株式会社KAIKETSU
蓮見 友信
POSTED | 2018.11.26 Mon |
---|
TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:その他 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
---|
フォロワー数が多くてもターゲットに届くとは限らない
個人メディア時代の可能性を最大化し、新市場開拓へTopics
今回のインタビューはSNSマーケティング事業に取り組む株式会社KAIKETSUの代表取締役、蓮見氏にお話を伺いました。昨今流行しているインフルエンサーマーケティングに力を入れ、他社との差別化も明確にはかる株式会社KAIKETSUの戦略について語っていただきました。
株式会社KAIKETSU 代表者 蓮見 友信氏のONLYSTORY
SNS上で確実にターゲット層にたどり着く
―まずは、株式会社KAIKETSU様が展開しているサービス内容について、伺ってもよろしいでしょうか。
蓮見:株式会社KAIKETSUではSNSマーケティング事業に取り組んでいます。元々はブログでのマーケティングを行っていたのですが、その流れでツイッターをはじめとしたSNSマーケティングに参入しました。
特に今は、インフルエンサーマーケティングを使ったPR領域で事業を展開しています。
―当業界には多くの企業が参入をはかっている中と思いますが、御社がお客様から選ばれるのにはどのような理由があるとお考えですか?
蓮見:インフルエンサーマーケティングは非常に流行っているのですが、「フォロワー数が多い方に投稿してもらえばいいだろう」という曖昧な感じで終わり、明確な数値化まで至らないことがよくあります。
インフルエンサーマーケティングには大きく分けると芸能系とIT系がありますが、IT領域をメインに取り組んでいるのは業界の中でもおそらく株式会社KAIKETSUだけですね。
その上で、独自のプロダクトやツールを開発し、マーケティング現場で活用しているところも私たちの強みです。具体的には、ターゲット層に確実に届けるために、エンジニアチームが投稿内容をもとにインフルエンサーを分析、カテゴライズしていくというところに力を入れています。
そして、私たちはフォロワー数だけを見るのではなく、広告を打つ領域に合った方々を見極め、キャスティングすることを大事にしています。
たとえ、フォロワー数がそれほど多くない100~1000だったとしても、その方を選ぶことによって、リーチさせることが難しい学生や一般人に届けられることもあるでしょう。
一方で、当社ではスポーツマーケティングも行っています。この領域においては大学生のサークルや学生団体と連携しているので、通常SNSマーケティングやインフルエンサーでは届けにくい領域に対してもアプローチができるのもまた、当社が自信を持っている部分ですね。
―事業に対して、一番大切にしていることは何でしょうか。
蓮見:インフルエンサーマーケティングを行う際は、クライアントに効果を実感してもらえるよう、「数値化すること」が大切です。そのため、株式会社KAIKETSUではIT分析を使い、インフルエンサーPRにおける費用対効果の裏付けをとり、売り上げに対してどれだけ貢献できているかを可視化しています。
そのほか、より良いマーケティングをするために、自社のツールだけにこだわるのではなく、良いものがあれば他社のものもどんどん導入するようにしています。というのも、他社のツールの数字を合わせて分析することで、動向・傾向や今後の流れをより深く読み取ることができるのです。
―同業他社の中でも1位、2位を争う営業成績をあげておられる裏側には、そのような戦略があったのですね。
蓮見:さらにいうと、株式会社KAIKETSUには分析チームとクリエイティブチームがあり、それぞれが異なる役割と特徴を持って業務に取り組んでいます。
その中で、双方がお互いにフィードバックをし、クライアントのマーケティング効果を最大化できるような環境作りもまた、非常に大切にしているところ。
それによって、お客様にとっての本当に良い結果を追求することができ、それを形にすることができるようになります。
