株式会社KiZUKAI
山田 耕造
POSTED | 2020.05.27 Wed |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:IT・情報通信業 創立:7〜8年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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国内初の解約率を改善する専門ツール『KiZUKAI』
日本の顧客体験を高めCX Techを代表する企業へTopics
今回のインタビューは、国内初となるLTV/解約率を改善する専門ツール『KiZUKAI』を提供している株式会社KiZUKAIの山田氏にお話を伺います。
サブスプリクションサービスを行う企業にとっては見過ごせないユーザーの解約率。KiZUKAIを活用することでどのような効果が期待できるのか。展開する事業内容とともに教えていただきました。
株式会社KiZUKAI 社長 山田 耕造氏のONLY STORY
【経歴】
2010年4月 株式会社ソフトクリエイトに営業として新卒入社後、CRMシステムなどの販売を通し、顧客管理の運用課題に着目。
2013年4月 CRM市場のリーディングカンパニーである株式会社ベルシステム24に営業として転職。クライアントに深く貢献した実績からMVPを受賞。その後、マーケット事業開発部に移動し、名だたる企業のCX戦略の支援を通し、戦略/運用/分析(統計学)とCXに関する幅広い経験と知識を深める。
2016年3月 株式会社モンリッチ(現:株式会社KiZUKAI)を創業。代表取締役に就任し、大手企業を中心にCX戦略のコンサルティングを開始。
2019年12月 株式会社KiZUKAIに社名変更し、顧客分析を自動化するKiZUKAIの提供を開始。仕組みでCXの取り組みを促す。
『KiZUKAI』で顧客体験(CX)を高める
–まず初めに、株式会社KiZUKAIの事業内容をお聞かせください。
山田氏:弊社は、LTVや解約率を改善する専門ツール『KiZUKAI』を提供しています。LTVというのはLife Time Valueの頭文字で、「顧客生涯価値」と言われます。ある顧客がお取引の継続期間中にどれだけの価値をもたらすかを表す指標です。
KiZUKAIは、データを入れるだけでAIが「カスタマーヘルススコア」と「解約リスク」を自動算出し、アップセルの可能性が高い顧客や解約しそうな顧客を抽出してくれるツールです。今まで把握しきれていなかった契約後の顧客の状態を可視化することで、「適切なタイミング」で「適切な人」に「適切なコミュニケーション」を仕掛けることができるサービスになっています。
企業収益性を高めながら顧客体験(CX)を高めることができるKiZUKAIは、これからの世の中に必要なAIエンジンだと自負しています。
–KiZUKAIはどういった企業で導入されているのですか。
山田氏:現在はサブスプリクションサービス(定額制サービス)を提供しているお客様がLTV向上のツールとしてKiZUKAIを導入していただくケースが多いですね。
–競合他社サービスとの差別化ポイントはありますか。
山田氏:実はAIを用いてLTVや解約率を改善する専門ツールは、KiZUKAIが国内初となります。
あえて競合を挙げるとすれば、コンサルティング会社やディーププランニングのデータ分析会社になるかと思うんですが、KiZUKAIはそれらの仕組みをツールにして提供しているんです。
ですので、コンサル会社などと比較をすると、KiZUKAIはデータ分析のリテラシーがなくてもデータを入れるだけで自動的に算出ができ、さらにコンサル会社に委託せず瞬時に把握できるスピード感が差別化できるポイントになります。
–サービスのこだわりを教えてください。
山田氏:先ほども申したように、1つは統計学の知識やデータを扱う知識がなくても、それぞれのビジネスモデルに合わせて自動化ができる点と、もう1つは顧客の状態を可視化することで、顧客に合わせた提案ができる点です。
例えば口コミサイトなどでネガティブな意見が寄せられることがあっても、会社側はそれを1つの意見とするだけで、実際に対応することはほとんどありません。しかしトランザクションのデータを分析すると、そのネガティブな意見が解約の要因になっている場合もあります。顧客の状況を可視化することで企業が改善すべきところがわかりやすいのもKiZUKAIのこだわりです。
日本の優しい国民性をビジネスで生かすツール
–起業をするにあたり原体験となった出来事はありましたか。
山田氏:私は20歳の頃、フィリピンのスラム街にある孤児院や老後介護の現場でボランティア活動をしていたんです。
それは確かに目の前で苦しんでいる人にとっては意味のあるものだったのかもしれません。しかし圧倒的な貧困の現実の前では、私1人でできることには限界がありました。
「世の中には、貧困に悩んでいる人たちがいる。それに比べて今まで自分はどれほど恵まれていたのだろう」「もっと活力を持って人生を生きなければならない」と痛切に感じました。
振り返ればそれが原体験となって、自ら起業しようという決意に至ったのだと思います。
–KiZUKAIを開発されたきっかけを教えてください。
山田氏:日本のCXの取り組みに、課題を感じたからです。
–それはどのような課題でしょうか。
山田氏:皆さん、飲食でもファッションでもお気に入りのサービスがあると思います。例えば「気持ちの良い接客を受けた」「商品の使い心地がよかった」など、良い体験をしたときのイメージが積み重なってサービスが好きになると思うんです。
今は広告などのリテラシーの高いユーザーが多く、企業側からの「売りたい」が先行したアプローチでは耳を傾けてもらえません。一方、良い体験をしたときはSNSなどを含めた顧客同士の会話が広がり、とても大きな効果を生みます。
こういった顧客との接点で本質的な価値を提供することがCXには欠かせませんが、日本はこのCXの取り組みが非常に遅れていると感じるのです。
–その課題感を解決するのがKiZUKAIなのですね。
山田氏:本来、相手のことを思いやれる優しい国民性の日本であればCXは強いはず。それなのにビジネスコミュニケーションになると、なぜか気遣いができていないように感じてなりません。
顧客の感じたサービスに対する感覚を、わかりやすく企業に届けて、企業が顧客のために改善をくり返せる仕組みを世の中に提供すること。
そして最終的にはさまざまなサービスで顧客の体験価値を上げることができれば、非常に社会貢献性の高いサービスになると考え、これらに特化したサービスであるKiZUKAIを開発しました。
気遣いのある暖かい世の中に
–今後のビジョンを教えてください。
山田氏:今後のビジョンはKiZUKAIを多くの企業に使っていただくことです。企業にとっては最重要テーマといえるLTVや解約率の改善に取り組めますが、その取り組みが多くなればなるほど、顧客にとっても良い体験が生まれる仕組みがKiZUKAIです。
これからも良質な顧客接点を最大限に生み出していきたいと考えています。
–ありがとうございます。では最後に、読者へメッセージをお願いします。
山田氏:解約率や継続率に悩んでいる企業様がいらっしゃれば、ぜひご連絡ください。
執筆=山田
校正=6483works