東京菅公学生服株式会社
林 正剛
POSTED | 2018.11.02 Fri |
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TAGS | 従業員数:101〜300人 業種:飲食・サービス 創立:15年以上 決裁者の年齢:その他 商材:BtoB |
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社員100名超。もう、トップダウン型では限界だった
創業68年目から取り組むチームビルディングの裏側Topics
「仕事しやすい環境、成長していく組織ってどうやったら作れるのだろう?」
経営者やリーダーにとって、日々頭をかすめる最大のテーマ。気づいたらこのことばかり考え込んでしまっている、なんて方も少なくないのではないでしょうか。
以前、株式会社オンリーストーリーでもそのテーマに着目し、利き脳診断とチームビルダー養成プログラムを組み合わせた独自の研修を展開する株式会社シンクスクエア 代表取締役社長・田中氏にお話を伺っていました。
『【前編】3年連続ベストベンチャー100選出企業から学ぶ経営術 〜多様化社会にトップダウンマネジメントは通用しない〜』
『【後編】3年連続ベストベンチャー100選出企業から学ぶ経営術 〜個性を受け入れ、活かすことができる しなやかな組織へ〜』
今回は、株式会社シンクスクエアが展開するチームビルディング研修を実際にお受けになった経営者様にお話を伺う機会を頂きました。
数え切れないほどある研修サービスの中から、なぜ株式会社シンクスクエアの研修を選んだのか?そして、実際に導入してみてどのような効果があったのか?
今まさに研修を受けている東京菅公学生服株式会社の代表取締役社長・林氏に、リアルな実体験を元にしたお話をお聞きします。チームビルディングや組織作りにお悩みを抱えていらっしゃる方は、ぜひ研修サービス選びのご参考にご覧ください。
会社目線の“柔軟なカスタマイズ対応”が導入の決め手
– 今回は、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます!さっそく御社が導入している株式会社シンクスクエアのチームビルディング研修に関するお話を伺いたいのですが、まずは林様が代表取締役社長を務められている御社について伺ってもよろしいでしょうか。
林氏:はい。よろしくお願いします。
東京菅公学生服株式会社という会社は、一言で言うと学生服・体育着の企画製造販売を行っている会社です。もともとは昭和25年に前身である会社が設立されたところに起源を持っていて、皆様のお支えがあって60年以上企業活動を続けてくることができました。
今では、当社の学校制服・体育着の納入実績は約830校。関東一都四県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県)において約4分1もの中学校・高等学校に私たちの学校制服・体育着をご指定頂けるまでになりました。
– それほど多くのお客様に対し、企画から製造、販売まで自社で行っていらっしゃるんですね。
林氏:そうです。例えば、新規のご依頼を1つ頂くと、新規開拓を担当する部署から始まって、価格の折衝を行う人、納品までの打ち合わせを担当する人、学校へ出向いて学生の採寸を行う人など、社内の様々な役割の人たちが関わって1つの仕事が完結します。
– そのような部署を超えた全社的なつながりによって、私たちも着ていた学生服は作られていたんですね。そうしたお仕事をされている御社では、なぜ株式会社シンクスクエアのチームビルディング研修に着目されたのでしょうか?
