監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
BtoBマッチングイベントは、商談先や提携先と直接会って探せる出会いの場です。
Webサービス型との違いや種類、おすすめ8選とメリットをまとめました。

BtoBマッチングイベントとは何かをWebサービス型との違いから整理し、主催者別の種類とおすすめイベント8選を紹介します。利用するメリットや、参加時に押さえたい補助金制度などのポイントも解説します。
監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)
BtoBマッチングイベントは、商談先や提携先と直接会って探せる出会いの場です。
Webサービス型との違いや種類、おすすめ8選とメリットをまとめました。

BtoBマッチングイベントとは、商談や営業先、提携先などを探す場、あるいは企業同士をマッチングさせるサービスのことを指します。
交流会や商談会と呼ばれることもあります。
BtoBマッチングでは、業務提携や代理店契約による販路拡大、顧客の開拓、資金調達、商材の発見、ビジネスノウハウの獲得など、課題解決を目的とした出会いの場が提供されます。
自社のビジネス活動では出会えない企業や人材との出会いが期待でき、ビジネスパートナーを効率よく探せます。
イベント型のBtoBマッチングは、Webサービス型と比較し以下のような違いがあります。
イベント型はスポットで利用できます。
イベントへの参加費用や出展費用をその都度支払うだけで済み、月額費用など利用料を支払い続ける必要がありません。
継続利用の必要がないため、初めてでも利用しやすいでしょう。
自社の予算を考慮した上でイベントに参加できます。
一方、Webサービス型は、利用するにはサービスに登録する必要があります。
無料のサービスもありますが、基本的に初期費用や月額費用を支払ったり、成功報酬を支払ったりするものがほとんどです。
イベント型には相手と直接対面できるものが多くあります。
オンライン上で交流することに抵抗がある場合でも安心して利用できます。
また、一度に複数の企業や人材と交流できるのも特徴です。
新しい技術の情報や自社の業界の動向が知りたい場合など、情報交換を目的として参加できるイベントもあります。
交流を深める中で、商談や協業などに発展する場合もあるでしょう。

