ASX株式会社

蓼沼 康之

不動産・住宅業界DX/不動産・WEBサービス戦略コンサルタント

不動産・住宅会社に強み
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今回のインタビュ―は、不動産会社や住宅関連会社へのDXコンサルティングと、不動産や住宅業界向けにWEBサービスを展開する企業への戦略コンサルティングを展開しているASX株式会社蓼沼氏(タデヌマ氏)にお話を伺います。

2000年代に不動産業界でいち早くIT化に取り組み、顧客情報のクラウド管理とWebマーケティング、リファラルマーケティングなどを構築。採用に関してもSEO対策や動画の活用、内定者歩留まりのためのWEBツールのモバイル活用をiモード時代から実践

2015年からは不動産登記情報を活用した、不動産テック企業で経営陣として営業部門の統括と、不動産ビッグデータ、DXサービスを企画・PMを行いローンチに成功。大手不動産会社と大手地銀を中心としたコンサルティングに従事。

2021年に不動産DXコンサルタントとして独立後、様々な不動産会社から営業・宣伝活動一切なしで指名を頂きコンサルティングや顧問、社外取締役(主にCDO)に従事。
不動産業界の実務経験と幅広い知見、対不動産会社へのマーケ・コンサル・営業経験を活かして、2022年からは、不動産会社へウェブサービスを展開している企業ともコンサルティング契約も増えてきました。

2024年からは、住宅業界からも声がかかるようになり、不動産だけではなく住宅業界においても強い影響力を持つようになってきた背景やストリーを記事にさせて頂きました。

ASX株式会社 代表取締役 蓼沼 康之氏のONLY STORY

不動産・住宅業界に特化したDXコンサルタントというポジショニング


–まずは、ASX株式会社のサービス内容をお聞かせください。

蓼沼氏:主に不動産会社や住宅関連会社のDXコンサルティングを提供しています。あとは不動産会社や住宅関連会社に対するWebサービスを提供している企業の戦略コンサルティングこの2つがメインです。

–不動産会社のDXというと、どんなことをされているのですか?

蓼沼氏:企業の課題により様々です。売買仲介の会社なら仕入の反響を強化したい。業者さんとのやりとりを効率化したいなど。管理会社で言えばメールの量が多くてなんとかしてほしい、オーナーや入居者からの定休日の連絡についてなんとかして欲しいとか、、、アプリを作りたいんだけどどうしたら良いのかなど、本当に多種多様です。。
上記のように課題が最初から明確に頂けることは少なくて、DXといっても何をすればいいのか分からないというクライアントが殆どです。こちらから情報や事例を出したり、対話を積み重ねていく中で「これが課題だったんだ」と炙り出された結果がご依頼になることが多いです。
また、DXのビジョンや構想の策定からお手伝いさせて頂くことも多いです。
シンプルにホームページをなんとかしたいというような、ウェブサイトのリニューアルのようなお仕事もさせて頂いておりますが、ただつくるのではなく、どうペルソナに対して発見してもらえるようにするかの導線設計や、他の販路も含めてどう事業の拡大に寄与できるかを提案させて頂くので、WEB制作というきっかけを通じて、コンサルティングをさせて頂いております。

–ご自身の不動産会社での実務経験は、投資用マンションの不動産ディベロッパー それなのに何故売買仲介や管理会社、コインパーキングなど全ての不動産会社の実務を把握してコンサルができるんですか?

蓼沼氏:前職の不動産テック企業で、不動産会社の中でもほぼ全ての業種とお取引をさせて頂いておりました。その中で、データをどう活用するかを共に考える際に、先方企業の業務内容の理解はマストでした。自身の出身の不動産領域以外にも自然と詳しくなっていきました。
今でも社名を聞くと中堅以上の企業ならだいたいわかります。不動産業界で働く人たちから「俺達より詳しい」と言われることも多いです。
ただし、もちろんん実務の一つ一つの理解の深さは、その分野で働いている方々の足元にも及びません。あくまでも広く浅くですが、コンサルティングをするうえでは大変役に立っている経験と知見になっています。

–住宅業界のDXコンサルティングが増えた理由は?

蓼沼氏:たまたま1社大手ハウスメーカーで「アプリを作りたいんだけど、どう進めたら良いか分からない」という相談が入り、開発支援の川上(上流)の工程と企画の部分をお預かりしたことがきっかけです。大丈夫だろうと思って支援させて頂いて、不動産業界とは全然違うことに気づきました。正直ベースに言うと後から猛勉強して業界知見については身につけました。
その後、住宅業界向けにコンサルティングを行う企業と深い縁を頂いて、トップの方と情報交換を濃い密度で交わさせて頂き、セミナーなどのお仕事も頂くうちに、急速に住宅業界の知見も身につき、住宅業界のDXコンサルティングも高いレベルで提供できるようになりました。

–不動産・住宅業界向けのWEBサービスを展開している企業向けの戦略コンサルティングとは?

