株式会社土地活用

越川 健治

下請専門工事会社と直接交渉して建設費用を大幅削減

建設費を透明化し、建設業界をクリーンに
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今回は建設費用の削減や品質向上を目的としたコンストラクション・マネジメントサービスを提供する株式会社土地活用の越川氏にお話を伺いました。「建設業を建設費という面でも建築主に真摯に向き合う業界に変え、建設の主役を建築主に取り戻したい。その為に建築主は建設費についての一定の知識が必要だ。」と語る越川氏に同社の事業内容や起業に至る経緯を語っていただきます。

株式会社土地活用 代表取締役 越川 健治氏のONLYSTORY


【経歴】

千葉県木更津市出身。2001年、東京理科大学理工学部建築学科卒業、2003年東京理科大学理工学研究科建築学専攻修了。社会人となり次第、コンストラクション・マネジメントも扱うゼネコンに就職し現場監督、現場所長を務めながら施工とCM業務を学ぶ。2008年不動産ディベロッパーに仕入・開発担当として転職するが2009年リーマンショックにより退社。自らの力で、建設業を改革しようと、個人事業主として独立。2012年同社を法人化する。

下請け業者との直接交渉でコストを大幅削減


––まず、株式会社土地活用の事業内容を教えてください。

越川氏:弊社はゼネコン活用型コンストラクション・マネジメントを用いて、建築主に対し建設費内訳をガラス張りにしながらビルやマンションの建設費用の削減・最適化を行っている会社です。

––コンストラクション・マネジメントという言葉は初めて聞きました。どのような方法でコスト削減を行っているのでしょうか。

越川氏:多くの建築主が工事発注をしている設計施工方式では、簡単なボリューム図面と、総額の見積金額しか提示せず、その内訳を、建築主は知る由は有りません。それでは何に、どのくらいお金がかかっているのかわかりませんし、そこから先の細かな単価交渉は、まず、できません。例えば「このマンションを建設するなら4億円ですね」と言われたところで、それが高いのかそうでないかは解りません。

また、設計事務所と設計契約を締結して作成した統一図面でゼネコンに相見積もりを取れば内訳数量のある見積書が建築主に提出されますが、ゼネコンは、その内訳書通りの金額が、その工事種別について下請専門工事会社に実際に払っている金額ではなく、自社の利益を上乗せしたものを提示しているため、建築主も設計事務所も実際に、幾ら掛かっているのかは解りません。現状の建設業では、建築主に対して原価を提示する義務も無いのです。

 建設業は、お客様のために建設していますと言いつつも、建築知識の無い建築主に対して、建設費については真摯に向き合おうとはしていないのです。
 そして一部の建設業者は、知識のない建築主には不必要に高額な建設費を提示し、食い物にしようとする事業形態を取っていることも現実です。

そこで私たちは、プロの視点からCM方式を駆使して建設費をガラス張りに建築主に提示しています。

CM方式では、まず通常の見積の範囲を元請ゼネコンのみから、下請専門工事会社まで広げ、CM会社が独自ルートで集めてきた下請専門工事会社から各工事種別の細かく見積もりを徴収し、ゼネコンの提出した見積金額より安く金額の交渉を行い、建設費全体の8割を超えると言われている下請外注費を圧縮させていきます。その工事原価を全て建築主に公開します。
次に、交渉済みの下請原価で、CM会社と取引の有る下請専門工事会社を紹介し、元請ゼネコンに新たな下請として組み込んで工事をすることを依頼します。
 
 例えば、ゼネコンの提示した電気工事の見積金額が、2500万円だったとして、CM会社と取引のある電気工事会社が2200万円であれば、その安いCM側電気工事会社をゼネコンに紹介し、建築主の支払う電気工事の金額は2200万円に確定させるのです。

 多くのCM側の専門工事会社が安い理由は、普段、大手ゼネコンの下請に入って工事をしている会社で、元々コスト競争力が高いのです。

 この原価交渉と専門工事会社の紹介・入替を全ての工事種別に対して行い、元請・下請の全てが金額及び内容に納得がいった後に、請負金額が確定し、建築主は、元請ゼネコンと通常の工事請負契約を締結します。

 結果として、同じ図面でも通常の見積もりよりもある程度安い地場ゼネコンからは15%ほど、大手のゼネコン・施工会社と比較すると30%以上費用が削減できます。

 建設業者にとっても、メリットが有り、誰も損失を出さずに物件受注につながることは当然として、元請ゼネコンは安くて良い下請専門工事会社の開拓に繋がり、下請専門工事会社も新規の元請との取引開拓に繋がるのです。

