最終更新日: 2026.10.06
名刺交換の順番とマナー|複数人・訪問時・同時交換の正しい進め方

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

商談の冒頭で名刺を出すとき、誰から渡せばよいのか迷って手が止まった経験はないでしょうか。

この記事では、名刺交換の順番の基本から、複数人の場合、同時に出されたとき、交換後の置き方、名刺を切らしたときの対応までを順に解説します。

この記事の要約

  • 名刺は訪問した側から先に出し、立場の高い人から順にやり取りするのが基本の形です。
  • 受け取った名刺は商談が終わるまでしまわず、相手の着席順に並べておくと名前と顔を取り違えません。
  • 交換した枚数が増えても商談が増えない場合は、集まっている名刺が決裁に関わる相手のものかを見直す必要があります。

名刺交換の基本の考え方

名刺交換は、単なる連絡先の受け渡しではなく、最初の数十秒で相手に与える印象を決める場面です。

まずは、所作の前提になる考え方を押さえておきましょう。

名刺は相手そのものとして扱う

名刺は、相手の会社と本人を表すものとして扱われます。

受け取った名刺を片手でつまむ、折る、書き込むといった扱いは避けるのが基本です。

机の上に置いた名刺の上に、資料や筆記具を重ねることもしません。

相手の目の前では、名刺を名刺入れ以外の場所にしまわないようにします。

交換する場面を知っておく

名刺を交換するのは、初対面の商談、交流会、展示会、紹介を受けた場などです。

同じ相手と二度目に会うときは、原則として交換し直しません。

ただし、部署や役職が変わった場合は、変更を伝える意味で改めて渡します。

相手が複数人のうち一人だけ初対面という場合は、その人とだけ交換します。

立ったまま行うのが原則

名刺交換は、着席する前に立った状態で行います。

机やテーブル越しに差し出すのは避け、遮るものがない位置に移動するのが正式な形です。

応接室では、入口側に立って相手を迎える位置取りになります。

部屋が狭く回り込めない場合は、一言断ってから机越しに渡しても失礼にはあたりません。

名刺交換の順番

順番を外すと、それだけで場の空気が止まってしまいます。

ここでは、判断の基準になる原則を整理します。

訪問した側が先に差し出す

名刺は、訪問した側から先に差し出します。

売り込む側、立場が下の側が先に名乗るという考え方にもとづく順序です。

自社に来てもらった場合は、迎える側が後に出すことになります。

紹介を受けた場では、紹介された側が先に差し出すのが自然な流れです。

立場の高い人から順に交換する

相手が複数人いる場合は、立場の高い人から順に交換します。

自社側も、立場の高い人から先に相手と交換するのが基本の形です。

役職が分からないときは、名刺を受け取りながら確認していきます。

中央に座っている人や、最初に声をかけてきた人が上位であることが多くなります。

複数人が並んでいるときの進め方

双方が複数人の場合は、立場の高い人同士が先に交換します。

その後は、上から順に相手全員と交換していくと抜けが出ません。

自社の人数が多いときは、一人ずつ順に前へ出る形にすると流れが止まりません。

交換が終わった人は後ろに下がり、次の人が出られる位置を空けます。

同時に差し出されたときの対応

相手も同時に名刺を出してきた場合は、同時交換で構いません。

右手で自分の名刺を差し出し、左手で相手の名刺を受け取るのが一般的な形です。

受け取ったら、すぐに右手を添えて両手で持ち直します。

動作が重なって戸惑ったときは、一言添えて渡し直せば問題ありません。

紹介者が同席しているとき

紹介を受けた場では、紹介者が双方を引き合わせてから交換に移ります。

名前と会社名を紹介者が述べ終わってから、紹介された側が先に差し出すのが自然な流れです。

紹介者より先に動くと、場の進行を奪うことになります。

交換が済んだら、引き合わせてくれたことへの礼を一言添えておきましょう。

渡し方と受け取り方

順番と同じくらい、手の使い方と目線が見られています。

動作の基本を確認します。

名乗りながら両手で差し出す

名刺は、相手から文字が読める向きにして、両手で差し出します。

会社名、部署名、氏名を名乗りながら渡すのが基本です。

高さは胸の前あたりで、相手の名刺より低い位置に出すのが丁寧とされます。

名刺入れの上に名刺を乗せて差し出すと、所作が安定します。

受け取るときは両手を添える

受け取るときは、両手で受け、会社名と氏名を目で確認します。