蓼沼氏:不動産のポータルサイトを展開している企業だったり、不動産・住宅向けのWEB広告を展開している企業、不動産の電子契約を提供している企業など様々です。営業戦略の部分で、ペルソナの設計や集客の改善、営業戦略の立案や個別案件の相談などを行っています。
営業の戦略面だけではなく、プロダクトそのものをどう成長・変革させて行くかについても、支援させて頂いております。そのため、新規事業立ち上げのときにお声をかけて頂くことも多いです。

システムインテグレーターで、受託開発やコンサル案件だえではなく、自社商材を持ちたいというご要望に対し、商品企画から携わり、マーケの設計も弊社で行い、ローンチ後大手不動産会社の契約がすぐに獲得できた実績もあります。今でも広告宣伝費は一切かけず、内製のマーケティングで毎月反響をウェブサイトから獲得できております。
 
–掛け算で稀有なポジショニングを確立したとのことですが詳しく教えて下さい。

蓼沼氏:DXコンサルタントで私よりすごい人はたくさんいます。不動産DXコンサルタントも著名な方が何人もいて、私は著名ではありません。
不動産会社での実務経験×不動産業界の幅広い知見×営業経験×マーケティング経験×コンサル経験×ITの知見
この掛け算はなかなかいないため、営業や広告を一切行わなくてもご指名を頂けているのだと思っています。
更に2024年からは住宅業界の知見も加わりまして、更にシナジーが加速したことを自分自身でも感じています。
泥臭い営業経験があるからこそ。ITだけの頭でっかちにならず、ときにアナログを取り入れたり、人の感情を重視できていることが1番の強みだと思っています。

AI活用の相談が増えてきた2024年


–2024年からAIの活用相談が増えてきたと聞きましたが。

蓼沼氏:今までは漠然とAIを使おうみたいな風潮だったのが、実務に落とし込んでこの分野でAIを活用するにはどうしたらいいかという相談が増えてきました。生成AIに関することが多いので、主にプロンプトの課題で乗り越えられることや、全てをAI/RPAで全自動化しようとするのではなくAI/RPA:人力(アナログ)のバランスを上手く作ることで、精度の問題がクリアできたりミニマムスタートを切ることができる、交通整理のような役割が多いです。
OCRの精度が飛躍的に上がっているので、活用事例などをお話させて頂くと「それをやりたい」となりご依頼を頂くことが増えてきました。

昔全部自動化しようとして、失敗したことや思うように推進が上手く行かなかったことが良い経験になっています。

–DX人材よりAI活用人材のほうが育てやすいとは?
蓼沼氏:DX人材の育成のご相談は多いですが、難しいことをお話させて頂いております。理由はDXは広義すぎることと、デジタルの知見だけではなく事業変革・革新・推進の能力を求められるため、非言語的なあいまいな分野なので、一朝一夕で身につくものではありません。
一方、AI活用人材は生成AIならプロンプトさえある程度のレベルになれば、活用が広がるため、短期間で育成しやすく、業務効率にすぐ寄与できます。

–プロンプト人材育成の伴走支援について詳しく教えて下さい。

蓼沼氏:例えば物件のコンテンツに、テキストをAIで生成したいという相談の場合、物件が建つ毎にお仕事が発生します。生成AIをクライアント企業の担当者と私がそれぞれよーいどんで作成して、出来上がったアウトプットを見せ合うんです。そうすると、同じインプットデータを使っているのにアウトプット(テキストの成果物)が全然違うわけです。なぜ違うのか、プロンプトの履歴があるのでそれを見ながら、プロンプトのレベルを上げていく実践的な学びの場というわけです。
もちろん、最初は生成AIやプロンプトの基礎教育を行った上で、スタートします。

正直なところ、まだまだ弊社でも着手を始めて日が浅い分野になりますが、手応えはかなり感じています。今後平準化やパッケージ化していき、この分野の人材含め業務拡大を進めているところです。

従業員の紹介と他社が真似したくなる社内DX

–従業員の方について教えて下さい

蓼沼氏:業務委託で1年お手伝い頂いた後、2023年7月に雇用契約に切り替えさせて頂きました。任せている仕事はエンジニアです。コンサルティング会社ですが、お客様によっては自動化のプログラムを弊社で提供させて頂いてるケースもございます。
特にGAS(Google Apps Script)に強いため、Google Workspaceの導入支援や、保守をお預かりしている企業では積極てkにGASによる自動化を弊社プロパーのエンジニアで実装ができるため、外注していないのクライアントのコストに対する満足度が非常に高いことを感じています。

