株式会社ナノア
高橋 徹
POSTED | 2018.12.25 Tue |
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TAGS | 従業員数:5人以下 業種:卸売業・小売業 創立:7〜8年 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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最新技術「ナノファイバー」を使ったマスクを販売
高品質なものを世界に広める、2つの事業とはTopics
今回はナノファイバーフィルターを使った「アエルマスク」の販売、そして高齢者見守りシステムを提供する株式会社ナノアの高橋氏にお話を伺いました。ナノファイバー技術に対する熱意、そして高齢化社会が進む日本の未来についての想いを含め、事業へかける情熱を語っていただきます。
株式会社ナノア 代表者 高橋 徹氏のONLYSTORY
ナノファイバーを採用した最高級マスクを
―まずは、株式会社ナノアが展開しているサービスについて、お聞かせください。
高橋氏:弊社は、2つの事業を展開しています。まずひとつは衛生品の卸売と小売で、フィルターにナノファイバーを使ったマスクを取り扱っています。ナノファイバーのマスクはまだほとんど流通しておらず、その中でも私たちが扱うマスクは性能が高いフィルターを使用してす。
もうひとつの事業は、独居老人の孤独死を減らすための見守りシステムの構築ですね。センサーを使ったシステムを提供しております。
―商品の品質について、こだわりの部分を教えてください。
高橋氏:まずマスクについては、ナノファイバーのフィルターを使っているため非常に薄いという特徴があります。それでいて、PM2.5などの物質を100%近くブロックできるのです。マスクが薄くできているため、声がストレートに通るという利点もあります。電話越しでも籠もることなくクリアに聞こえます。
マスクの形にもこだわりがあり、紐の位置を内側から外側にしているんです。こうすることによって、ぴったりと顔にフィットし隙間がなくなります。この形が、PM2.5やウイルス、花粉などをしっかりとブロックしてくれるのです。
―事業に対して最も大切にしていることは何ですか。
高橋氏:本当に良いものを広めるということですね。例えば、マスクは大量に製造し安く売るのがセオリーなのです。しかし、私たちは付加価値の高いものをしっかり作って売っていきたい。そのため、量産の世界には入っていかず、あくまでも品質にこだわった商品を販売しております。この点はこれからも重視していきたいと思いますね。
その一方で、高齢者の見守りシステムについては、最低限の資金で最大限の効果が出せるものを作り上げています。高齢化が進む社会で、見守りシステムを作っている会社は決して少なくはありません。しかし、どうしても初期工事や契約金などで資金がかさむものが多いのです。
そこで弊社は、良質なシステムをなるべく安く提供したいと思い、この事業に取り組んでいます。
―お客様からはどのような声が届いていますか。
高橋氏:マスクは日本製の高品質なナノファイバーのマスクと言うことで、大変ご好評いただいています。昨年中国に輸出したのですが、4ヶ月で60万個売ることができました。ただ、数字としてはもっと上を目指していきたいと考えていますね。
日本の将来を見据えた事業を展開し独立
―起業に至った最もコアなエピソードについてお聞かせください。
高橋氏:前職で理化学機器を扱う仕事をしていたときに、信州大学の先生と仕事上で20年ほどお付き合いがありました。その方からナノファイバーに関する機械を作れば売れるのではないかという話をいただいたのがきっかけです。
これからはナノファイバーが盛んになるため、それに対応できる機械を作るべきだということで、先生と共同で機械を製品化しました。ただ、前の会社ではなかなかその事業について賛同が得られず、私は新しく会社を立ち上げるに至りました。それが、株式会社ナノアになります。
―起業してから印象に残っている出来事は何ですか。
高橋氏:長野県で大きな地震があったときや熊本の地震のときにナノアのマスクを提供したことですね。それで現地の人に喜んでいただけたり、メディアに取り上げていただけたことはとても印象に残っています。
活力のある高齢者がたくさんいる日本へ
―今後の展望についてお聞かせください。
高橋氏:まず高齢者の見守りについては、これから一人暮らしをする高齢者の方がどんどん増えていくと思うんですよね。元気で一人暮らしをする高齢者の方が増えることは決して悪いことではないと思うのですが、亡くなられたときに、ご遺体の発見が遅れることがないように、株式会社ナノアのシステムをもっと普及させていきたいという想いがあります。
マスクに関しては、やはり一人でも多くの方にこの「アエルマスク」の良さを伝えていきたいと思っています。
今後中国にさらに輸出してく予定なのですが、フィルターだけ販売してほしいと言われているのです。中国は技術の革新も目覚ましいので、長期的には中国と連携してマスクを作り、広めていくことを考えています。
―読者の方にメッセージをお願いします。
高橋氏:日本はこれからどんどん高齢化が進んでいきます。しかし、高齢者だから元気がない、活気がないということは決してなくて、元気な70代や80代の方はたくさんいらっしゃるのです。
株式会社ナノアの高齢者見守りシステムを作ったのも83歳の方で、年齢を重ねてもできること、年齢を重ねたからこそできることはたくさんある。そういった想いで、私自身も今後事業の発展やサービスの提供に取り組んでいきたいと考えています。
執筆=スケルトンワークス
校正=笠原