個人がメディアになる時代を見据えて、起業
―起業に至った経緯について、伺ってもよろしいでしょうか。
蓮見:まず、代表取締役の私と取締役の平賀はもともと小学校の同級生でした。小学校を卒業してからは疎遠になったのですが、大学のときにまた再開してよく会うようになりました。
当時、私は大学で建築を学んでいたのですが、どうしても肌に合わずにその業界への就職を決めきれずにいました。そのタイミングで、『Web2.0』という書籍に出会って感銘を受け、起業を決意しました。その起業の想いを平賀に話したところから、株式会社KAIKETSUは始まりました。
ちょうど10年前は皆さんが今は当たり前にご覧になっている『YouTube』がまだ登場し始めたタイミングで、私たち2人はある予感を何となく感じていました。
“ 個人がメディアになる時代が来る。”
この領域がどんどん広がっていくことを見据え、私たちはチャレンジしてみようと踏み切りました。
―その後、卒業と同時に起業をされたのでしゃうか。蓮見様、平賀様のご経歴についても少し伺ってよろしいでしょうか。
蓮見:卒業後は、起業を決めてから、私はエンジニアになるために何が必要かを学ぶためにWebのベンチャー会社に就職しました。
ここでベンチャーを選んだのは、個人が負う責任が無限だからです。責任が重いほど、人は成長するし、世渡りもうまくなります。その頃は、実際にも自分のスキルが上がると周りの環境が改善されていくのを実感しました。
一方で、平賀は一度大手企業に就職して営業としてのスキルを身につけました。2人とも、社会人経験を経てから起業したのです。
起業してからは、『チョコジョブ』という個人のスキルを活かすクラウドソーシングのようなプラットフォームを提供しました。しかし、スキルのある方々に実際に会った際、彼らにPRをしてもらった方が効果的だということに気づきました。それが、現在のマーケティング事業に進むに至った最も原点たる転機です。
時代が変わっても、インフルエンサーに活躍の場を
―今後の展望について、伺ってもよろしいでしょうか。
蓮見:KAIKETSUと社名にあるように、私たちは日本が抱える問題解決を行っていく方針です。その中で、今後は個人が世界でどんどん活躍できる時代がくるでしょう。その流れは、すでに来ていますよね。とはいえ、仕事の進め方や大きな領域に挑戦するとき、壁に突きあたることもあるはず。
そのとき、株式会社KAIKETUが第三者目線で戦略やマネジメントの部分を後押しできるようになりたいと考えています。コンサルティングというよりは、一緒に問題解決に取り組んでいく中でビジネス関係を築いていく関係性と表現した方が適切にご理解いただけるかもしれませんね。
そのような事業を通して、新しい市場を作り、働く人もお金を払う人も幸せになるような場作りにチャレンジしていきたい。
―そのようなチャレンジを行なっていくにあたっては、どのような点を大切にしていきたいとお考えでしょうか。
蓮見:新しい市場を作っていくにあたっては、今まで活躍してきたインフルエンサーに新しい市場でも活躍してもらえるようになることが大切だと考えています。
かつて、インフルエンサーがブロガーに取って代わったように、次の時代が来たときにも同じことが起こるでしょう。その中で、株式会社KAIKETUは今活躍しているインフルエンサーたちが新しい時代に乗り遅れないようにする仕組みや施策は必須。私たちとしては、次第を読みつつ、真剣に、そして柔軟にここについては考え尽くしていき、トライをしていかなければなりません。
―蓮見様にとって、インフルエンサーという方々の存在は本当に大切なものであり、重要なビジネスパートナーなのですね。
蓮見:そうですね。インフルエンサーたちは若い人が多く、今までになかったお金の稼ぎ方をしているので、面白くて貴重な存在です。そんな彼らと信頼関係を築き、私たちの戦略を個々人に落とし込んで、次の波に乗せていきたいと思っています。
最後になりますが、良いマーケティングというのは個人の魅力を最大限引き出して、ライブコマースのように新たな市場、プラットフォームを作っていくものです。株式会社KAIKETUとしては、まさにそのようなものを作り上げ、さらに市場を盛り上げていきたい。
執筆=スケルトンワークス
校正=勝野