WEB制作をお預かりした際のCSS/HTMLのコーディングも高いレベルでやってくれてます。WEB制作もコンサルティング会社だからデザインはどうでもいいとは全く思っておらず、クオリティの高いサイトを提供するために工夫させて頂いております。

–案件が無いときに、エンジニアを雇用するのはリスクでは?
蓼沼氏:よく他の会社の社長さんからも言われます。本当はクライントワークを入社当時はやらせる予定がなかったんです。社内DXの実装をお願いしようと思って雇用しました。
実際今もクライントワークの合間で、社内DXの推進のためのエンジニアリングを進めて頂いており、社外に見せたときに「真似したい!」「これをやりたいけど、何を契約すればいいの?」と言われることが多くて、実はとっても嬉しい瞬間です。
想像以上にクライアントが増えて、クライントワークが増えてしまいましたが、本来は社内DXがメイン業務なのです。

–採用DXにも強みの貴社ですがどうやって採用されたのですか?
蓼沼氏:まず前提として弊社は、100%自社採用サイトから採用しています。人材紹介会社や求人広告は使用しません。それでも毎月3~5件程度ですが応募を頂いております。
プラス時折SNSを活用したり、エージェントを使わない個人のネットワークを活用した リファラル採用の仕組みを構築しております。
上記で紹介したエンジニアは、SNSを活用した採用になります。
バックオフィスは、個人ネットワークによるリファラル採用です。

こちらのノウハウについては、有料のコンサルティングのため、こちらでの記載は控えさせて頂きます(笑)ただ、全く特別なことはしていないので短期間3ヶ月程度のご契約ですぐにクライアント企業の財産となります。

–現在の採用難の状況をどうお考えですか?
蓼沼氏:まず、現在はいろんなものが二極化している世の中であると私は捉えています。
・採用が全然困っていない、人が何もしなくても集まる企業と、高い採用費を払っているのになかなか採用が上手く行かなかったり、入社しても定着率が悪い会社
・どこの企業からも欲しがられる人と、欲しがられない人
バブルの頃のような、単純に人の数の取り合いというよりは「優秀な人の取り合い」であり、溢れている人はどこもいらないという状態じゃないかなと感じています。

優秀な人材は、独立してしまったり所属する企業が厚遇で手放さないようにしています。当然です。そうすると、必然的に採用が難しい時代となります。

弊社では「働けないと思い込んでいる人」にフォーカスして採用活動を行った結果、非常に優秀なエンジニアを採用することに成功しました。

ここを話すと長くなるので、弊社ホームページのCSRをご覧頂けると、ご理解頂けるんじゃないかなと思います。

働く人の心的負荷を軽減し 労働の概念を変えたい


–今後のビジョンを教えてください。
蓼沼氏:今の日本の仕事って心的不可が多いと思うんです。精度の合格点も高いように感じますし、業務量も非常に多いと感じています。

AIを通じて業務効率化を図るだけではなく、今まで追い求めていた精度は無意味だったんだということに気づくこともDXだと思っています。

例えば、AIのボイスレコーダー文字起こしのツールを使って議事録を書かせると、人が一字一句丁寧に書いた議事録には劣りますし、まだまだ変換ミスもあります。でも議事録って実はそんなに見なかったり、ポイントだけ押さえられていたら本当は十分なケースが多いです。
とはいえ、人に適当でいいよ。ポイントだけでいいよ。ちょっとの誤字脱字は気にしなくていいよといっても、その指示は非常に人にとっては難しい指示だと思います。

AIが要約した議事録を見たときに、これで十分だねってなることが多い現場を何度も見てきました。仮にやぱりうちは堅い企業だから議事録はきっちり作らないと・・・という場合でも下地がAIで出来てると議事録の制作時間は大幅に削減できます。

–余白・余力をDXが創る。
蓼沼氏:ルーティン業務を自動化して、暇になることは悪いことではなく、余白・余力なくして顧客や社員のことは想えない、想う暇がないと私は考えます。従業員が新しい取り組みを打診されたとき「忙しくて無理です」という回答が返ってくる企業は病気だと私は思います。
一つ一つを効率化、省力化、無駄を省き ちょっと余裕がある状態なのに売上・利益は今以上になる世界観を創ることがこれからの企業に求められることはないでしょうか。
その結果、多くの企業でつきまとう人の問題 HRの課題(定着率、離職率)の根本的な改善にも寄与できると考えております。

–ありがとうございます。では最後に、メッセージをお願いします。
蓼沼氏:DXコンサルティングの分野がようやく体系化できてきて、依頼も年々増えております。不動産業界のDXコンサルタントにチャレンジしてみたい方がいらっしゃいましたら弊社ホームページよりご応募お待ちしております。

ASX株式会社の住所や電話番号、採用・求人等が載っているホームページはこちらから↓

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