ミナトゴム株式会社

田口昌也

自動車、建築資材、空圧機器などの工業用ゴム製品製造

メーカー直需でニーズや市場にフレキシブル対応
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今回のインタビューは、ゴム製品の製造会社として創業50周年を迎えたミナトゴム株式会社です。代表取締役の田口氏に、顧客との信頼関係とアットホームな社風を大切にする事業運営についてお聞きしました。

ミナトゴム株式会社 社長 田口 昌也氏のONLY STORY

顧客ニーズに『信頼』と『価値』で応えるゴム製造会社


–最初に、ミナトゴム株式会社の事業についてお伺いします。

田口氏:当社の仕事は、大きく言えば世の中が求めているゴム製品を形にすることです。創業当時は自動車部品の製造を中心としていましたが、近年は空圧機器用ゴム、建築資材用クッションゴムや工業用ゴム製品を製造しています。

拠点は茨城県にあるRDC(研究開発センター)で、こちらで試作開発されたものを岩手工場やベトナム北部のハナム省に操業するMINATO RUBBER VIETNAMで生産しています。

–自動車部品と建築資材用ゴム、工業用のゴムの3種を中心に製造を行っていらっしゃるんですね。それぞれどのように使用されるのでしょうか。

田口氏:当社が製造する自動車部品は重要保安部品と言われ、壊れることによって、走る・止まるなどの基本的な動きにまで支障をきたすような重要な部品になります。クッションゴムは建築資材に密着させることで、防音・防振に役立っていますね。

工業用ゴムでは主にファクトリーオートメーションには欠かせない空圧機器に使用しています。具体的には、人の手と同じ働きをする工場機械の、その「手」に当たる部分に使用されます。

–同業他社との差別化をどう考えているでしょう。

田口氏:当社規模のメーカーなら他にたくさんある中で選んでもらえるのは、3つの特徴があるからだと考えています。

まず1つ目はお客さんが求めるものを理解して形にできるノウハウと技術力。2つ目は難しい要望でも実直に応えようとする姿勢。3つ目はメーカー直需なので、お客さんのニーズや市場の変化にフレキシブルに対応できる点です。

特に私はお客さんの「この仕事はミナトゴムしかできない、頼むよ」という言葉に対して、何よりも価値を感じるんです。そのように価値観が一致した上でお付き合いをするお客さんの仕事であれば、多少のマイナスが予想されても前向きに考えるようにしています。それでお客さんに儲けが出れば、次の案件で今度は当社が儲けさせてもらうそのように考えています。

お客さんと会社がお互いに理解し合い、信頼し合えなければ、今の時代企業は生き残れません。その考えが私の根底にあるので、お客さんからの要望を真摯に受け止め、期待に応えるために全力を尽くしています。

–事業をしてきた中で、特に印象に残っていることを教えてください。

田口氏:私が営業を担当していたころ、乳幼児用ゴムの製造を請け負ったことがあったんですが見事にご迷惑をおかけしてしまい、若気の至りで開き直ってしまいました。

しかし、これによって先方に覚えてもらえたようで、しばらくしてから再び別件で話をもらいました。乳幼児向けニップルの案件で当時の当社技術力では対応が難しいと判断しましたが、先代社長である父より『前向きに取り組みなさい』と言われ引き受けてしまいました。結局3か月経ってもニーズに合う製品が作れませんでした。

怒られて当然の状況でしたが、先方の「ゴム屋じゃなくて薬局のつもりになって作ってよ」という言葉でハッと目が覚め、それから道が開けました。ようやく製品は出来たものの初年度会社は大赤字でした。その後は社内改善を継続していき黒字転換から儲け頭になるまで成長できました。この経験から「お客さんが求めるものを理解することの大切さ」を学びました。

社長との距離が近いアットホームな社風


–御社の社風を教えてください。

田口氏:どのような業界でも当てはまるとは思いますが、当社の仕事は大変で地味なもの多いです。その分、社長である私は社内の雰囲気作りを大事に、社員とその家族に信頼してもらえるように努めています。

定期的なパーティー、例えば暑気払い、忘年会などは家族参加でお子様も来てもらいお互いの成長が見えるように心がけています。

–御社の社員はどのような方が多いですか。

田口氏:社員構成ですが、多くは中途採用で職歴も多種多様です。20代の社員は少数ですので、積極的に若い人を採用したいと思っています。また製品検査は女性に向いているため、社員の男女比率では女性の方が多いです。

社員は個性的な方が多いです。ただし個人スキルは非常に高く、ユーティリティープレーヤー集団です。当社はお客様の用途、ニーズに合わせゴムを選定していく作業になるので複数の材質から最適な材質を選ぶ必要があります。そこを頭に入れて、お客さんの要求に対応することは簡単なことではありません。しかしそれが実現できている社員には信頼があります。

–どういった人材が御社に適していますか。

田口氏:実直で継続力のある、モノづくりが好きな人です。きちんとモノづくりを覚えて、お客さんに説明し切れないと、会社の信用は得られませんし、仕事ももらえません。営業で一人前になるには10年かかると私は思っているので、少なくとも数年はガマン出来るかどうかですね。

一方、製造現場で大事なのは1年です。現場はゴムを成型する都合上、良いとは言えない労働環境で働く必要があります。それを体感するのに最初の1年が重要になります。

また当社の規模で自前の海外工場があるのも珍しいと思います。特にベトナムという注目のある国でモノづくり、営業活動は刺激的です。若いうちに経験させたいとも考えています。これからの企業経営は海外マーケットを利用していかないと難しいと考えているからです。

失敗を恐れず、諦めないことが大切


–この記事を読んでいる求職者や学生へメッセージをお願いします。

田口氏:大切なのは失敗を恐れないことです。私はベトナムに工場を操業するチャンスを貰い実行しました。結果、経済産業省などから成功事例として掲載も受け、成功の秘訣は何ですか?と聞かれます。私は『諦めないで継続しているので失敗しません』と答えます。諦めればそこで全てが終わるからです。たとえば若手営業マンは、最初から大きな受注を取ることはできません。お客様からの注文はその営業マンの信頼に値した金額だからです。その小さな受注に全力で当たって信頼を増やしていく。また、もし失敗したとしてもその失敗を勉強し、同じ失敗を起こさないようにして欲しいですね。会社としても、そのくらいの授業料なら払えますし、むしろ社員への投資だと思います。とにかく、諦めず挑戦することが大事です。

また私は一貫して「価格を上回る価値の提供」をポリシーとし、「ゼロへの挑戦&imaginationの追求」をスローガンに掲げています。ミナトゴムの存在意義を高め、社会に求められる企業であり続けたいと願っています。この趣旨を理解し、力を貸してやろうと思う人には、ぜひ応募してほしいです。

執筆=増田
校正=笠原

ミナトゴム株式会社の住所や電話番号、採用・求人等が載っているホームページはこちらから↓

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