加藤 將倫

私は現在、株式会社Progateを経営し、オンラインプログラミング学習サービス「Progate」を運用しています。はじめに、私のこれまでの歩みについて、お話させていただきます。

学生時代、元々母親がIT系の仕事に就いていたこともあり、プログラミングでサービスを作ることに興味があった私は、情報系の学部に進学しました。

しかし、そこでの授業内容は、アカデミックな内容のものが多く、私の肌には合わなかったのです。

そこで、もっと実践的な活動をするため、後にProgateの創業メンバーとなる友人と、プログラミングサークルでの活動を始めました。しかし、全員プログラミング初心者だったので中々上手くいかず…。解散を考えはじめた時、転機が訪れました。

なんと、知り合いの社長さまから受託案件をいただくことになったのです。受託案件には守らなければならない納期もありますし、もらったからには投げ出すことはできません。右も左も分からなかった私たちでしたが、それから2ヶ月間、毎日徹夜し、食事と睡眠以外の全ての時間をプログラミングに注ぎ込みました。その結果、途中である会社の技術顧問を務めていた方に、メンターとして開発の道筋を示していただいたことにも助けられ、なんとか納品することができたのです。

このことは、私にとって、とても大きな経験となりました。自分の作ったサービスが、ダイレクトにお客さまに価値を提供でき、尚且つお金も稼げるプログラミングの素晴らしさに魅了され、この機を堺に、ますますプログラミングにのめり込み、受託案件やインターンでスキルを磨いていきました。

そんなある日、お付き合いのあったある社長さまに、SXSWという、アメリカで開催されるITや音楽の祭典に連れて行っていただけることになったのです。そこで現地に滞在する際、エンジニアの方々が住む家に泊まらせて頂いたのですが、そこで私は重要なターニングポイントを迎えました。

彼らは皆、既にある程度成功していたのにも関わらず、それぞれ新しいプロダクトに取り組んでいて、これからいかに世の中を良くするかを、私に熱く語ってくれたのです。そのエネルギーには正直圧倒されました。そして同時に、彼らから「君は何をしているの？」と尋ねられた時、自分にはそこまで情熱を注げるものがないということを改めて自覚し、とても悔しい思いをしたのです。

このことがきっかけで、私も彼らのような情熱的な生き方をしたいと思うようになりました。そこで、元々サークル内で行っていたプログラミング教育を、より効率化し、沢山の人に届けられるサービスを作ろうと決意し、株式会社Progateを立ち上げたのです。

私たち株式会社Progateは、オンライン上でプログラミング学習サービス「Progate」を運営しています。私たちのサービスには、大きく2つの特徴があります。

１つ目は、環境構築の必要がない点です。これまで、あるプログラミング言語を学ぼうとするときには、最初に様々なソフトを自分のPCにイントールし、プログラミングができる環境を作らなければなりませんでした。しかし、この環境構築、プログラミング初心者の方々にとっては結構大きなハードルなんです。一方Progateでは、サービスが全てプラウザ上で完結するので、ユーザーの皆さんは環境構築をすることなく、すぐにプログラミングの学習を始めることができます。

２つ目は、教材をイラスト中心のスライドで構成している点です。従来の学習サービスは、動画やテキストが中心で、１つ１つの文字量が多く、受け身の学習なので疲れやすいのが難点でした。そこでProgateでは、文字量を極力減らし、イラストを多く用いることで、プログラミングの概念を、ユーザーの皆さまが直感的に理解できるように伝えることを心がけています。

その他にも、各講座の後には、必ず実際にプログラムを書いてみるアウトプットのセクションも設けていますし、常に目標物が明確に示されているので、ユーザーの皆さまが、今自分が何をしようとしているかを見失うことはありません。Progateは、ユーザーの皆さまが、躓くことなく、常に自分の力で学びつづけていただけるプログラミング学習サービスです。また、常に公式キャラクターの「にんじゃわんこ」がサポートしてくれるので、楽しく学習を進めることができます！

最近では口コミを中心に弊社サービスの認知度も上がってきており、おかげさまで現在

25万人以上の方にサービスをご利用いただいております。

今後は、Progateを世界一のサービスにすることが1つの目標です。現在でもインド、スペイン、アメリカなどでサービスをご利用いただいていますが、これからは海外展開により力をいれていこうと考えています。

プログラミングの良いところは、人種、性別、年代を選ばずに、誰もが扱え、クリエイティブになることができる点です。私たちは、現在プログラミングができる人を増やしていますが、やがてはそうした方々が作ったプロダクトを世に広めていけるような支援もしていけたらいいですね。

そのためにも株式会社Progateは、世界に価値あるプロダクトを生み出し続ける企業を目指していきます。