株式会社日刊自動車新聞社 

市川 優

自動車産業の発展とモビリティ社会に貢献する新聞社

社員を「第一の顧客」と考え、その専門性で業界に貢献
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株式会社日刊自動車新聞社 社長 市川 優氏のONLY STORY

創刊当時は輸入車が全盛で箱根山に登らせた!?世界最大の自動車新聞


「自動車専門紙」という言葉をご存知ですか?

株式会社日刊自動車新聞社は、日曜祝日を除き日刊で発行されている世界で唯一、最大規模の自動車専門紙を発行している会社です。2019年に創業90周年を迎えます。1929年の創刊時、日本の自動車産業はまだまだ黎明期でした。

当時は輸入車が一般的に使われていた世の中だったのですが、多くの車が海外から輸入されているせいか、情報があまり出回っていなかったんですよね。そこに、今後の自動車の発展を見出した創業者は「自動車産業の道しるべとなる媒体」が必要だと考えました。時代を先取りして生まれたのが、日本最初の自動車専門紙「日刊自動車新聞」です。

当初の企画としては、たとえば東京から箱根へ向けて輸入車を走らせるとかもあったみたいですよ。本当に箱根に登れるか、とか。国産車はもちろん、輸入車さえも貴重だった当時ならではの試みだと思います。
危機もありました。今に至るまでの90年間は様々なことが起こりましたね。
例えば、株式会社日刊自動車新聞社は、オイルショックの影響で、1973年頃に経営が傾いてしまった。しかし、そのような状況の中、当時の自動車メーカーさんが「こういう新聞は残さなきゃいけない」と出資者になってくださいました。


日刊紙で海外を含め唯一の自動車産業の情報を提供しているメディアとして存続できているのも、自動車業界の方々に支えていただいているからこそ。多くの方の努力の積み重ねで、今があると感じています。

創業90年を迎える企業を支えてきた「自律型社員」とは


「社員ファースト」&社員が「第一の顧客」

株式会社日刊自動車新聞社が一番に大切にしているもの、それは社員です。新聞業は、基本的に取材から、全て人が主体で動いて成り立っています。しかも、入社2、3年目から社員が会社のトップ層に会って取材ができるように育てていかなければならない。ここでは取材相手が最優先ですから、記者としては不規則な時間でも取材に行かなくてはならないこともある。だからこそ、自分の体調や時間も全て自己管理できていなくてはならない。一貫して「自律性」が必要なんです。

しかし、言われた業務をこなせる“自立”社員が多かった反面、自分で考え、自分を律する“自律”した社員は希少だったかもしれません。
というのも、弊社は端的に言うと、おおらかな雰囲気があります。おおらか且つ自由。しかし、そのおおらかな雰囲気がいきすぎるとルーズになってしまう。この線引きが難しかったのです。強みと弱みというか、自立した社員が多かった背景には様々な要素があったことに気付きました。

そこで、現場での経験重視だった教育環境を見直し、第三者目線からの指導研修を導入するなど、自律型社員を増やすべく社員側も経営者側も日々変化を起こしています。
人を大切にすることで、編集記者、営業部員、支社員、管理部門など、全ての社員が専門紙のスタッフであるという「プロ」としての集団意識を持つ。その積み重ねで他紙が掲載していない情報を取材し、発信することができるようになっていくんです。

一方で、事業内容についてもお話しさせていただくと、現在は新聞業をもとにしてできた人との繋がりをもとに、「こども自動車新聞」の発行やデータ配信、イベント事業なども幅広く行っています。
また、人材関連の情報提供も行っています。Webサイトモビナビ(http://www.mobi-navi.com/ )を運営し、採用支援を展開したり、企業情報を載せたタブロイドを大学や整備専門学校に配るなど、多くの方に目を向けていただけるよう、取り組んでいます。

これらは、新聞社として、挑戦的な事業です。しかし、自動車業界に興味を持ってくださる方を増やすためにも、精力的に展開していきたいと思います。

変化が続く自動車産業の大変革の波を乗り越える鍵は「人の力」


こうして私たちが新聞社として、新たな事業にも挑戦しているのには、わけがあります。

新聞社は、将来的に「お金を払って紙の新聞を読み続けてもらう」ことが厳しくなるかもしれないんですよね。今やスマートフォンを一人一台持つ時代ですから、情報は簡単に手に入るようになりました。こうした中では、今後10年は構造転換を求められる時期になるかもしれないと感じ、私たちも10年前から電子版の新聞を発行するようなことも行っているわけです。

この大きな変化の時代の中で、私たちが今後大切にしていこうと考えていることが大きく2つあります。

1つは、目標とする場所を目指す時の姿勢ですね。楽天の創業者の三木谷氏は「人間には、さまざまな手段をこらして何が何でも物事を達成する人間と、現状に満足し、ここまでやったからと自分自身に言い訳する人間の2つのタイプしかいない」と語っていました。前者の言葉は、スピードを持って事を成す人間の本質的な精神を言い表していると思います。

この言葉を借りるなら、株式会社日刊自動車新聞社の将来においても、最も必要なものは変化する時代の中に適応していく〝スピード〟であり、様々な手段を使って物事を達成していく姿勢だと言えます。

もう1つは、勝負の分かれ目が「情報を正確に取れるかどうか」にあるということです。ネットで拡散している情報より絶対こちらの方が正確だよと自信もって言えるような仕組み、信頼を作る。これがすごく大切なことです。

そうした場合、じゃあどうすればインターネット社会においてそのような仕組みが作れるのかと言うと、やはり社員、人の質を高めることに尽きると思っています。

例えば、ある人へ取材をするとします。まずは、はじめに取材担当者と取材相手との間に信頼関係を作りますよね。そして、コミュニケーションを取っている間には、担当者は取材相手の意図を正確に組み取ったり互いのメリット・デメリットなどを考えて使用する情報の判別も行います。

さらに、その裏側には受け取った情報に対する自分の意見があり、その一方で世間的な一般論もある。その間で、新聞記者(社員)としての見解や自身の能力も高まっていくんですよね。このように、人が介して、その人が真摯に、十分に考えて仕事をすることで情報の正確性と質は保たれる。

だからこそ、自律した社員を増やすべく、これからも人に重きを置いた取り組みをし続けたいと思います。社員は常に学ぶことを自らに課さなければいけない。
株式会社日刊自動車新聞社は、これから先も人が介在して、情報を得て、発信することは絶対に変わりません。だからこそ人を尊重し、情報を迅速かつ的確に提供することで、自動車産業の発展とモビリティ社会に貢献したいのです。そのためにも「社員ファースト」を掲げながら働き続けていきます。

株式会社日刊自動車新聞社の住所や電話番号、採用・求人等が載っているホームページはこちらから↓

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