですね。
続いて、御社のキャリア支援の強みを教えてください。
高山氏:企業ごとに異なる”求める学生”の長所、短所、性格などを十分に把握していることで、最もマッチする学生を紹介できる点です。学生に対してもface to faceで丁寧なヒアリングをした上で紹介するため企業にも学生にも最適な提案をすることができます。
また株式会社サンカクキャリアに勤めている社員は学生時代にバスケやサッカー、自転車、野球、ラグビー、アメフトなどで日本一に上り詰めた経験があるので、監督さんとしっかりとしたパイプがあるんです。そこも弊社の強みだと思っています。
–次に、セカンドキャリア事業や研修事業について教えてください。
高山氏:セカンドキャリア事業では、スポーツ選手としての活動をやめた後の就職支援をしています。この事業で企業から対価を得られることから、きめ細かい対応が可能になり、質の高いサービスが提供できていると考えています。
研修事業は今のところ、主に新卒を対象としていますが、今後は管理職やOJT(現任訓練)へ、最終的には経営者向けの研修にまで広げたいと思っています。
人脈に助けられた起業、最後は人がモノを言う
–起業しようと思ったきっかけを教えてください。
高山氏:私の親戚に経営者が多くて、もともと経営者に馴染みがあったことがきっかけになります。経営者である父親からも「人に使われる生き方はするな、2番もビリも同じ、何でも1番を目指せ」といった教育を受けて育ったためか、サラリーマンになって入った会社でも1番を目指し働き、最速でトップセールスを達成し、30代には管理職に就任しました。
そんなあるとき友人20名ほどで海外旅行に行ったのですが、私より5つも6つも若い海外のベンチャー社長が驚くほどの金額を遣っているのを見た衝撃で、会社員として上を目指すのではなく起業しようと決心しました。
–海外から帰ってすぐに起業されたのでしょうか。
高山氏:帰国後すぐに起業したわけではありませんが、旅行で受けた衝撃は私の行動を変えました。例えば確かな結果を出すという姿勢から、自ら主体的に新たな提案をするように変わり、積極的に経営者の話を聞き、そのために経営者の集まりに行くようになりました。
その中で出会った経営者とのつながりで、あっという間に人脈が広がり、起業時にはその人脈にずいぶん助けてもらいましたね。今は盛んにAIが叫ばれていますが、結局、最後は人がモノを言うと思うので、これからもこのつながりを大事にしていきたいと思います。
アナログとITの融合でナンバーワンを目指す
–今後の目標をお聞かせください。
高山氏:体育会系人材やアスリートに特化した人材紹介会社は弊社の他にも数社あるので、その中でナンバーワンの企業になり、社員を幸せにすること、それが今後の目標ですね。
–体育会系人材紹介会社の中でナンバーワン。その目標のためにどのようなことをしていこうと考えていらっしゃいますか。
高山氏:まずはアマチュアスポーツのメディアを立ち上げたいと思っています。今後は中・高校生やスポーツ少年にまで目配りし、現在のセカンドキャリア事業と合わせたプラットフォームを作ろうと考えています。
アナログな営業・集客の強みに加え、メディア事業を行うことでWebを最大限に利用し、どの社も手をつけていないアナログとITのハイブリッド戦略を念頭に置いています。
そのための第一歩ですが、私も含め弊社の社員の多くはITに疎いので社員のテクノロジー教育から始めたいと考えています。AIやVRなどの意味がわからなくては、お客さんや学生と話ができないので積極的に勉強して、まずは私たちが変わらなくてはいけないと切実に感じているところです。
–最終的に、社会にどういう影響を与える会社にしたいと思っていますか。
高山氏:私は今の日本は裕福なのに幸せに思っていない人が多いと感じています。例えば、東南アジアの人たちは目が生き生きとしていて、勢いが現れている。
そのような人たちに負けない人材がビジネスのスキルを持ったアスリートだと思うんです。先ほど体育会人材の強みに関してはお話しましたが、そのようなアスリートにビジネスのスキルを加えたらきっと戦力になるに違いないはず。
私は社会を変える一手を打つのはビジネスアスリートが支える民間の企業だと考えているので、ビジネスアスリートたちは社会を変える力を持っていると本気で考えています。
アメリカのようにスポーツビジネスのマーケットを大きくして、弊社の力で日本にかつての活気を取り戻したいですね。
–最後に、読者へ向けたメッセージをお願いします。
高山氏:チームスポーツは互いに協調して勝利を目指し、協力し合って仕事を進めるビジネスに共通しています。個人競技にしても監督やコーチと手を携えて記録に挑戦しています。アスリートはそうして多くの時間をひとつのものに打ち込んで来ている。この活力と集中力はビジネスにおいても間違いなく成果を生み出すと信じています。
新規事業を考えている経営者の方、停滞気味で改革を急がれる社長さん、ぜひ弊社のアスリート人材の採用をお考えいただきたいと思っています。
執筆=増田
校正=笠原