ここでは、BtoBマッチングイベントの種類について、主催者別に紹介します。
民間企業が主催するイベントの内容は多種多様です。
異業種交流会として業種を問わないものもあれば、不動産業界やコンサルティング業界など、業界を限定して開催されるものもあります。
また、企業経営者、個人事業主、企業の営業職など、様々な肩書きの人材が参加します。
情報交換や人脈形成、ビジネスチャンスの拡大を目的に参加できるものや、プレゼンタイムが用意されておりその場でアポイント獲得を狙えるものもあるため、目的に合うイベントを見つけて参加しましょう。
また、銀行などの金融機関もビジネスマッチングに取り組んでおり、企業を一同に集め商談会や展示会のイベントを開催する場合があります。
例えば、みずほ銀行は取引先企業に向けて、食品、環境、通信販売などテーマごとにビジネスマッチングフォーラムを開催しています。
ビジネスマッチングフォーラムでは、1日に1社対1社の個別面談を複数回行うことが可能です。
全国中小企業振興機関協会のような公益財団法人は、商談会や展示会を行っています。
ここでは例として、東京都中小企業振興公社におけるビジネスマッチングのイベントを紹介します。
イベントの内容は、ビジネス上の連携促進を目的とした都内中小企業と直接面談する商談会です。
協力会社の新規開拓や情報収集を希望する全国の企業を対象としたビジネスマッチングが行われます。
業種は問わず、製造業、情報サービス、卸売業など複数の業種が参加します。
参加できるのは、下記のような希望を持つ企業です。
発注側あるいは受注側として申し込み、発注側企業には受注側企業との面談希望調査が行われます。
参加費用は無料ですが、先着30社程度と参加企業数が限定されています。
イベントごとに内容は異なるため、事前にホームページなどで確認しておきましょう。
中小企業基盤整備機構(略称:中小機構)をはじめとする独立行政法人は、中小企業の販路開拓の支援を目的として、年間を通じて様々な展示会を開催しています。
出展には出展料がかかり、製造業であれば資本金3億円以下または従業員300人以下など、中小企業基本法に基づいた中小企業が対象です。
また、出展できるかどうかは、応募者の中から出展申込書等をもとに審査委員により総合的に決定されます。
出展側にとってハードルはありますが、その分熱量の高いビジネスパートナーとの出会いや販路開拓が期待できます。
各都道府県が主催するイベントもあります。
都道府県主催のイベントは、基本的に主催する都道府県内やその近隣に事業所がある企業が対象となることがほとんどです。
ここでは、過去に行われたイベントを2つ紹介します。
2023年2月、埼玉県により、受注拡大・販路拡大のためのビジネスマッチングイベントが開催されました。
広域的な企業間連携等による新たなビジネスチャンスの創出の場として、オンライン展示とリアル展示が実施されました。
また、中小企業の経営に役立つ最新技術動向やオンライン営業のスキルアップなどのセミナーなども行われています。
出展者側にとっては、自社の技術・製品・サービスを国内外に積極的にアピールする場となりました。
2021年3月、東京都により、海外企業との連携や取引の促進によって都内中小企業のビジネスチャンス拡大を図ることを目的に、都内中小企業と海外企業のマッチング商談会が開催されました。
事前に申し込むことにより、外国企業最大6社と商談できたり、中小企業診断士などによる相談会に参加できるという内容です。
国もマッチングイベントを開催することがあります。
例えば、地方創生SDGs官民連携プラットフォームでは、地域課題の解決や地域活性化を図ることを目的にマッチングイベントを開催しています。
イベントの開催により、地方創生およびSDGsを通じて解決したい課題を持つ会員と、解決策やノウハウを持つ会員とのマッチングを支援しています。
全国の自治体、民間企業や団体が参加するため、マッチングイベントはZoomにより開催されることがあります。
オンライン開催であっても、他のイベント型BtoBマッチングと同様、スポット的に利用でき、情報の収集や参加企業に対して課題解決に向けた提案などが可能です。
マッチングイベントには課題発信型と提案発信型があります。
課題発信型では、課題解決に向けた官民連携を希望する自治体と、自治体の課題やニーズに対して興味関心があったり技術提案できたりする企業・団体が1対1で商談を行ないます。
一方提案発信型では、提案・発表する企業や団体のルームに複数の企業が参加できます。
利用するには入会の会員登録が必要です。
新規入会には団体名、担当者名などの団体申請情報のほか、代表者自署による誓約書、国税庁の法人番号などが求められ、これらの登録内容に基づき運営事務局により審査が行われます。
ここでは、おすすめのBtoBマッチングイベントを8つ紹介します。
各イベントについて紹介します。

Giverピッチ(ギバーピッチ)は、決裁者マッチング支援「チラCEO」を運営する株式会社オンリーストーリーが主催するイベントです。
課題を抱える大企業や成長企業に対してプレゼンを行えます。
課題の内容は事前にわかるため具体的な提案ができ、双方が希望する出会いが生まれやすいイベントです。
大企業との出会いを求めている、あるいは成長企業と出会い情報交換がしたいという場合におすすめです。
参考:Giverピッチ

中小企業からニッポンを元気にプロジェクトとは、株式会社中小企業のチカラによる、中小企業からニッポンを元気にすることを目指すプロジェクトです。
本プロジェクトでは、経営者同士のビジネスマッチングイベントを定期的に開催しており、営業のチャンスや新規ビジネスチャンスを創造する様々なきっかけの場となっています。
イベントには主に中小企業が集まるため、中小企業に対してアプローチする場合におすすめです。

東京ゲームショウは一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会 (CESA)によるイベントで、毎年開催されています。
コンピュータゲームをはじめとするコンピューターエンタテイメントにおける世界最大級の総合展示会です。
イベントでは主にゲームやIT関連の商品やサービスを展示でき、自社商材に興味を持った企業と交流できます。
また、リアルでのミーティングを望む声が多いことから、海外企業とも交流できるイベントが開催される予定です。
海外の企業にアプローチしたい場合にも役立つイベントです。

ビジネスマッチ東北は、東北最大級のビジネス展示・商談会です。
展示会場は「食と農」「情報・IT」「環境・くらし」「電気・機械」「ニュービジネス」「健康・福祉・スポーツ」など10ジャンルの430の展示ブースで構成されます。
出展社と来場者間だけでなく、出展者同士の商談も行われます。
また、全国の商社や小売店、百貨店等のバイヤーとの個別商談も開催されます。
リアルブースだけでなくWEB展示機能も用意され、WEB展示ではPR動画を掲載できる他、個別商談や出展者間での事前マッチング申し込みなどが可能です。
出展形態は「リアルブースとWEB展示」と「WEB展示」から選べます。
ビジネスマッチ東北はほぼ毎年開催され、2023年は11月に開催される予定です。
参考:ビジネスマッチ東北

