株式会社はやて

湊 譲

障がい福祉サービス事業所『ALAS』で自立サポート

「動物共生型サードプレイス」の実現を目指す
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今回のインタビューは、障がい者向けの就労支援事業所『ALAS(アラス)』を展開している株式会社はやての湊氏にお話を伺います。

障がいがある方が働くために必要な知識や能力を身につけるトレーニングに加え、北海道の広大な土地を生かした農業や馬の世話などを通じて就労支援を行う同社の取り組みについて語っていただきました。

株式会社はやて 社長 湊 譲氏のONLY STORY


【経歴】

1980年、北海道札幌市出身。2005年、北海道東海大学国際文化学部コミュニケーション学科卒業。小学校から野球をはじめ推薦にて高校に入学するが挫折。高校を退学後様々な社会経験を積み再度入学。大学在学中にバイトをしていた豆腐屋で店長を行う。卒業後店舗管理を行い4店舗の総括マネージャーとして働く。

忙しい日々の社会生活にて親友の精神疾患に気づかず親友が飛び降りをしてしまう。それがきっかけで福祉の分野で経験を積む。5年の福祉経験のち株式会社はやてを立ち上げる。現在は福祉事業を中心に農業や乗馬等の第一次産業の運営を行っている。

第一次産業に特化した就労支援事業


–株式会社はやての事業内容をお聞かせください。

湊氏:弊社は、障がい福祉サービスとして複数の事業を一体的に行う多機能型事業所『ALAS(アラス)』を北海道恵庭市で展開しており、「就労移行支援事業」と「就労継続支援事業B型」の2つの事業で障がいのある方の就労サポートを行っています。

–「就労移行支援事業」について教えていただけますか。

湊氏:就労移行支援事業は、就労を希望している障害のある方が、働くために必要なスキルを2年間で学んで就職を目指す事業です。

ビジネスマナーやコミュニケーションの方法、ストレス緩和方法を当事業所で学んでいただいたり、パソコン訓練や実務作業の訓練、企業様のお仕事体験を通して、その方に合った職場探しのサポートを行っていきます。

–もう1つの「就労継続支援事業B型」について教えてください。

湊氏:就労継続支援事業B型は、通常の企業で働くことが困難な方や、雇用契約に基づく就労が困難な方が一般就労を目指す事業です。

就労移行支援事業との大きな違いは、就労移行支援が2年間という利用期間があるのに対し、就労継続支援はその方のステップに合わせてご自分のペースで自立を目指していただくことです。

–そこではどういったトレーニングを行っていますか。

湊氏:弊社は第一次産業に特化した取り組みを行っていますので、例えば農作業や馬の世話、牛舎内の掃除、いちご農家での収獲作業などに取り組んでいただきます。その作業の対価は、必要経費を除いた工費として利用者様にお支払いしております。

–同業他社と比べて差別化できるポイントや強みはありますか。

湊氏:自社で農園を持っていますので、利用者様のニーズに合わせてさまざまな働きかけができる点ですね。また、土や動物たちとの触れ合いにはセラピー効果があるため、医学や科学的な見解を考慮した事業所づくりも他社と差別化できるポイントだと思います。

実際に馬は「人の感情を読み取ることができる」と言われるぐらい敏感な動物です。例えば辛い思いをされている方に馬がずっと寄り添ってくれることがあるんですね。そういった方の心が馬に癒やされ、次につながっていくケースも多くあります。

–御社サービスを利用された方の声を教えてください。

湊氏:実際にALASから就職者を輩出していますので、社会貢献や地域貢献の1つになっていることは間違いありません。

当事業所は障害のある方の就労支援というはっきりとした目的がありますので、少しずつ自立に向かっていけるという喜びの声を多くいただいております。

–組織を運営する上で、大切にしていることはありますか。

湊氏:弊社の一番のコンセプトは「職人を育てていく」ことです。

弊社にはプロのプログラミング講師や、元々農業の経験がある者、馬の調教をしていた者など専門性に特化した職員がおりますので、そういった職員が福祉支援員として利用者様をサポートしています。

突然の職員全員解雇をきっかけに起業を決意


–起業された経緯を教えてください。

湊氏:私は幼馴染の自殺をきっかけに福祉事業に参入し、大手福祉会社に2年勤めた後、別会社で福祉事業の立ち上げを行っていたのですが、3年目に職員全員が突然解雇になってしまったんです。その時に、「職員と利用者様を守らなければ」という使命感から会社を立ち上げたのが起業のきっかけでした。

2017年3月に解雇命令が出てから4月に会社を立ち上げ、6月に事業所を作り7月に登記と、非常にタイトなスケジュールではありましたが、保証人になってくださった企業様や地域の方たちのおかげでなんとか開設まで至りました。自分1人では何もできなかったのでとても感謝しています。

–起業後、印象に残っているエピソードはありますか。

湊氏:起業時はまったく自己資金がなかったので、資金繰りに非常に悩みましたね。会社の残金が底をついたときもありましたが、その時の決断が分岐点となり現在につながったと思います。

–どのような決断をされたのですか。

湊氏:事業所のある恵庭市で実績を持つ職員を責任者として採用したことです。

既存の責任者がいたので痛みを伴う苦渋の決断でしたが、その職員が入ったことによって元々いた事業所から人が集まってきたり、役所や関係機関から求職者を紹介してもらえるようになり、ようやく事業を軌道に乗せることができました。

誰でも立ち寄れる動物共生型サードプレイス


–短期的な目標を教えてください。

湊氏:第一次産業に特化した事業所は登録の定員人数を超えている状況なので、新しい事業所をつくりたいと考えています。その際、第一次産業とは相反したプログラミングなどのテクノロジーに駆使した事業所をにつくりたいですね。

そのためにまずは、1、2年以内に第一次産業の事業所をもう一店舗もしくはグループホームを作り、福祉事業を広げてきます。そして農業や酪農、馬の事業を自社で確立し、利用者様の実雇用も目指していきたいと思います。

–長期的な目標を教えてください。

湊氏:弊社のビジョンは、動物共生型サードプレイスの実現です。障がい者、健常者、高齢者、生活困窮者などの隔たりは一切なく、自然という環境の中で人が集い、動物が共存し、誰でも立ち寄れる場所、癒される空間を作っていきたいと考えています。

広い自由な空間の中で人のつながりや新しい発想が生まれ、その中で人が協力し会えるサードプレイスをビジョンとして描いています。

–社会的にどういった影響を与えていきたいとお考えですか。

湊氏:SDGsを推奨している弊社では、無農薬栽培や貧困層の労働提供、栄養価の高い外来の種の保存など、2030年までに達成すべき目標を社内で掲げており、持続可能な社会をつくっていきたいと思っています。

–最後にメッセージをお願いします。

湊氏:将来は障がい者も健常者も動物も協力し合って共生できる「動物共生型サードプレイス」を実現し、多くの方に新しい価値の創造を実現していきたいと考えています。

そのために、現在の経営課題の解決に貢献してくださる企業様と接点が持てたら嬉しいです。

執筆=山田
校正=米山

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