株式会社グローカル
浅野道人
POSTED | 2015.06.20 Sat |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:IT・情報通信業 創立:11〜14年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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”無知”とは知識ではなく”知恵が無い”こと
ターゲットの心理から求めている価値を探るTopics
株式会社グローカル 社長 浅野 道人氏のONLY STORY
企業にとっての“医師”になる
「私の夢は、
『自分の力で人や物事がよりよくなること、そして自分がそれを実感できること』
です。効力感を感じられるかどうかが僕の全てです。」
そう語るのは、WEB集客コンサルティングや地域振興の事業を行っている
株式会社グローカルの浅野道人社長。
「小さい頃から、『自分で考えた遊びをみんなが楽しんでいる』、
その光景を見て楽しんでいたような子どもでした。」と自身を語る。
そんな浅野社長にとって起業は、
「自分の想いに素直に生きていく上で、会社員として組織と方針が違った場合であっても、
会社に依存せずに生きていくために念頭に置くべきもの」であり、
「起業する場合を想定し逆算してキャリアを考えていた」という。
言わば、起業をするというのは、
“最悪の場合を想定したシナリオ”だったのだ。
そんな浅野社長が、2012年になぜ起業をしたのだろうか。
「実家が空手の道場と整体院だったこともあり、人の役に立ちたいという
気持ちが育ちの中で芽生え、中学生くらいから医者を目指しました。
しかし、残念ながらその夢には三浪しても届きませんでした。
医学部受験に固執し、受験勉強を続ける選択も考えました。
しかし、
『今まで積み上げてきたものを、ゼロにする勇気が自分にはないのかもしれない。』
という思いから受験勉強を続けようと思っているのかもしれない、そう思った時、
そんな逃げの姿勢では何も成し遂げることはできないと、
医者の道を目指すことをやめる決断をしました。」
立命館大学理工学部に入学後、学園祭の運営に携わる経験を通して、
「チームの中心に立ち、ゴールに向かうため逆算しながら物事をよりよくする仕事がしたい」
という気持ちが芽生えたという浅野社長。
「就職活動を大学2年生後半くらいから考え始めましたが、
その過程で経営コンサルティングという仕事を知りました。
経営コンサルティングは企業にとっての“お医者さん”。
人間の医師にはなれなかったけれど、
「企業にとっての医師」
にはなれるかもしれない。学生ながらにそう思いました。」
1000日の遅れを巻き返す
就職氷河期と呼ばれた2000年の新卒として、人材会社のインテリジェンスに入社後、
営業に配属された浅野社長。
「正直繊細なタイプなんですが(笑)、だからこそ、苦手なことやしんどいことを
最初に経験し、新卒時代に泥臭いことを学ぼうと思い営業職を希望しました。
正直なところ、外資系大手の経営コンサルティング会社にも内定を持っていたため
一瞬悩みましたが、三浪をしてしまっていたので、
同級生からは約1000日遅れていた状況をひっくり返すためにも猛ダッシュで
キャリアを積み上げるために、ベンチャー企業に飛び込みました。」
営業経験を重ねる中、浅野社長は次のように感じたという。
「営業は足で稼ぐもので、現場まで足を運んで実際に自分の目で見ることが多かったんです。
ところが、現場の状況を把握しなければいけないはずの本社が現場を見ない。
だからこそ自分はしっかり現場を見て、
状況を踏まえたコンサルティングをしようと思いました。」
そんな浅野社長は、営業という仕事から逃げることなく歯を食いしばって頑張ること3年半、
自身でやりきったという想いを持てるようになり、
満を持してリクルート系の経営コンサルティング会社へ転職。
そこから現在の起業につながる経営コンサルタントとしてのキャリア形成が
本格的にスタートしたという。
多くの人に足りない視点
経営コンサルタントを経て、楽天や外資系企業で企業人事の最前線を経験し、起業。
コンサルタントとして様々な「人」を見てきた浅野社長に、
多くの人に足りない視点についてお聞きした。
「これくらいの売上をあげたい、という経営者はたくさんいます。
しかし、ではその目標の売上をあげられる組織はどういう組織なのか?
ということがわかっていなかったり、意識できていない経営者が本当に多いのも事実です。
また、同様に、社員採用であれ、顧客の集客であれ、企業活動における
ターゲティングの重要さをわかっていない経営者やビジネスマンが非常に多い。
自社や自社商品の強みをおしつけるようなプロモーションがほとんどです。
そうではなくて、ターゲットとなる顧客の求めていることに合わせて
プロモーションすることで、訴求力が上がるのです。
“うちの商品、すごくない?いいでしょ!”ではなくて、
“●●なことに悩んでるんだったら■■な解決の仕方が良いのではないでしょうか?
当社サービス・商品であればまさに●●な悩みを解決するためのサポートがそれができますよ”
とプロモーションすることで、より顧客の心をつかむことができるのです。
そのためには、狙うべきターゲット顧客を決めることが重要です。
その上で、ターゲット顧客が今どういう状況で何を求めているのかを
知らなければいけません。」
「これまでと異なり、ビジネスにおいて、知識を知っている、ということは
差別化にはならなくなりました。それは、なんでもインターネットで調べれば
検索できる時代だからです。
重要なのは、知識を多く知っていることではなく、限られた知識をベースに、
望む結果を生み出すために“仮説をくみ上げられる知恵“を持っているかどうかです。
無知という言葉は古来より、“知識が無い”という意味で使われていましたが、
現在における無知とは“知恵が無い”という意味に変化してきていると思います。」
自分も含め、これからのビジネスパーソンには、
「知恵」を持つことを意識して頑張ってほしいと思います。
編集後記
浅野社長は説明が非常にわかりやすく、学生であるインタビュアーにも
とてもわかりやすく説明してくださいました。
マーケティングを学びたい学生、圧倒的に成長したい学生は
一度お話を聞きに行くことをお勧めしたいです。