最終更新日: 2026.11.02
インサイドセールス代行とは?料金の比べ方と依頼前に聞く8つの質問

インサイドセールス代行に任せられる業務と、料金体系ごとの見積もりの比べ方(商談1件あたりの費用の計算例)、自社で担当者を雇う場合との違いを解説します。依頼する前に代行会社に聞く8つの質問と、契約で気をつける点も紹介します。

監修:平野 哲也(株式会社オンリーストーリー 代表取締役)

営業の人手が足りず、問い合わせのあった見込み客に連絡できないままだと、商談につなげる機会を逃してしまいます。

インサイドセールス代行とは、電話・メール・Web会議で見込み客とやり取りする内勤の営業を、外部の会社に任せるサービスです。

任せられる業務と料金の決まり方、自社に合う代行会社の選び方を確認しましょう。

この記事の要約

  • インサイドセールス代行は、電話やメールで見込み客に連絡し、商談につなげる営業を、外部の会社に任せるサービス。
  • 料金は固定報酬型や成果報酬型などで決まり方が違うため、商談1件あたりの費用にそろえて比べる。
  • 代行会社は、狙う相手への実績と報告の中身で比べ、記録や顧客の一覧の扱いを契約で決めておく。

インサイドセールス代行とは

ヘッドセットを付け、ノートパソコンの前で話している女性

インサイドセールス代行とは、自社のインサイドセールスの担当者がする仕事を、代行会社のチームが代わりに行うサービスです。

インサイドセールスは、訪問せずに、電話・メール・Web会議で見込み客とやり取りする営業で、内勤営業とも呼ばれます。

訪問して商談を進める営業は、フィールドセールスと呼ばれます。

代行会社に商談の約束を取るところまでを任せ、商談からは自社の営業担当が受け持つ形にすると、自社の営業担当は商談に時間を使えます。

テレアポ代行・営業代行・決裁者マッチングとの違い

外部に任せる営業のサービスは、どこまでを任せるかで分かれます。

  • テレアポ代行:電話をかけて、アポを取る
  • インサイドセールス代行:電話・メール・Web会議で見込み客とやり取りし、検討が進んだ相手とのアポを取る
  • 営業代行:訪問や商談、契約の話まで任せる
  • 決裁者マッチング:決裁者が登録しているサービスを通して、決裁者と面談する

サービスごとの向いている場面と、気をつけることは次のとおりです。

サービス向いている場面気をつけること
テレアポ代行連絡したい会社の一覧があり、短い期間で多くの会社に当たりたいときアポの件数だけでなく、商談になった件数でも評価する
インサイドセールス代行問い合わせや資料請求のあと、連絡が追いついていない見込み客がいるとき検討の時期が先の相手には、連絡を続ける期間がいる
営業代行自社に営業の担当者がいないとき顧客とのやり取りの記録を、自社でも見られるようにしておく
決裁者マッチング決裁者に直接会って提案したいとき会える相手は、そのサービスに登録している決裁者に限られる

電話をかける件数を増やしたいならテレアポ代行、問い合わせのあった見込み客を商談につなげたいならインサイドセールス代行が合います。

インサイドセールス代行に任せられる業務

インサイドセールス代行に任せられるのは、連絡先の一覧づくり、電話とメールでの連絡、検討を進めるやり取り、アポの設定、結果の報告の5つです。

業務ごとに、代行会社がすることと、自社が用意することは次のとおりです。

業務代行会社がすること自社が用意すること
連絡先の一覧づくり狙う業種・規模の会社と、連絡する部署・役職を調べて一覧にする狙う会社の条件と、連絡しない会社(取引先・競合など)
電話とメールでの連絡トークスクリプトとメールの文面を作り、見込み客に連絡する商品の説明資料と、よくある質問への答え
検討を進めるやり取り(ナーチャリング)検討の時期や課題を聞き取り、時期が来るまで情報を送って連絡を続ける送ってよい資料・事例・セミナーの案内
アポの設定商談の日時を決め、聞き取った内容を自社の営業担当に渡すアポとして受ける条件と、商談に出る担当者の予定
結果の報告連絡した件数・話せた件数・アポの件数と、断られた理由を報告する商談の結果(受注したか)を代行会社に返す