相手の名前や会社のロゴに指がかからない位置を持つよう気をつけます。

受け取ったら「頂戴いたします」と一言添えます。

そのまま名刺入れの上に置いて持つと、机に着くまで扱いが安定します。

読み方が分からないときは尋ねる

名前の読み方が分からない場合は、その場で尋ねます。

後から間違えて呼ぶより、最初に確認するほうが失礼になりません。

「失礼ですが、お名前は何とお読みしますか」と添えれば自然に聞けます。

聞いた読み方は、その場で名刺の端に小さく書き留めずに記憶し、商談後に記録します。

座ったまま渡すしかない場合

会食の席や細長い会議室では、立ち上がって回り込めないことがあります。

立てない事情を一言添えてから渡せば、座ったままでも失礼にはあたりません。

その場合も、両手で差し出す動作と名乗りは省略しません。

相手が立ち上がろうとしたときは、こちらも合わせて立つほうが自然です。

交換した後の扱い

受け取った名刺をどう扱うかは、商談中ずっと見られています。

置き方としまう時機を確認します。

机の上での並べ方

受け取った名刺は、机の上の自分から見て左側に並べます。

相手が複数人なら、着席している並び順と同じ順に置くと、名前と顔を取り違えません。

最も立場の高い人の名刺は、名刺入れの上に置く形が広く使われています。

名刺の上に物を置かないよう、資料の位置にも気を配ります。

しまうタイミング

名刺は、商談が終わるまで机の上に出しておきます。

商談の途中でしまうと、話を切り上げる合図と受け取られることがあります。

退出の準備を始める段階で、名刺入れに丁寧に収めます。

相手が先に片付け始めた場合は、合わせて収めて構いません。

名刺が足りないときの対応

準備していても、名刺を切らすことはあります。

対応を決めておくと落ち着いて対処できます。

切らしてしまった場合

名刺がない場合は、まず切らしている旨を詫びて口頭で名乗ります。

後日郵送するか、商談後にメールで連絡先を送ると伝えて実行します。

相手の名刺は通常どおり両手で受け取ります。

その場しのぎで手書きのメモを渡すのは避けたほうが無難です。

名刺入れを忘れた場合

名刺入れを忘れた場合でも、名刺があれば交換は行います。

財布やかばんから直接出すのは避け、一言断ってから渡すと印象を損ねません。

予備の名刺入れをかばんに入れておくと、こうした場面を減らせます。

名刺の折れや汚れにも気をつけ、傷んだものは渡しません。

オンラインでの名刺交換

画面越しの商談では、紙の名刺を渡せません。

代わりの手段を押さえておきます。

事前か事後に送る

オンライン商談では、事前に送るメールへ署名として情報を添えるのが簡単な方法です。

商談の冒頭で画面に名刺を映して名乗るやり方も使われています。

終了後に、あらためて連絡先をメールで送っておくと確実です。

相手から送られた情報は、紙の名刺と同じように記録します。

デジタル名刺を使う

デジタル名刺のサービスを使えば、画面上で情報を渡せます。

相手が同じ仕組みを使っていない場合もあるため、メールでの送付も併用しておきます。

社内で使う仕組みを一つに決めておくと、情報が分散しません。

取得した情報の扱いは、紙の名刺と同じ基準で管理します。

相手が名刺を出さないとき

相手が名刺を持っていない、あるいは出す様子がない場合もあります。

催促はせず、こちらから渡したうえで口頭で所属と氏名を伺うにとどめます。

社内規程で名刺を持たない職種もあるため、理由を詮索しないほうが無難です。

後日メールでやり取りする際に、署名から正式な表記を確認しておきましょう。

交換した後にやること

名刺交換の価値は、その後の行動で決まります。

当日から翌日までにやることを挙げます。

その日のうちに記録する

名刺は、受け取った当日のうちにデータとして記録します。

いつ、どこで、何を話したかを一緒に残すと、後から思い出せる情報になります。

机の上にためたまま数日が過ぎると、記憶と結び付かなくなります。

社内で共有する仕組みがあるなら、個人で抱えずそちらに登録します。

お礼の連絡を送る

名刺を交換した相手には、当日中か翌営業日までに連絡を入れます。

会話の具体的な内容に触れた一文を添えるだけで、返信率は目に見えて変わります。

その場で答えられなかった質問があれば、回答の見込みも伝えます。

売り込みを前面に出さず、お礼と次の提案にとどめると受け取られ方が良くなります。

名刺が増えても商談が増えないとき

交換した枚数と商談の数は、必ずしも比例しません。

原因の見極め方を整理します。

