パナマリア株式会社
内田洋子
POSTED | 2019.08.24 Sat |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:研修・コンサル 創立:7〜8年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoC |
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一人ひとりの子どもたちと向き合う少人数制の保育園
孫の面倒をみるために保育の学校に通い、起業Topics
今回のインタビューは、少人数制の保育園を運営するパナマリア株式会社の内田氏にお話を伺います。少人数制ならではのメリットや起業時の想い、今後の展望などについて語っていただきました。
パナマリア株式会社 代表者 内田 洋子氏のONLY STORY
【経歴】
フルーツパーラーを7年経営。その後料理教室(和・洋・中・パスタ)を10年自宅で開く。各イベントの料理の講師や講演を経て、子どもに手がかからなくなったのを機に保育の学校へ入学。
2016年8月に保育園を開園。2017年10月に2園目の保育園を開園。
一人ひとりと向き合う少人数制の保育園
–まずはパナマリア株式会社が手がけている事業について、お聞かせください。
内田氏:弊社は横浜と東白楽の横浜市内2箇所で、「子どもたちがお家にいる時と同じように安心し、たくさんの兄弟姉妹に囲まれて楽しく過ごせる」をモットーにした保育園の運営を行なっています。
0~2歳というのは長い人生を生きていく上での土台を作る大事な時期。だからこそ、あえて預かる子どもたちの人数に制限をかけて、その大切な時期に子どもたち一人ひとりにきちんと向き合うことのできる体制を整えています。
例えばハイハイをした、つかまり立ちをした、一歩踏み出した、喃語を喋ったという時、周りの大人が「わぁ立てたね!」「歩けたね!」と褒めてあげると、1歳児でもとても喜ぶんですよ。喃語は生後5ヶ月ぐらいから喋り始めるので、それに対して「良かったね」と答えてあげると、いっそうたくさん喋るようになります。
しかし子どもが「バブー」っと喋った時に、一人ひとりに返答してあげられる園というのはなかなかありません。園のスタッフが忙しくしていて答えてあげられないと、喋ってもしょうがないんだと赤ちゃんながらに思って、喋らなくなってしまうんですね。
だからこそ、0~2歳の大切な時期に、一緒になって思い切り喜んであげる、思い切り可愛がってあげるということがしたくて、少人数制にこだわった運営をしています。
–業界のなかでは、どのような差別化をはかっていますか。
内田氏:やはり園児一人ひとりに向き合うことのできる保育園であること。そしてそのために、スタッフの人数が他の園よりも多いことですね。
普通の保育園だと園児7~8人に対してスタッフは2人ぐらいで面倒を見るのですが、うちの場合は園児が5人の場合でもスタッフは必ず3人以上いるようにしています。
例えば一人の女の子が泣き出してしまったら、ひとりの先生がその子を抱っこして、泣き止むまで公園に行って遊んであげるということもできるんです。スタッフが多いからこそ、子どもたちに家族の一員のように向き合い、時間を取って接することができるんです。
–お客様からもらった中で特に嬉しかった言葉があれば教えて下さい。
内田氏:一番嬉しかったのは、「この園長さんになら任せても大丈夫だと思って、ここに決めた自分を自分で褒めてあげたい。」と何人かのお母さんに言っていただけたことですね。それはもう本当に涙が出るほど嬉しかったです。
そのほかにも「ママやパパのように一緒に泣いて喜んでくれる園はここ以外なかった。そんな園に自分の子どもの大事な時期を預けることができて幸せだった。」と卒園の際に保護者様に言っていただけたことも嬉しかったです。苦労が報われる想いでした。
孫の面倒をみるために保育の学校へ
–起業を決意したきっかけについて教えてください。
内田氏:私はもともとフルーツパーラーを7年ほど経営しており、その後は自宅で料理教室を開いていたのですが、ある時CAをしている長女から「海外に行くことが多いので、子どもができたらお母さんに子育てを任せたい。お母さんに任せればきっと良い子に育つと思うから。」と言われたんですね。
褒められているようでとても嬉しかったのですが、同時に適当な子育てをするわけにはいかないと思い、そこから保育の学校に通い始めることに決めたんです。
そこで、子どもは大人の関わり方次第で喜んだりも悲しんだりもする、ということを学ぶと、いてもたってもいられなくなりました。というのも、大勢の園児を扱っている保育園では、園児が泣いても放っておくしかない。それでも自分の孫がそんな扱いをされたらどうしても悲しい。しかし現実問題としてそういう状況が起きている。
それならば私が、保護者様や園児たちに少しでも喜んでもらうためにできることをやろう、と考えるようになって、卒業してからすぐに保育園を始めようと、まず土地探しから始めました。
当初はとにかく駅が近い場所が良いと思いこんで今の場所にしたのですが、もう少し吟味して、民家やマンションの多い場所を選べば良かったというのは、しくじりエピソードですね。
それでも子どもが泣いていたらぎゅっとしてあげたり、新しいことができるようになったら一緒に喜んであげられる、そういうことができる園を自分で作れたのは、すごいなと思いますね。
両親ができないことをサポートしてあげたい
–今後の展望について教えてください。
内田氏:現在2つの園を運営していますが、いずれも認可外なので、3年以内に認可保育園を2つ作ることが短期的な目標です。そして、園児が毎日「楽しかったー!」と思える、保護者様が「この保育園に預けてよかった!」と思っていただける保育園を作りたいです。
–その後の長期的な目標はどのようなものですか。
内田氏:もともと料理関係の仕事をしていたので、将来的には離乳食なども教えていきたいと考えています。0~2歳の頃に食べた味というのは舌が一生覚えますし、無料でもいいので、いろいろなところでセミナーなどをやりたいと思いますね。
–社会にどんな価値を提供する会社になっていきたいですか。
内田氏:ご両親が子どもたちにしてあげたいと考えているけど、忙しくてできないことを代わりにやってあげられる保育園にしていきたいと思います。
例えば、保育園にお子さんを預けるご家族の方は日々忙しいですし、子どもたちに習い事をさせたくても難しい方が多いんです。そういった保護者様のために、スタッフが習い事の場所まで子どもたちを送ってあげるようなサポートをしたいですね。
ほかにも、お母様方が時間を作れる時に、食事の大切さを教えたり、レシピを配ったりする取り組みもしていきたいと思います。
–最後に読者へのメッセージをお願いします。
内田氏:お子様のことで悩んでいるとか、離乳食や幼児食に悩んでいるとか、そういった悩みにはいくらでも、どれだけ時間を割いても対応しますので、ご連絡いただけたらと思います。ぜひお任せください。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原