Next Media Animation Japan株式会社
舩木 恵一
POSTED | 2015.05.03 Sun |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:IT・情報通信業 創立:11〜14年 決裁者の年齢:その他 商材:その他 |
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老若男女・全世界の人が必ず見たくなるアニメ
日本にとどまらず世界に発信する映像制作の新形態とはTopics
NMAJ株式会社 社長 舩木 恵一氏のONLY STORY
漫画とアニメの融合
Next Media Animation Japan株式会社(以下NMAJ)は既存の漫画のアニメーション化、自社オリジナルのアニメーション制作を行っている会社である。
NMAJでは『TOMOTOON!』と呼ばれる、既存の漫画をコマ・構成・セリフ・吹き出し・擬音をそのまま描写し、実際に漫画を読むときの躍動感を、より体感的なものにしている事業を展開している。
この事業におけるこだわりを舩木恵一社長に伺った。
「漫画は人によって読むスピードや読むコマの順番が違います。なので、アニメーション化するにあたって、その作品の趣旨をしっかりと理解し、類推しながら、時には映像のスピードに緩急をつけながら制作を行います。たとえば、激しいアクションシーンではスピーディー感を大切にし、出会いのシーンではゆっくりとした速さで映像を作ることを大切にしています。」
さらにNMAJでは『TOMOANIME』という事業も展開している。これはNMAJ完全オリジナルのアニメーションを制作している事業である。制作しているアニメを見てみると、少しグロテスクな描写があるアニメやSF系のアニメが見受けられ、意外にもターゲットとしている年齢層が少し高いように感じられた。この理由について舩木社長は、以下のように語る。
「日本では大人も子どももアニメを見ます。しかし、海外の場合はアニメは子どものものという傾向が強いのです。日本では大人向けのコンテンツで面白い作品は山ほど眠っているのに、その作品を見る機会すらないのはもったいないと考えています。ですので、NMAJから多くの家族で楽しめるアニメを海外に発信し、子供も含めてより多くの方々に見てもらえるようにしています。」
海外に焦点を合わせ、強いこだわりを持っているこの2つの事業は今後より多くの人に日本のアニメーションの素晴らしさを届けるだろう。
失敗を恐れず、常にチャレンジし続ける
学生時代は映像制作とは無縁な生活で、数多くのアルバイトを経験していたという舩木社長。大学3年の時に入っていたゼミの先輩の影響を受け、広告代理店に就職。広告代理店時代は様々な広告主のブランドやセールスプロモーションの仕事に携わり、海外勤務も経験。国際的なレベルでマーケティングの最前線にいた。
「帰国後、広告会社から広告主へ転身しました。そんな時、NMAJのオーナーに出会い、彼の『すでに存在しているビジネスではなく、今後人々が欲するビジネスをしていく。やるなら多くの人々を驚かせたい。』『リスクは気にせず、やりたいことにチャレンジする。』という考え方に強く惹かれ、この方の下で働きたいと考えるようになりました。」
オーナーの思い切ったビジネス戦略に魅了され、NMAJに入社する。
NMAJは世の中に存在していなかった『TOMONEWS』(CG映像ニュース)の制作と配信を始め、ゲームやオリジナルアニメーションの制作をしている。オーナーの自由な発想のもと、常にスマホユーザーを対象に、世界に自信を持って提供できるデジタルコンテンツ制作を目指している。
映像制作業界における南米開拓
今後の事業展開について舩木社長は4つの目標を掲げている。
① 映像制作事業の南米進出
②アニメーション制作の原点でもある『TOMONEWS』(CG映像ニュース)を拡大していくこと
③オリジナルアニメーションを年間でさらに2〜3本多く出すこと
④日本と海外のクリエイターと協力してコンテンツを創造すること
この中でも特に強くその思いを語られたのは『南米進出』についてである。アジアでもヨーロッパでもなく、なぜ南米地域を選択したのか。その理由を舩木社長に伺った。
「単に南米が、誰も足を踏み入れていない領域だからです。今の多くの国々は独立200年を迎え、かつての貧困・犯罪という危険なイメージから脱却し、経済発展を目指しています。各国の重要施策として、子どもの教育が挙げられますが、その教育において日本のアニメーションのノウハウが必要とされているのです。ストーリーは現地仕様にし、キャラクターは日本のもので制作することなどが現在私たちが描いている構想です。」
まさに『すでに存在しているビジネスではなく、今後人々が欲するビジネスをしていく。』の考え方そのものの事業展開である。そんなNMAJでは、今後もさらに新たな事業を作り、映像制作事業の世界に新しい風を吹かせていくことでしょう。
編集後記
綺麗なオフィスで行われた今回のインタビュー。舩木社長の映像制作に対する熱い思いを肌で感じることができたと同時に、オーナー様の理念に私も感銘を受けました。
次作のオリジナルアニメーションが待ち遠しいです。