林氏:そうですね…。シンプルに言えば、さらなる会社の発展のために必要な“課長クラス社員の成長”を実現するためです。そのために、このチームビルディング研修を知る前から『研修』というものに対しては意識を高く持って取り組んでいました。
というのも、実は当社が身を置く制服業界というのはどちらかというと閉鎖的な業界。ニッチな業界なので、新規参入する企業や新たな動きというのはあまりないんです。そのため、同業者やお客様といった関係者の顔ぶれもだいたい同じ。
会社の発展には社員の成長が不可欠と考えている私たちからみると、このような外部からの刺激が少ない環境では社員の継続的な成長が期待できないと思い、以前から毎年ある程度の予算を組んで研修を取り入れていました。
– 業界で長くお仕事をされてきたからこそ感じる危機感から、社員教育・育成には熱心に取り組んでおられたんですね。
林氏:はい。はじめは様々な社員を対象に、会社全体を底上げするという意識で研修をしていたんですが、実際には全体を一度に底上げするというのは難しかったですね。研修中に斜めに構えてものを言う者がいれば、その場はきちんとやるのだけどその後の行動に繋がらないという者もいる。
そこで、その後は研修への考え方を変えて、会社が特に成長を期待する一部のゾーンに対してアプローチしていくことにしました。その成長していく一部の社員にまた付いていく人が増えればいいし、そこに付いていかない人がいてもそれはそれで仕方ないと。
当時、その「会社が特に成長を期待する一部のゾーン」というのをリーダー層に定め、その中でも課長クラスの社員のレベルアップの必要性を感じていたので、その層の社員に対しての研修を導入し始めました。
– そうだったんですね。もともとは全社的な研修を導入していたところから、リーダー層への研修へ…。
林氏:それからは以前から社員のこともよく知る講師の方に研修を依頼していたのですが、一定の効果が見られた後ここ最近はなかなか成長につながっていないように感じていまして…。私から見ると、指導が厳しめだったので社員側が萎縮してしまい、すっかり受け身の雰囲気が出来上がってしまっていたように感じていました。
– 研修において受け身になってしまうと、吸収できることが少なくなったりその場自体の雰囲気が重たくなったりしてしまうと聞きますね。
林氏:はい。正直なところ、そのような環境では研修の時間を作った分だけの効果や変化は期待しづらいと思います。
そうした中で、もともとご紹介で知り合っていた株式会社シンクスクエアの田中社長が行っている研修を受けさせて頂く機会がありました。その際に、チームビルディング研修も扱っていらっしゃると聞き、詳細を伺ってみることにしました。そうすると、まさに当社の課長クラスのリーダー社員育成においてぴったりの内容だったんです。驚きましたね。
– そこから導入に至ったということなのですね。
林氏:そうですね。ただ、当社・業界にとっての繁忙期を数ヶ月後に控えていたため、最初に田中社長からお話があった「全12回・2週間に1回」という進め方は難しかった。こちらとしては、もう少し開催頻度を伸ばし、全体の開催数も減らし、忙しくなる年末までに終えたかったんです。それを田中社長に相談したところ、そのようにご対応頂けるということで研修をスタートさせました。
こういった形で、開催頻度や開催数等を柔軟に相談・カスタマイズできるところは、この研修の大きな魅力の1つ。
一見、そこまで柔軟に対応して頂けることに驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、「研修は、打ち上げ花火のように一度大きく行うだけでは意味がない。習慣化するまで継続することが大切」という田中社長の言葉にその意味が込められていますよね。
一方、経営者としても当社の事業やスケジュールに理解を頂き、ご対応いただけるというのは非常にありがたい。
「研修といえば…。」そんな従来のイメージを覆された
– 現在、まさに研修をお受けになっている期間だと伺っております。導入されたのは、いつ頃だったのでしょうか?
林氏:スタートしたのは、7月ですね。いつも会議室を借りて、15名ぐらいの社員(30代〜50代)が参加して開催しています。導入にあたっては事前に課長クラスの社員全員に告知を行い、その全員に参加してもらっています。
– 先ほど、「まさに当社の課長クラスのリーダー社員育成においてぴったりの内容だった」と伺いましたが、具体的にはどのようなことが行われる研修なのでしょうか?
林氏:この研修は社員各々の個性を受け入れ、活かし、日々起こる問題解決のために一丸となって取り組めるチームを作り上げるためのもの。主に、これからの時代のチームビルディングとリーダーの在り方について学ぶことができます。
– 導入して、最初の頃はどのような雰囲気でしたか?
林氏:やはり、最初は雰囲気が硬かったことを覚えていますね。ただ、この研修ではゲーム形式のコンテンツがあるため、徐々に雰囲気は和らいでいきましたよ。だいたい1回1テーマ程度のペースで進むという形も、社員から見るとちょうどいい情報量でしょう。
私もオブザーバーとして見学していたんですが、座学やディスカッションスタイルの研修では味わうことができない刺激や気づきがあるなと感じました。
– 研修というと座学のイメージも強いのですが、アクティブな研修内容ですね。参加されていた社員の方はどのような反応でしたか?
林氏:「楽しい」「面白い」といった前向きで明るい声が上がっていました。以前導入していた研修で見られた受け身の姿勢も変わってきていて、驚きましたよ。
こうした変化が見られた理由には、研修内容はもちろんですが、受講者に対する田中社長の柔らかい姿勢や程よい距離感といったところも挙げられると思います。
– 具体的には、林様がご存知の他の講師と田中社長、何が違うのでしょうか?
林氏:今まで見てきた研修は、講師と受講者との関係性が「先生と生徒」といったものになっていたんですよね。一般的には研修の講師と受講者というのは、そのような関係性であることがほとんどだと思います。
しかし、田中社長はそうじゃない。端的に言えば、受講者側に対して講師である田中社長が目線を合わせるような形で関係性を作っているんです。そうしたおかげで、受講する社員側は身構えずに研修に臨むことができ、自然体で情報や学びを受け入れることができていると思っています。
– その後、実際の仕事現場では何か変化が見られましたか?