問い合わせのあった見込み客への連絡だけを任せるか、連絡先の一覧づくりから任せるかを、先に決めておきます。

任せる範囲によって、代行会社の担当者の人数と料金が変わるためです。

インサイドセールス代行の料金と費用の比べ方

インサイドセールス代行の料金体系は、固定報酬型・成果報酬型・コール課金型・複合型の4つで、見積もりは1件の商談あたりの費用に直して比べます。

4つの料金体系

料金体系ごとの払い方は、次のとおりです。

  • 固定報酬型:担当者の人数や稼働時間に応じて、毎月決まった額を払う
  • 成果報酬型:アポや商談が1件できるごとに払う
  • コール課金型:電話をかけた件数に応じて払う
  • 複合型:固定報酬の額に、アポや商談の件数に応じた額を足して払う

料金体系ごとの向いている場面と、気をつけることは次のとおりです。

料金体系向いている場面気をつけること
固定報酬型連絡先の一覧づくりから検討を進めるやり取りまで、まとめて任せたいときアポが少ない月も、同じ額がかかる
成果報酬型少ない予算から試したいときアポの基準を決めておかないと、商談にならないアポにも払うことになる
コール課金型当たる会社の数を決めて試したいときかけた件数が増えても、アポが増えるとは限らない
複合型担当者を確保しつつ、成果に応じても払いたいとき固定の額と成果の額を足した合計で比べる

オンリーストーリーのコラムでまとめた営業代行の料金相場は、固定報酬型で営業1人あたり月50万〜70万円前後、成果報酬型でアポ1件1万〜3万円が中心です(2026年10月時点)。

料金の額は、任せる業務の範囲、担当者の人数、連絡する件数で変わるため、2〜3社から見積もりを取って比べます。

見積もりは、1件の商談あたりの費用に直して比べる

見積もりは、1件のアポではなく、1件の商談あたりの費用に直して比べます。

アポを取っても、当日に会えなかったり、相手が自社の狙う条件に合わなかったりすれば、商談にはならないためです。

次の例の金額と件数は、計算の仕方を示すための仮の数字です。

1件のアポあたりの費用 = 1か月の料金 ÷ 1か月のアポの件数

1件の商談あたりの費用 = 1か月の料金 ÷ 1か月にアポから商談になった件数

A社(固定報酬型):料金60万円、アポ12件、商談になったのは9件 → 1件のアポあたり5万円、1件の商談あたり約6.7万円

B社(成果報酬型):アポ1件3万円、アポ20件、商談になったのは6件 → 料金60万円、1件のアポあたり3万円、1件の商談あたり10万円

B社は、1件のアポあたりの費用はA社より安くても、1件の商談あたりの費用はA社より高くなります。

どのアポを商談と数えるかは、見積もりを取る前に、代行会社と決めておきます。

自社で担当者を雇う場合と比べる

自社で営業の担当者を1人雇うと、給与と賞与だけで年に約661万円かかり、採用の費用も加わります。

厚生労働省の調査では、営業の職種(その他の営業職業従事者)の、毎月決まって支払われる給与は42.6万円、年間の賞与などは149.4万円でした。

給与は2025年6月分、賞与は2024年の1年間の額で、企業規模10人以上・男女計の数字です。

12か月分の給与と賞与を足すと約661万円で、会社が払う社会保険料は含んでいません。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」

株式会社マイナビの調査では、採用した人1人あたりの転職サイトの求人広告費は、営業で平均40.4万円でした(2025年)。

この額には、人材紹介会社に払う手数料などは含みません。

出典:株式会社マイナビ「中途採用状況調査2026年版(2025年実績)」

営業の担当者は、ほかの職業と比べて採りにくい状況です。

2026年8月の営業職業従事者の有効求人倍率(仕事を探す人1人あたりの求人の数)は2.20倍で、職業全体の1.17倍を大きく上回りました(パートを除く常用)。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」

Sansan株式会社が、従業員299名以下の企業の経営層と営業担当者733名に聞いた調査では、52.8%が営業担当者の人手不足を感じていました(2025年8月)。

営業の人員を増やすことに課題を感じている人に、その中身を聞くと、最も多かったのは「採用が困難」の49.0%でした。

出典:Sansan株式会社「中小企業における営業の人手不足に関する調査」

代行会社の見積もりを12か月分に直し、これらの額と並べると、どちらの費用が少ないかを比べられます。

採用を待たずに始めたいときや、任せる期間が短いときは代行が、長く続けて売り方を社内に残したいときは自社で雇うほうが向いています。

インサイドセールス代行の選び方と進め方

木の机の上に並べた3部の資料と、ボールペン

インサイドセールス代行は、アポの基準を決める、見積もりで質問する、契約で扱いを決める、始めてから報告を確かめる、の4つの手順で選んで進めます。

手順1 依頼する前に、狙う相手とアポの基準を決める

見積もりを頼む前に、狙う相手(業種・規模・部署・役職)と、アポとして受ける条件を決めておきます。

条件には、相手が課題を抱えているか、導入を考える時期、決裁者が同席するかなどがあります。

オンリーストーリー代表の平野は、決裁者であること、従業員数、相手のニーズといった条件がすべてそろったアポを求めると、アポ1件の単価が上がるため、条件の優先順位を決める必要があると話しています。

