グリーンフラスコ株式会社
林 真一郎
POSTED | 2015.11.05 Thu |
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TAGS | 従業員数:6~10人 業種:卸売業・小売業 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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薬局ではなく喫茶店を開いた薬剤師
植物の力を活用し、健康な未来を!Topics
グリーンフラスコ株式会社 社長 林 真一郎氏のONLY STORY
植物療法の第一人者
一般的な医薬品を『白い医学』と呼ぶのに対し、そうではない『緑の医学』の存在をご存知だろうか。
「白い医学は人工的な薬などを指すのに対し、緑の医学は植物を活用して自然治癒力に働きかけ、心身の調和を保つことを指します。私たちは元々、ハーブの販売小売店として始まりました。しかし、一般的に普及するまでは『楽しみ方』を知ってもらう必要性が出てきたので、今はイベントなどを通じて教育事業も行なっています。日本人はとても真面目で勉強熱心なので、セミナーには全国から人が集まって来ていますよ。」
緑の医学を世に広める第一人者で、講演等で日本全国を飛び回る、グリーンフラスコ株式会社の林真一郎社長にインタビューを行なった。
薬局を諦めて、喫茶店を開業!
親類に薬剤師が多かったため、迷いなく薬学部に進んだ。多くの薬学部生は薬剤師として、卒業後はどこかの薬局や医療機関で働く。しかし、林社長は違った。
「自分で何かを作ってみたいと思ったのです。その方が楽しそうだったので。だから、薬局を開くつもりでいました。
しかし、大学卒業を控えたくらいのタイミングですかね。私はお酒がとても苦手で飲めなかったので、お酒の代わりにコーヒーや紅茶を嗜んでいたのですが、その中で、偶然ハーブティーと出会ったのです。凝り性だったもので、深く調べていくとハーブは元々薬草として使われていたと知り、薬学と切っても切れない関係にあることがわかったのです。知れば知るほどハーブの魅力に引き込まれ、やがて薬局の中でハーブティーを提供しようと思いつきました。」
開業した薬局でお客さんが調剤を待っている間に、ハーブを提供しようとひらめいたのが
全ての出発点だった。だが、いざ実現しようとすると、前例のないことに対する役所の許可は下りなかった。
「薬局の中でハーブティーを提供することは前代未聞だったので、役所からダメだと言われました。それでは前に進めないので、私は薬局でなく喫茶店を開く選択をしました。今思うとチャレンジングですけどね。」
大学卒業後はバイトをしながら経営の専門学校で学び、3年の準備を経て開業に至った。
薬剤師から見る、植物療法の可能性
薬学部でずっと白い医学を学んできた林社長をここまで虜にする、『緑の医学』の魅力はなんだろう。
「白い医学は、病気になってからの対症療法に過ぎません。一方で緑の医学は、予防療法なんです。予防すれば結果として、身体的にも金銭的にも負担が少なくて済みます。
薬学を学んでいたからこそ、ハーブが持つ可能性や魅力に惹かれたのです。さらに、当時は高度経済成長期の真っ只中で“ストレス”という言葉が登場した時代でした。
人類は元々、ずっと自然の中で生きてきましたよね。だからこそ、こういった自然由来の医学を、人々が潜在的に求めていたタイミングだったのだと思います。」
時代背景によって人々が求め始めた時期で、また、今までになかった新しいアイディアであったからだろう。当時のメディアに大きく取り上げられ、特に広告などを打ち出すこともなく、グリーンフラスコの活動やハーブの魅力は世間に広まっていった。
”緑の医学”が常識になる社会へ
最後に、今後の展望を伺った。
「現代は高齢化も進み、緑の医学はさらに需要が高まっています。今後、さらに様々な業界から声をかけていただき、コラボレーションしていくことも増えるでしょう。その際、どんな要望が来てもすぐに応えられるような状態をつくっておきたいです。
情報を整理し、土台を整えていくことが、これからやっていくことになりますね。
また、緑の医学というものは生まれてから死ぬまで、どんな段階の人にも役立ちます。今ではハーブが若い女性のトレンドのようになっていますが、本来誰にでも広まっていいものです。若い人から介護業界の人たちまで、もっと幅広い人たちへ浸透してほしいと思います。
結果として予防的な医療が普及し、みんなが健康に生きられる社会創りにつながっていくはずですから。」
編集=勝野・山崎