東京都が運営する「Innovation Base Tokyo 」は、企業や大学、行政などの組織とスタートアップを結びつけるマッチングイベントを開催しています。
大企業や自治体などとスタートアップ企業の協業や共創を目的とするイベントです。
イベントでは、参加者に対してプレゼンを行い、協業や商談の提案ができます。
また、プレゼンを拝聴して気になった企業がいればアプローチすることも可能です。
どんな企業や組織が集まるかは事前にアナウンスされるため、ミスマッチが起こりづらいのが特徴です。
企業だけでなく、大学や自治体にアプローチしたい場合におすすめのイベントです。
参考:Innovation Base Tokyo

LINK-Jは、三井不動産株式会社が国の研究機関や民間企業と設立した一般社団法人です。
再生医療・個別化医療・創薬・医療機器・ヘルスケアITなどのライフサイエンス領域における「オープンイノベーションの促進」と「エコシステムの構築」を目的とし、交流・連携や育成・支援の事業を行っています。
LINK-Jは海外へのビジネス展開を視野に入れている企業向けに、海外の製薬会社と交流や面談ができるイベント、LINK-J会員同士のコミュニケーションの場として、自社の事業内容や取り組みを発信したり、最先端技術や業界動向を得られたりするイベントが行われています。
医療に関する企業が集まるイベントが多いため、ライフサイエンス領域の企業は、LINK-Jの公式サイトでイベント内容を確認するとよいでしょう。
参考:LINK-J

Doomo(ドーモ)は、業種やワークスタイルをテーマとしたビジネス交流会を主催する会社です。
テーマは「Webクリエイター」「不動産」「フリーランス」「経営者交流会」「若手経営者交流会」「新規事業の会」など様々です。
中小企業が集りやすいイベントが多いため、中小企業に商材を売りたいきぎょうにおすすめです。
また、交流会であるため様々な企業とカジュアルに話しやすく、人脈形成にも活用できます。
毎回テーマが異なるため、開催予定の交流会を確認しましょう。
参考:Doomo

チラCEOは、決裁者同士をマッチングする経営・営業支援のプラットフォームです。
会社役員や事業統括者など、事業連携やサービス導入にあたって意思決定権を持つ決裁者のみが利用できます。
チラCEOでは、メッセージを送り承諾を得ることによりマッチングできる機能の他、決裁者に直接プレゼンできるイベントも開催しています。
また、少人数制のマッチングイベントなども定期的に実施されています。
決裁者とつながりたい方におすすめできるサービスです。
参考:チラCEO