必ず満たす条件と、あればよい条件に分けておくと、代行会社と基準をすり合わせやすくなります。

手順2 見積もりを頼むときに、8つの質問で比べる

次の質問をそのまま使い、代行会社ごとの答えを並べて比べます。

実績:「当社と同じ業種・同じ役職の相手に連絡した実績はありますか。そのときに、アポから商談になった割合を教えてください。」

担当者:「当社を担当するのは何人で、途中で替わることはありますか。」

トーク:「トークスクリプトとメールの文面は誰が作り、どのくらいの間隔で見直しますか。」

報告:「報告はどのくらいの間隔で、連絡した件数・話せた件数・アポの件数・断られた理由のどれが載りますか。」

記録:「通話の録音と、相手ごとのやり取りの記録を、当社のCRMやSFAに入れてもらえますか。」

終わるとき:「契約が終わったら、連絡先の一覧・録音・トークスクリプトを当社に渡してもらえますか。」

契約:「最低の契約期間と、途中でやめるときの条件を教えてください。」

個人情報:「当社が預ける顧客の一覧を、どう管理し、契約が終わったらどうしますか。」

記録と連絡先の一覧を受け取れる契約にしておくと、契約が終わったあとも、自社で同じ相手に連絡を続けられます。

手順3 契約で、指示の出し方と顧客の一覧の扱いを決める

業務委託で頼むときは、代行会社の担当者に営業の進め方を直接指示せず、代行会社の責任者を通して伝えます。

厚生労働省は、営業の仕事を請け負った会社の担当者に、頼んだ会社が顧客への営業上の対応方針などを直接指示している場合は、労働者派遣事業と判断されるとしています(2026年10月時点)。

請負だけでなく、委任や準委任の契約でも同じです。

担当者から聞かれたことに答えて、仕事に必要な情報を渡すだけなら、指示には当たりません。

出典:厚生労働省「『労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準』(37号告示)に関する疑義応答集(第2集)」

自社の利用目的の範囲で営業を任せるために顧客の一覧を預けるときは、個人情報保護法の「委託」に当たるため、本人の同意はいりません(2026年10月時点)。

ただし、頼んだ会社には、代行会社を監督する義務があり、個人情報保護委員会は、適切な代行会社を選ぶこと、契約を結ぶこと、代行会社での扱いを確かめることを挙げています。

出典:個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」

代行会社が、預かった一覧を自社の営業に使う場合や、ほかの会社から預かった一覧と区別せずに混ぜて扱う場合は、委託された業務以外の扱いの例に挙げられています。

出典:個人情報保護委員会「『個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン』に関するQ&A」

契約には、預けた一覧をほかの目的に使わないことと、契約が終わったら返すか消すことを書いておきます。

手順4 始めたら、報告で商談と受注まで見る

代行会社の報告は、アポの件数だけでなく、アポから商談になった件数と、受注した件数まで見ます。

アポの件数が目標に届いていても、商談や受注につながらなければ、売上は増えないためです。

自社の商談の結果を毎月代行会社に返し、商談になりやすい相手の条件を一緒に見直します。

代表・平野のnote▼

オンリーストーリー代表の平野は、マーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスのように営業を分担すると、バトンの受け渡しでつまずきやすいと話しています。