林氏:まだ導入してから予定のプログラムの半分ほどを終えたくらいのところですが、すでに少しずつ目にわかる変化が出てきています。
例えば、以前、当社では情報の共有というのが十分に至っていないところが見受けられました。具体的にいうと、ある重要な情報があった時に同じセクションの中でもそれを知っている人と知らない人がいる。そういう状態だと、お客様がお見えになる前に必要な準備が間に合っていなかったりその準備をそもそも一部の人しかしていなかったりといったことが起こります。
– 複数のセクションが連なって1つの仕事を完結させる御社の場合、そうした情報共有不足は非常に怖いですね。
林氏:そうなんです。これまでは、そういったところでリーダーシップを発揮する人が少なかったのでしょう。
研修が進むにつれて、職場に戻った課長クラスの社員が周りに働きかけながら情報共有に取り組む姿が見られるようになりました。伝え方や共有方法を試行錯誤しながら取り組むその姿は研修導入前にはあまり見られなかった動きなので、非常に嬉しいですね。少しずつではありますが、その影響もあってメンバー間のコミュニケーション量も増えていると思います。
リーダー1人1人の成長が、今後の会社の発展に
– 今後は、研修に参加している社員やその所属するチームに対して、どのような変化や展開を期待していらっしゃいますか?
林氏:冒頭でもお話ししましたが、参加している課長クラスの社員には現場での主体性を発揮し、セクションやチームの中心人物 ––リーダーになっていって欲しいですね。
というのも、当社も創業から68年目を迎え、従業員規模も100人を超え、そろそろトップダウン型マネジメントの限界を感じているんです。トップダウン型のマネジメントだと、決断や問題発見・解決といったところがトップからの指示なしには動きづらい。
変化の激しいこの時代の中、当社のように従業員が増えてきた組織ほど、現場の社員が問題を発見し、解決策を考え、行動し続けられる環境を整えること、人材を育成することが必要不可欠であると考えています。
そして、今よりも上と下、双方からの風通しを良くして、現場の社員たちが主体性を持って様々なことに取り込める状態を作っていきたいと思っています。
– 今後は、研修に参加している社員やその所属するチームに対して、どのような変化や展開を期待していらっしゃいますか?
林氏:冒頭でもお話ししましたが、参加している課長クラスの社員には現場での主体性を発揮し、セクションやチームの中心人物 ––リーダーになっていって欲しいですね。
というのも、当社も創業から68年目を迎え、従業員規模も100人を超え、そろそろトップダウン型マネジメントの限界を感じているんです。トップダウン型のマネジメントだと、決断や問題発見・解決といったところがトップからの指示なしには動きづらい。
変化の激しいこの時代の中、当社のように従業員が増えてきた組織ほど、現場の社員が問題を発見し、解決策を考え、行動し続けられる環境を整えること、人材を育成することが必要不可欠であると考えています。
そして、今よりも上と下、双方からの風通しを良くして、現場の社員たちが主体性を持って様々なことに取り込める状態を作っていきたいと思っています。
– そのような環境を実現するためには、課長クラスの社員の皆様 ––リーダーの活躍は欠かせないですね。
林氏:おっしゃる通りです。さらに、各セクションが連なって1つの仕事を完結させることが多い当社では、1人、あるいは1つのセクションで解決できる問題・課題というのは少ないので、チームワークというのも非常に重要ですね。
そのチームワークを作り出すのもまた、リーダー。現場の社員のモチベーションや働く環境の改善・整備といったところから、主体的に取り組んでいってもらえたら嬉しいです。
– これからの皆様の成長とご活躍が楽しみですね!
林氏:はい。いかにして現場のメンバーをまとめ上げてくれるか。どれだけ柔軟に仕事・人・セクション等の間の調整ができるか。難しいこともあるかと思いますが、期待しています。
当社にとって、ここにいるリーダーをはじめとした社員1人1人の成長が大切な会社の力ですから。
– 林様、ありがとうございました。
ご覧になっている企業様、経営者様の中にこれからのチームビルディングやリーダー育成にお悩みを抱えていらっしゃる方がいれば、ぜひ一度株式会社シンクスクエアが開催するセミナーに伺ってみてはいかがでしょうか。
取材・執筆=山崎