株式会社Catallaxy
大石 裕明
POSTED | 2018.08.20 Mon |
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TAGS | 従業員数:11〜30人 業種:飲食・サービス 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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世界からルーティン作業をなくす
製造業の現場を再生し、よりクリエイティブな時間をTopics
今回は、世界からルーティン作業をなくすことで人々がよりクリエイティブな仕事をしていく世界を目指す、株式会社Catallaxyの代表取締役・大石氏にお話を伺った。
まずは、現在株式会社Catallaxyが力を入れている事業『Fabit』についてお聞きしよう。
株式会社Catallaxy 社長 大石 裕明氏のONLY STORY
ルーティン作業をなくすため、製造業に寄り添う『Fabit』
日本一わかりやすい製造業紹介メディア『Fabit』。製造業にスポットライトを当て、工場と工場、工場とヒトの繋がる場を増やしているこのメディアは、製造業に関わる工場が対象となっている。
工場へ取材をし、記事掲載をしているのだが、無料であるうえ、全国各地に対応できるというのだから驚きだ。なぜ、このようなメディアを運営するに至ったのだろうか。
「株式会社Catallaxyが一番得意としているのはインターネットなんですが、一方で製造業の方や工場の方というのはインターネットを利用したプロモーションが苦手だったりするんですね。
どのようにブランディングしたらいいのかわからない、と。そういう方たちの肩代わりをすることで、プロモーションのお手伝いをしたりインターネットを通して繋がりを生み出したりするお手伝いができればと思ったんです。」
多くの製造業者が苦手とするプロモーションを肩代わりすることで、利用者や他の工場とのコミュニケーションも円滑にする“潤滑油”のような役割を担う『Fabit』。運営する株式会社Catallaxyの強みは、やはり“インターネットに強い”ことだろう。
その強みはメディア運営にとどまらず、株式会社Catallaxyの目指す「ルーティン作業の無い世の中」を実現するところにも生きている。
「人が今までやらなければならなかった作業を、IoTやFA(ファクトリーオートメーション)、人工知能などを使うことで代替していきたいと思っています。
『ルーティンワークを無くす』ことで人の余暇が増えればいいと思いますし、多くの人がよりクリエイティブなことに時間を使えるようになればいいと思っています。」
エンジニアとして技術を磨き、起業の道へ
このように製造業界をインターネットで支えるに至った経緯とは、何だったのだろうか。
「私は学生時代からエンジニアをしていまして。アルバイトも含めいろんな職業を経験しましたが、唯一プログラミングにはどっぷりハマったんですね。
学生時代に経済を研究していたこともあって、中国で働くことに憧れがあり、エンジニアとして数年間中国系の会社で働きました。そこで磨いたエンジニアとしての技術が今に生きていますね。」
出張で訪れていた中国で働く憧れはありながらもビザの関係で断念し、ベンチャー企業へ就職。ベンチャー企業での経験を経て起業を決意した大石氏が製造業にスポットライトを当てようと思ったのには、建築業に携わる実家の存在があった。
「実家が建築業で、それこそスポットライトが当たっていない人たちで、20年くらい赤字だったんです。口下手でプロモーションがうまくできないと、こういう事が起こるんだろうという悲しみをずっと抱いていたんですよね。
それが、製造業にスポットライトを当てようと思ったきっかけです。」
こうしてプログラミングという武器を強みとして、製造業に特化した『Fabit』は誕生した。
『Fabit』がスタンダード化を図ることで、タイムラグをなくす
株式会社Catallaxyの将来について伺うと、「製造業におけるルーティンワークを無くしたいんです」と想いを熱く語った大石氏。
一見すると『Fabit』というメディアが直接的にルーティンワークを無くすことに繋がるとは思えないのだが、大石氏はどのような未来を描いているのだろうか。
「製造業の会社を紹介する『Fabit』は、製造業に関わる工場のネットワーク形成に役立っているんですよ。この工場のネットワークを利用して、発注元からの発注に対してしかるべき業者にコーディネートすることができるようになっていくんです。」
しかしながら、発注をするだけなのであれば『Fabit』を介す必要はないのではないか、と思う方もいるかもしれない。『Fabit』を利用するメリットについても尋ねた。
「例えば、私たちが板金加工の工場を30社抱えているとします。その30社の中で見積もりを取る、図面を解読する、というのをそれぞれの工場に依頼するのは大変ですよね。長ければ、見積もりを取るのに1週間ほどかかります。
しかし、これを『Fabit』がすべて標準化することで、標準化したコーディネートができるんです。
私たちが抱えているリソースについてはデータベースを持っているので、図面を頂いたら即座に納期や見積もりを出すことができるんです。」
この即時性が、製造・発注を活発にすることができるのだと語る大石氏。また、一番の目標である「製造業におけるルーティンワークを無くす」ことにも直結するのだという。
「見積もりや納期をだすということも一つのルーティンワークですよね。私たちの強みであるプログラミングの技術などを用いてデータベースとして蓄積することで、時間も短縮できるうえルーティンワークも無くせるんですよ。」
製造業に明るい未来を運ぶ株式会社Catallaxyの挑戦は終わらない。