それぞれの担当が自分の目標を達成していても、「KPI達成しているけどKGIに届かない」状態が、経営者からの相談で多いと紹介しています。

平野自身も、営業を「分担」したつもりが、「分断」になってしまった経験があると語っています。

そのうえで、部署ごとの目標だけでなく、会社全体の最も大事な指標(KGI)を全員で追う仕組みが大事だと指摘しています。

代表・平野のnote▶ 営業の分担が分断になる理由を代表が語ったnoteはこちら

決裁者との商談を増やしたいとき

決裁者との商談を増やしたいときは、インサイドセールス代行と合わせて、決裁者に直接会える経路も使います。

電話で決裁者につながる割合には、限りがあるためです。

オンリーストーリーは、手紙と電話の施策で延べ400社以上を支援してきました。

その架電支援では、電話をかけたうち決裁者につながった割合の目安を10%に置いています。

手紙と電話を組み合わせたときのアポ率(連絡した相手のうち、アポが取れた割合)の目安は、1〜2%です。

決裁者につながる割合が10%を下回るときは、話し方を練習する前に、連絡先の一覧・つなぐ部署・伝える内容を1つずつ見直します。

オンリーストーリーが運営する決裁者マッチングは、審査を通過した企業の決裁者同士が直接つながれる仕組みです。

12年で築いた8,000名以上の決裁者ネットワークから、受付や担当者を通さずに決裁者と面談できます。

一方で、商材の単価が低い場合や、担当者の段階で決裁が終わる商材では、効果が出にくい傾向があります。

オンリーストーリーの事例▼

出版支援を手がけるある企業では、複数の営業代行会社に依頼したものの、6か月間で成約がゼロに終わっていました。

アポイントは取れても、費用感を説明した段階で相手の購買意欲が下がってしまうことが課題でした。

そこで決裁者マッチング支援に切り替えたところ、紹介される決裁者の多くが最初から出版に興味を持っている状態になりました。

その結果、導入から10か月で5件を成約し、累計2,000万円の売上を達成しています。

導入事例▶ 営業代行で成約ゼロだった状態から売上2,000万円を達成した事例はこちら

まとめ

インサイドセールス代行は、電話・メール・Web会議で見込み客とやり取りする内勤の営業を、外部の会社に任せるサービスです。

料金体系は固定報酬型・成果報酬型・コール課金型・複合型の4つで、見積もりは1件の商談あたりの費用に直して比べます。

自社で営業の担当者を雇うと、給与と賞与だけで年に約661万円かかるため、代行の見積もりを12か月分に直して並べると、どちらが合うかを判断しやすくなります。

代行会社を選ぶときは、狙う相手への連絡の実績と報告の中身、記録と顧客の一覧の扱いを確かめ、決裁者に会いたいときは、決裁者に直接会える経路も使いましょう。

よくある質問

Q. 代行会社にメールも送ってもらえますか

A. 送ってもらえますが、特定電子メール法(2026年10月時点)で、送れる相手と書く内容が決まっています。

送れるのは、名刺などでアドレスを知らせてくれた人や、アドレスを公表し、送らないよう求めていない会社などです。

メールには、送信に責任を持つ会社の名前と、受信を断る連絡先などを書きます。

出典:総務省・消費者庁「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」

Q. 途中で自社の運用に切り替えられますか

A. 連絡先の一覧と通話の記録を受け取れる契約にしておけば、切り替えられます。

切り替える前に、自社の担当者が通話の録音を聞き、トークスクリプトと断られた理由の記録を引き継ぎます。

Q. 商品に詳しくない人に任せても大丈夫ですか

A. 始める前に商品の勉強会を開き、よくある質問と答えの一覧を渡しておけば、任せられます。

始めてしばらくは通話の録音を聞き、説明に誤りがあれば、代行会社の責任者に伝えて直してもらいます。

Q. 複数の代行会社に同時に頼めますか

A. 頼めますが、同じ相手に2社から連絡が行かないよう、連絡先の一覧を会社ごとに分けます。

成果は、1件の商談あたりの費用で比べます。

この記事の監修者

平野哲也

平野 哲也(ひらの てつや)

株式会社オンリーストーリー 代表取締役

BtoB営業と決裁者マッチングの領域に12年間携わり、決裁者同士をつなぐマッチングサービスを運営。

累計26億円の資金調達を実施し、「ベストベンチャー100」にも選出されている。

「つよいい会社をつくる」を掲げ、経営の中でのしくじりや営業の現場で得た知見を発信中。

ENICXO
メッセージアイコン オンリーストーリー代表 平野からのメッセージ
オンリーストーリーでは、これまで10年以上にわたり、
BtoB営業における「集客の課題」と真剣に向き合ってきました。

経営者同士が信頼でつながるマッチングプラットフォームや、
想いを届ける手書きの手紙など、独自の形で支援を続けています。

そして最近では、経営者同士を直接つなぐ「顧問&コミュニティサービス」も新たにスタートしました。

私たちが大切にしているのは、単なるマッチングツールの提供ではなく、
一社一社の課題に寄り添い、"本当に意味のある出会い"をつくることです。

もしBtoB集客でお悩みの決裁者の方がいらっしゃいましたら、
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