BtoBマッチングイベントには以下のようなメリットが複数あります。
それぞれについて解説します。
1番のメリットは、効率的にビジネスパートナーを探せることです。
多くの企業の中から自社に見合ったクライアントや取引先企業を探すことができます。
ベンチャー企業のように企業同士のつながりが少ない企業でも、BtoBマッチングイベントを利用することにより販路開拓ができるでしょう。
また、BtoBマッチングイベントは、提案したい企業と提案を受けたい企業の出会いの場であるため、通常の営業活動よりビジネスパートナーに発展する可能性があります。
営業方法には、飛び込み営業やテレアポなどもありますが、面識のない企業からの営業は敬遠されやすい傾向です。
人件費やコストもかかり、期待する成果を得られないこともあるでしょう。
効率的にビジネスパートナーを探したい場合はBtoBマッチングイベントがおすすめです。
BtoBマッチングイベントを利用することにより、他社のノウハウがわかり自社の組織力を強化できる可能性があります。
BtoBマッチングイベントでは、経営課題を解消できる提案を受けられたり、自社に足りない技術や不得意分野の業務を委託できる企業と出会えたりする可能性があります。
それによって、コンサルティングを依頼できたり業務の一部を委託できたりすれば、組織の盤石化や、品質安定化・精度向上などが目指せます。
異業種や同業他社との出会いにより、新商品や新サービスをいち早く知るチャンスを得られます。
自社商材における競合との違い、自社の強みや特徴を改めて見つめ直せる機会となるでしょう。
イベントでは様々な業界の動向を知ることができ、新規事業のアイディアやヒントを掴める可能性があります。
また、課題解決に向けた手がかりや、新たに取り組むべき課題がわかるかもしれません。
価値観や新しい視点がわかり、客観的に自社を分析できる機会を得られるでしょう。
BtoBマッチングイベントでは、自ら企業を探すだけでなく相手企業から商談のオファーをもらえる場合があります。
そのため、自社では想定していなかった業種や業態の企業からアプローチを受けるかもしれません。
自社の業務の幅が広がりビジネスチャンスを掴める可能性が高いでしょう。
BtoBマッチングイベントには様々な種類があり、複数のメリットがありますが、以下のようなポイントに気をつけることでより有益なものになるでしょう。
以下でそれぞれについて解説します。
イベントで出会った相手や企業とは、お互いに足りない部分や弱い部分を補える関係性を築くことが大切です。
自社だけのメリットを追求するのではなく、相手にとって必要な情報を提供し、ノウハウや知識を共有し合うことを意識しましょう。
Webサービス型とは異なり、イベント型は日時や場所を決めて開催されます。
そのため、参加できるイベントは限定されてしまいます。
また、参加申し込みの締め切りが早かったり、人数を制限するため上限数に達した時点で締め切られたりすることもあります。
気になるイベントがある場合は、早めに申し込みましょう。
イベント型はお互いのニーズが合えば、その場でアポイントを獲得できるという大きな利点がある一方、時間や場所が限定され、審査や人数制限があるなど、制限が多い点はデメリットといえます。
市区町村によっては、補助金制度を用意している場合があります。
区内の中小企業者が国内で開催される展示会等に出展する際の経費の一部を補助する制度です。
例えば、世田谷区では出展料の半額もしくは10万円以内の補助金の交付を受けられます。
条件は、区内に事業所があり、その事業所が営業活動等の本拠となっていることなどです。
また、申請には以下の書類が必要です。
事業者や中小企業の支援への取り組みを実施している市区町村もあるため、利用できる制度があるか事前に確認するとよいでしょう。
BtoBマッチングにはWebサービス型もあり、イベント型より利用しやすい場合もあります。
そのため、イベント型に限定せず、Webサービス型を併用するなど2つをうまく利用することをおすすめします。
Webサービス型は、場所と時間を限定せず利用できます。
AIやサービスのコンシェルジュから相性の良い企業を紹介してもらえるものや、自社商品の案内や提案を登録できるものなど、内容は様々です。
中には、プレゼンタイムが設けられたイベントを定期的に行うものや、交流会などを開催するサービスもあります。
そのため、イベント型を希望する場合でもWebサービス型のサービス内容を確認してみるとよいでしょう。
また、Webサービス型には決裁権のある経営者層とマッチングできるサービスもあります。
イベントには参加しないような大企業の決裁者と出会える可能性もあるため、商談までのプロセスを効率化させたい企業は、利用の検討をおすすめします。
BtoBマッチングイベントは、事業拡大など企業の成長を支援する目的で開催され、いつものビジネス活動では接点がない企業と出会えます。
異業種交流会など人脈を広げることを目的とするものや、アポイント獲得を目指せるものまで内容は多種多様なため、自社の目的にあったイベントを選んで参加しましょう。
ただし、イベント型は、時間と場所が限定されるなど利用しづらい場合もあります。
このような場合に備えて、Webサービス型の利用の検討をおすすめします。
A. 商談先や営業先、提携先などを探す場として企業同士をマッチングさせるイベントのことです。
限られた時間で多くの企業と出会えるため、効率よく商談の候補を探せます。
A. イベント型はスポットで利用でき、相手と直接対面して話せる点が大きな違いです。
目的に応じて、イベントとWebサービスを組み合わせて使う方法もあります。
A. 民間企業、公益財団法人、独立行政法人、都道府県、国と幅広い主催者があります。
主催者によって参加企業の層や目的が異なるため、事前に確認して選びましょう。
A. 効率的にパートナーを探せるほか、他社のノウハウや新しい情報を得られ、商談のオファーも期待できます。
参加前に会いたい企業の条件を決めておくと、限られた時間を有効に使えます。
A. 市区町村によっては展示会出展の経費を一部補助する制度があるため、事前の確認がおすすめです。
補助の対象や申請の時期は自治体によって異なるため、早めに窓口へ確認しましょう。
この記事の監修者

平野 哲也(ひらの てつや)
株式会社オンリーストーリー 代表取締役
BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。
累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。
「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。