これまで不透明だった建設費内訳をガラス張りにし、従来の建設業の元請と下請けとの関係にも新風を吹き込む画期的な手法です。

––サービスを提供する上でのこだわりを教えてください。

越川氏:コストを下げることは当然の義務として、建設した建物の収益化を最大化することです。そのためには、土地に合わせた建物の面積・間取り、費用を抑えつつもしっかりとした建設が行える仕様など考慮するべき要素がたくさんあります。それらを総合的に見て「その土地が生み出す収益を最大化させる」、そのためのサポートを心がけています。

建築業界をクリーンにする仕事がCM


––起業の経緯を教えてください。

越川氏:新卒でコンストラクション・マネジメントを扱うゼネコンに入社し現場所長まで務めて建設業を変えようと建設費削減のノウハウを学び必死に働いていました。30歳を機に建築主の立場から建設業を変えようとマンションディベロッパーに転職しましたがリーマンショックによる景気の悪化で開発の業務がなくなってしまい、分譲マンションの販売チラシを毎日ポスティングする日々を送っていました。「建築学科で大学院まで出て、建設業界を変えようと日夜頑張ってきたのに、何でこんなことをしているんだろう」と思うようになりました。そして、何の準備もありませんでしたが「自分の力で建設業を変えてみせる」と覚悟を決めて起業をしました。

起業当初は、やはり集客で苦労しましたね。建設費のブログを書いて、誰も書こうとしない建設業界でブラックボックス化している知識をインターネットを使い伝え続け、仕事の実績を知ってもらうなど工夫をして徐々に受注実績を増やしていくことが出来ました。

––もともとコンストラクション・マネジメントをしようと思い、独立されたということですか。

越川氏:独立直前まで独立を考えてはいませんでした。建築家になりたくて建築学科に進むと決めていた高校生の時に、親が建設業界で働く友人から「建築業界には汚い世界だ。」と聞いていたのですが、汚い仕事には絶対に関わりたくないと決めていました。
また、大学の建築学科に在学時に両親が実家の建て替えをしたときに「どこにいくらかかっているかわからない」と言っていたことなどから、建設費の疑問に対する仕事にニーズがあるとわかっていました。その事や最もクリーンな手法であると感じたことから、コンストラクション・マネジメントに興味を持ち、それを扱う会社に就職しました。リーマンショックで自分の理想を見失いそうになった時、建設費を下げるノウハウもあるという自負があったので、自分の力で理想を実現しようと起業に踏み切りました。

建設業者と建築主、双方のリテラシーの向上を目指す


––今後の事業展開の目標を教えてください。

越川氏:短期的にも長期的にも、コンストラクション・マネジメントという素晴らしい考え方を、広く社会に認知させることが目標です。現状は建設業界の数%の方しかコンストラクション・マネジメントを正しく知りません。一方でオーナーの方は、まず建設費や賃貸経営の知識を得ようとする空気が乏しいです。

全て建設業者からの受け身で、高い費用で賃貸マンション等を建築すれば、将来的に破たんしてしまいます。

 建築主が建設後にローン返済が出来ず破綻しようが関係ないとする悪質な建設業者は、知識のない者を狙って相場よりも高い建設費で、受注が出来るように膨大な広告宣伝費と営業マンを投入しています。このような会社は職人さんに払われる対価が高いのではなく、直接工事費以外の間接費が不要に高いのです。その実態を誰も伝えようとしない。

そのため当社が、建築主に真実を伝え続け、まずオーナー側の建設費や賃貸経営の知識や情報収集能力を高めて、従来の悪質な受注が横行できないようにしていきたいです。

そして、建築主が知識をつけることによって、建築主に対して建設費についても真摯に向き合わなければ受注できなくなるという建設業界に変えなければなりません。

 建設業者は自社利益しか考えていない会社も多いです。一方、オーナーは知識を得たうえで、建設費を下げなければ賃貸経営の破たんのリスクが高まります。
 建設業は職人さんや、自分たちが生活できないまで価格を下げる必要はありませんが、この真逆を向いているベクトルを同じ方向に、お客様の方へ向かせる必要はあります。

 建設業は、建築主からお金を頂いて、建設し成り立っているのであれば、建設費についても、もっとクリーンに真摯に建築主に向き合わなければなりません。

 そのためにも、私たちが、まずできることとして、建築主側のリテラシーを高めることを目的としたセミナーやHPやブログでの情報発信を行っています。

––ありがとうございます。最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

越川氏:目先の損得、利益追求だけではなく、深い愛情をベースに全ての人が高い志を掲げ、日本をさらに素晴らしい社会に変え、その姿を見た海外へも影響を及ぼせるような美しい社会を創りたいです。全ての人が最高の未来を掴むために、今を本気で生き続けましょう。

執筆=スケルトンワークス
校正=笠原

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