町田 豊明

1987年、大分県大分市出身。工業高校卒業後、語学留学のために渡豪。帰国後は1年間、福岡県にて飲食業に従事。2008年に立命館アジア太平洋大学国際経営学部入学。在学中に飲食の店舗運営を経験するも失敗。就職活動中に留学生の友人の多くが、日本での就職が叶わずに母国に帰国していく状況を目の当たりにし、海外人材の領域を志す。卒業後は、ITに特化した人材会社にて法人営業を担当。多くの企業様とお付き合いさせていただく中で、この国が抱える人材不足の深刻さに直面する。入社2年後から海外人材部門の責任者として従事。2018年1月に株式会社Willingsを設立し、インド工科大学のインターンシッププロジェクト、GALK（ガルク）（https://www.galk-jp.com/）を立ち上げ、現在に至る。

−まずは、株式会社Willingsが展開しているサービスについて、お聞かせください。

町田氏：株式会社Willingsでは、インド工科大学全23校と連携し、同校出身エンジニアの採用支援サービスを展開しています。通常の人材紹介と異なる点は、正規採用の前に数ヶ月、インターンシップとして勤務していただく試用期間を設けていることです。

外国籍の方々を採用する際、多くの企業さんは語学能力や離職率の高さを心配されます。実際、海外から人材をスカウトしてきても、その方自身が日本をまったく知らない状態だと、順応することは非常に難しいのです。

数ヶ月の試用期間を設けることで、求職者と採用企業の相互理解が深まり、お互いの考えをすり合わせることができ、より良いご紹介ができると考えています。

−現地から来られる方々は、どのようなスキルを持っているのでしょうか。

町田氏：プログラミング言語を使ってITサービスやプロダクト開発に長けていて、特にAI, IoT, BlockChain, AR/VRといった最先端技術に強みを持った方が多いですね。日本企業では最も人材が不足している領域なので、プログラミング言語をほぼ全てカバーできた人材をご紹介できることは、多くの企業さんにご好評をいただいております。

中でも、インド工科大学の教育は実践ベースで進んでいるので、エンジニアとしての素質は群を抜いて高いと思います。中には中途の開発者よりも高い技術を持った学生がおります。

−株式会社Willingsは、どのような点で他社との差別化を図っていますか。

町田氏：専門的なスキルを持った外国籍の方を、ご紹介している点です。

他社さんの多くは日本語教育に力を入れている印象があるのですが、私たちはそれほど重要視しておりません。

なぜなら、日本語が話せる学生を増やすことよりも、企業が外国の文化や価値観を取り入れていく方が、本質的だと考えているからです。今後、人口減少が叫ばれている日本において外国籍の方を戦力化するという傾向は伸びていくと考えています。

長い目で見ると、継続的に増えて行く方々一人一人に日本語の能力を求めるよりも、彼らが安心して働き続けられる環境を整えたほうが、結果的に離職率が減少し、安定的に高レベルな仕事をし続けられると思うのです。

町田氏：まずは、今取り組んでいるインド工科大学のインターンシップ・プロジェクトの規模拡大を目指していきたいと考えています。コロナの影響で国の往来に制限がかかってしまったため、サービスの全工程をオンライン化し、リモート環境でもしっかりと採用に繋げるための仕組みを構築しました。

2022年までに毎年100名のインターン生をご紹介、内60名を正規雇用していただける企業になりたいと考えております。2023年には、年商10億円を達成したいですね。

中長期的には上場を目標に掲げ、国内市場だけでなく、海外にも展開したいと考えています。

現在は人材紹介事業を主軸に展開しておりますが、コロナの状況を踏まえ新たな事業への取り組みも行っていきたいです。

−最後に、読者に向けたメッセージをお願いします。

町田氏：今後、日本企業は組織の多様化を避けて成長することはできなくなると思います。私たちは人材紹介で終わりではなく、紹介した人材が戦力として活躍し、お客様に利益が生まれるまでワンストップでサポートいたします。

外国籍の方の採用に関して、課題やお悩みを抱えている経営者の方がいらっしゃれば、ぜひ株式会社Willingsにご相談ください。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　校正＝北本