役職で並べ替えて確かめる

手元の名刺を役職で並べ替えると、接点を持てている層が見えてきます。

代表取締役、役員、事業責任者が何社分あるかを数えてみましょう。

枚数は多いのに決裁に近い相手が少ない場合、接点の作り方に偏りがあります。

その場合は、管理の方法を磨くより出会う場を変えるほうが効果が出ます。

交換する場そのものを見直す

交流会や展示会は、誰と出会えるかが当日の運に左右されます。

会いたい相手の条件を決めてから場を選ぶと、無駄な参加が減ります。

同じ場に何度出ても層が変わらないなら、別の手段を併用する判断が必要です。

半年ごとに、名刺の枚数ではなく商談につながった件数で振り返りましょう。

決裁者と直接出会うなら決裁者マッチングがおすすめ

名刺交換の所作を整えても、相手が決裁に関わらない立場なら商談は進みません。

出会う相手そのものを変える手段として、決裁者マッチングの活用がおすすめです。

決裁者マッチングとは

決裁者マッチングとは、経営者や役員など、意思決定の権限を持つ人同士をつなぐサービスです。

交換の機会を待つのではなく、条件に合う決裁者と会う場が用意される点が特徴です。

自社の業種や商材、会いたい相手の条件をもとに紹介を受けられます。

面談の前に相手の事業内容や課題が共有されるため、初回から具体的な話に入れます。

オンリーストーリーの決裁者マッチング

オンリーストーリーは、決裁者同士が出会える審査制の決裁者マッチングプラットフォームを運営しています。

登録には審査があるため、決裁権を持つ経営者や役員と出会いやすい環境が整っています。

担当者が自社の事業や課題を丁寧にヒアリングし、相性の良い決裁者を紹介するため、質の高い商談を始められます。

ただし、すでに交換した名刺を使い切れていない段階であれば、手元の整理を先に進めるほうが近道です。

まとめ

名刺交換は訪問した側から先に差し出し、立場の高い人から順に交換するのが基本の順序です。

渡すときは名乗りながら両手で、受け取るときも両手を添え、読み方が分からない名前はその場で尋ねます。

受け取った名刺は商談が終わるまでしまわず、相手の着席順に並べておきます。

名刺を切らした場合は詫びて口頭で名乗り、後日あらためて連絡先を送ります。

交換した名刺は当日のうちに記録し、翌営業日までにお礼の連絡を入れましょう。

枚数が増えても商談が増えないと感じたら、決裁者マッチングで出会う相手を変える方法もあわせて検討してみてください。


よくある質問

Q. 名刺はどちらから先に差し出すのが正しいですか

A. 訪問した側、立場が下の側から先に差し出すのが基本です。

自社が迎える立場であれば、相手に先に出してもらう形になります。

紹介の場では、引き合わせてもらった側から先に動きます。

Q. 相手が複数人のときはどの順番で交換しますか

A. 立場の高い人から順に交換していきます。

双方が複数人の場合は、立場の高い人同士が先に交換し、そのあと上から順に全員と交換します。

役職が分からない場合は、受け取った名刺で確かめながら進めます。

Q. 受け取った名刺はいつしまえばよいですか

A. 商談が終わるまでは、机の上に出しておきます。

途中でしまうと、話を切り上げる合図と受け取られることがあります。

片付けを始めるときに、名刺入れへ丁寧に収めましょう。

Q. 名刺を切らしてしまったときはどうしますか

A. まず切らしている旨を詫びて、口頭で会社名と氏名を名乗ります。

後日郵送するか、商談後にメールで連絡先を送ると伝えて必ず実行します。

相手から差し出された名刺は、普段どおり両手で受け取ります。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

ENICXO
メッセージアイコン オンリーストーリー代表 平野からのメッセージ
オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

そして最近では、経営者同士を直接つなぐ「顧問&コミュニティサービス」も新たにスタートしました。

私たちが大切にしているのは、単なるマッチングツールの提供ではなく、
一社一社の課題に寄り添い、"本当に意味のある出会い"をつくることです。

もしBtoB集客でお悩みの決裁者の方がいらっしゃいましたら、
まずはお気軽に、代表の私とお話してみませんか?

▼この下から、直接日程をご予約いただけます。

お問い合わせさぁ、良質なビジネスマッチングを今すぐ体験

お電話でのお問い合わせ
03-6821-7872 (平日10:00〜19:00)
よくあるご質問